美味しさ自慢の”桃”が大集合!『桃まつり』ライブレポート(17.08/10開催)
2017年10月24日
いよいよ、この日のメインイベント、パフォーマンスタイムへ!
タカノフルーツパーラーの森山登美男チーフフルーツクチュリエによる ”桃のカッティング実演ショー” と、日比谷Barのプロバーテンダー・山本利晴さんによる ”カクテパフォーマンス” が行われました。
イベント限定のタカノ特製の桃パフェはカッティングショーの中で作られるので、パフェをオーダーされた方(私もですが:笑)はこの時を、まだかまだかと首を長くして待っていました。早く食べたい!
【フルーツカッティング】
カッティングショーに先立って新宿高野・蚊爪喜三男さんより、新宿高野の歴史についての紹介がありました。
今年で創業132年。新宿駅開業と同じ明治18年(1885年)に「フルーツ専門店」として産声あげて以来、 新宿の町ともに発展し、常に最高の美味しさと品質を求め続けてきたその歴史を映像を見ながら振り返っていきます。
蚊爪喜三男さん(新宿高野)
映像で振り返る新宿と新宿高野の歴史
そして、コチラが見事なフルーツカッティングを披露してくれた森山登美男さん(以下、森山チーフ)。
新宿高野/タカノフルーツパーラー
森山登美男チーフフルーツクチュリエ
1978年に(株)新宿高野入社。タカノフルーツパーラー新宿本店のカウンターチーフとしてパフェをはじめ数々の商品開発を手がけてきたフルーツのスペシャリスト。テレビ・雑誌・Webメディアにも数多く登場。タカノフルーツパーラーのレシピ本などの執筆・監修も手がけています。
さて、今回、そんな森山チーフのサポート役を務めるのは新宿歌舞伎町で「夜のケーキ屋さん」を営むケーキ職人のJuliさん。
Juliさんはもともとはタカノフルーツパーラーでフルーツカットやパフェ作りの仕事をしていた方で、森山チーフとは師弟関係にありました。ところが、3年ほど前に突如フルーツアレルギーの症状が強く出てしまったそうで 「続けたかったけどドクターストップがかかってしまいました(Juliさん)」 とタカノを退職。しかし、大好きなフルーツにどうしても携わっていたいとの強い想いから、タカノでの経験を活かし、色とりどりのフルーツを使ったケーキ屋さんを新宿歌舞伎町にオープン。お店の名前にあるように27時まで営業しているお店です。
Juliさん
「24歳の時に転職を考えた時に、私はフルーツが大好きで、特にタカノフルーツパーラーのフルーツが大好きだったんです。そこで求人を探しました。その頃は包丁も全く持てなくて、面接で皿洗いで入りたいと言ったんですけど(笑)。入店した初日に厨房でやってみなさいと言われていきなり手を切ってしまいました。それぐらい不器用だったんですけどチーフに優しく厳しく指導して頂きました。夜のケーキ屋さんは『こんな華やかなケーキを夜のこんな時間に買えるところはない』と大変好評いただいて、おかげさまで3年目になります!」
Juliさんの作るケーキは、この日パワーサラダの飾り付けにも使われていたエディブルフラワーで華やかにデコレーションされているのも特徴的です。(その辺りのはお話は後ほど…)
タカノ時代の恩師の横で
改めてフルーツへの想いを語るJuliさん
タカノの皆さんとJuliさん
カッティングショーが始まりました!
食べ頃の見極め方
森山チーフ
「僕らはおしりを触るだけです。指で触ったら指のあとがついてダメにしてしまいます。だから手のひらで優しく触ってください。弾力があったら大丈夫。多少色が青くても弾力があったもう食べられます。」
手のひらに桃の乗せて弾力を感じたら食べ頃
剥き方の基本
まず縫合線に沿って
一周ペティナイフで線を入れる
森山チーフ
「一周線を入れたら手のひらで軽く回してみます。回らない時はそれ以上無理に回すとと半分ダメにしてしまうので、先ほど入れた線から種に向かって角度を変えてもう一周線を入れていきます。」
種に向かってもう一周。すると…
パカッ!(客席からどよめきが…)
そして、種を取る。
種の下にペティナイフが行くように
皮がすんなり剥ける桃であれば、ここで皮剥きます。
こんなふうに…
固い桃など、皮がうまく剥けない桃はどうするか?
森山チーフ
「その場合は最初にくし型に切ってしまって、それから皮を除くと良いです。ペティナイフをまな板が平行になるように動かすのがコツです。」
まるで手品のように桃の皮が剥かれていきます
タカノでは皮も捨てずに利用するそうです。例えば煮込んでミキサーで回してソースにしたり…。タカノでは果物の自然の色を使ってグラニテなどの色付けをしているそうです。また、皮にはこんな使い方(↓)も。
お皿に敷いて…
カットした桃を乗せる。
(皮が滑り止めになって盛り付けがくずれない)
皮を剥き終えた桃はそのままでは切り口の果肉が空気に触れて酸化し、短時間で変色してしまいます。これはアスコルビン酸の水溶液に浸けることで防ぐことができるそうです。その際、アスコルビン酸の水溶液をシロップで桃の一番高い糖度に合わせておくこと、桃の糖度バラツキをなくし、高い糖度に揃えるとができるとのこと。
変色の防止にはアスコルビン酸水溶液を利用
予めシロップで糖度を調整した上で
一定時間付けておくと良い
桃の盛り付け方も工夫次第で色々楽しめる
森山チーフの解説を真剣に聞く。
メモや動画を撮る人も多数
お待ちかねのパフェづくり!
タカノのこだわりはグラニテ(桃のジュースを凍らせてかいたもの)を手で掻いていること! 機械で掻いてしまうと白くなって色が失われ、また、食感もなくなってしまうのだそうです。
桃パフェを仕上げる森山チーフ
完成!
桃のゼリー、ピーチフロマージュ、桃のグラニテ、桃の果肉がビッシリと詰まった、この日このイベントのためだけにタカノが作った特製 の桃パフェです。オーダーした人のテーブルへと次々と届けられていきました。
あかいわももちゃんのチョコレートプレートと
可愛らしいエディブルフラワーを添えて