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【 イベントレポート 】

『金星倶楽部~黒色すみれ×KIMONO姫 supported by いいちこ』 ライブレポート(16.08/28開催)

2016年11月04日

さて、金星倶楽部はただ曲を演奏するだけではなく、黒色すみれが曲の説明を行い、お客さんも一緒に曲の勉強をしていくという会です。曲の背景を知った上で黒色すみれの奏でる音楽を聞くと、感じ方もまた全然異なってきます。

今回、特に詳しく解説をしてくれたのが北原白秋について。黒色すみれは6thアルバム「すみれ詩手帳」の中で北原白秋の詩に曲をつけて大正ロマンを彷彿させる独特な世界観を表現しています。北原白秋はと言えば「からたちの花」、「この道」など、とても綺麗で情緒溢れる詩が有名ですが、ゆかさんの解説によれば、実はプレイボーイであったらしく、その破天荒な生涯を紹介。そして、白秋が幼少年時代を過ごした故郷の柳川(福岡県)の思い出を描いた詩集「思い出」の中から「とんかじょんの春」を演奏。とんかじょんとは筑後で「良いところの(大きな)お坊ちゃん」的な意味があるらしいのですが、19歳の時に亡くなったお友達への友情を歌った詩なのだそうです。

他、浅草オペラについて解説し、当時よく上演されていたカルメンから「花園の恋」「恋は野の鳥」を演奏するなど、解説と演奏がセットになってライブが進行していきます。
 

黒色すみれの心地良い演奏が続く
黒色すみれの心地良い演奏が続く

 
「荒城の月」の解説では、

ゆかさん
「滝廉太郎の紡いだ元々のメロディーは短音階の第4音(春高楼の花の宴)が半音上がっていました。でも、この曲が音楽教科書に採用された際に、その監修を務めた山田耕筰が『全音下げた方が日本らしい旋律で美しい』と#を取って教科書に掲載したんです。」

…と、2種類の「荒城の月」が存在している経緯を紹介。私たちが学校で習った「荒城の月」は山田耕筰バージョンだったんですね。今回の金星倶楽部では滝廉太郎の原曲で演奏してくれました。たった一つの音ですが#があるのと無いのとでは、全く違った旋律に聞こえ、曲の印象も大きく変わります。音楽の奥深さを感じました。

ゆかさん(解説)
「『荒城の月』は荒れ果てた夢の跡、朽ちてしまったお城の様子を物悲しく歌った名曲ですが、モデルとなったのどこの城なのかという議論がありました。作詞を担当した土井晩翠が東北(仙台)の生まれであることから青葉城もしくは鶴ケ城ではないかと言われていますね。」
 

さちさんがピアノを弾く場面も
ピアニストさちさん

 

黒色すみれの歌に酔いしれる
黒色すみれの歌に酔いしれる

 
曲にも解説にも夢中になっていたらあっという間に最後の曲になってしまいました。最後の曲は「ゴンドラの唄」。金星倶楽部でいつも最後に歌っている曲だそうです。

ゆかさん
「ロシアの文豪ツルゲーネフの小説をもとにした新劇『その前夜』は、劇団・芸術座により1915年(大正4年)に公演が行われました。『ゴンドラの唄』はその劇中歌。舞台はベネチア。そこで若い二人が逢い引きする様を描いた詩で、乙女の切ない気持ちがとても良く表現された素敵な曲です。後に黒澤明の映画『生きる』で劇中歌として使用されたことでも知 られています。」
 
【セットリスト】

M01 道化もの
M02 すみれの花咲く頃
M03 Salon des Bourgeois
M04 黒猫のタンゴ
M05 花園の恋~ 恋は野の鳥(カルメンより)
M06 ディゲルナライア
M07 シューベルトのセレナーデ
M08 初恋
M09 宵待草
M10 荒城の月
M11 とんかじょんの春
M12 ゴンドラの唄

 


 

着物座談会

 
後半は黒色すみれのお二人に豪華ゲストが加わって着物座談会。カルカルのステージがよりいっそう華やかになり、客席からも「素敵!」「可愛い!」の声が飛び交います。
 

着物座談会スタート
着物座談会スタート

 

黒色すみれのお二人
黒色すみれのお二人

 

田辺真由美さん(「KIMONO姫」編集長)
田辺編集長

 

CHOKOさん(着物ブロガー/着物ディレクター)
CHOKOさん

 
実は黒色すみれのお二人は「KIMONO姫」の大ファン。

ゆかさん&さちさん
「創刊号から全部買って読んでいますし、デビューの時からライブの衣装を考える時は、まずKIMONO姫を見て参考にしてきました!」

「KIMONO姫」への熱い想いを語る黒色すみれの姿に「うん、うん」と強くうなずく客席。「KIMONO姫」は今年で創刊14周年。こんなに長く続いて愛されている着物の雑誌は他にありません。

実は田辺編集長も黒色すみれの大ファンだそうで、そんな相思相愛が実って、昨年11月に発売された『KIMONO姫』では黒色すみれがモデルとして登場!黒色すみれとしては10年越しの夢が叶った瞬間だったそうです。
 

色すみれがKIMONO姫のモデルに
黒色すみれがKIMONO姫のモデルに

 
そして、CHOKOさんは可愛らしく、ハイセンス且つ斬新な着物をプロデュースしている方で、帯の結び方も多数考案。その一部はKIMONO姫の中でも紹介されています。話題の”ネコミミ結び”を最初に開発したのもCHOKOさんです。黒色すみれのお二人はそんなCHOKOさんを超リスペクト!

そんなこんなで、カルカルで金星倶楽部を開催するに当たって、黒色すみれから田辺編集長とCHOKOさんに猛烈出演オファー。今回の豪華な着物トークが実現しました。
 

CHOKOさんKIMONO姫
CHOKOさんとKIMONO姫

 

CHOKOさん考案「カラテア結び」
カラテア結び