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【 イベントレポート 】

目に見えないモノノケを目撃する!『TOKYO妖怪ナイト vol.2 ~ 妖怪造形大賞の最新(本年7月)受賞作品公開』 ライブレポート(18.07/21開催)

2018年09月04日

【 妖怪造形大賞・最新受賞作品紹介 】

 

では、さっそくこの日カルカルに集まった妖怪たちを紹介していきます。

東京ではこれが初公開。『妖怪造形大賞』の今年(2018年)の受賞作品です。

 

作品を目の前に置いての妖怪トーク
今年の作品を紹介

 

■ 天狗?(優秀賞)/ 作者:黄建達

天狗がやってきた!?
あ~なるほど、
天狗の衣装を持ち出し、天狗を装う、
わんぱくな小鬼と化け猫の悪ふざけか

造形のバランスの良さや、塗装の巧みさ、ストーリー性が高く評価された作品。台湾からの応募作品ですが、日本の天狗のイメージで作られており、日本の妖怪イメージが広く台湾に根付いていることが伺えます。

 

優秀賞『天狗?』
今年の作品2

 

悪戯に興じる小鬼の表情が見事!
今年の作品3-2

 

愛らしさの中にも化け猫感
今年の作品3-3

 

中村さん
「日本と台湾の天狗のイメージって違うの?」

香川先生
「もともと台湾に広まっていた天狗イメージは中国の天狗に近いものでした。中国の天狗は漢字で狗(いぬ)と書くように 『犬』のイメージなんです。天狗の正体は実は ”隕石” で、大気圏に突入した時の轟音が犬の吠える声に似ていたから天の狗と名付けられました。」

中世になると ”空を飛ぶ” という属性が色濃く残って 鳥(鳶 の姿の妖怪として伝えられるようになり、日本においては、江戸時代に鳥の嘴がいつしか鼻高のお面として描かれるようになっていきました。かくして、現在の日本の天狗のイメージが形成されたワケです。

香川先生
「当時、江戸は文化地の中心だったので、そこで浮世絵師たちが描いたビジュアルが、そのまま世間のイメージとして定着しがちでした。例えば、河童はもともとは茶色がメジャーな姿。なぜなら河童の正体はカワウソもしくは猿であったからです。それが、江戸時代になると、江戸は平地なので山の中に棲むカワウソや猿に代わって、水田や川・池に多く見られる 亀・スッポン・蛙をベースにした河童が数多く描かれるようになり、結果、緑色の河童の方がメジャーになってしまったんです。」

■ 付喪神 -再欲 (須田正己賞)/ 作者:林繁盛

かつての戦場で、以前無数の命を奪った一本の刀。
魂の養分を得て、権力と殺戮から生の欲望を生む。
付喪神 ”再欲”。野心あるものを誘い、
その妖刀を再び握らせ 再び権欲の争いを引き起こさせる

中村さんが「一番好き」と語った作品。台湾の作品としてエントリーされたものですが、作者は香港の方。こちらも日本文化の影響が強く反映されており、刀が日本刀となっています。妖刀村正伝説のように刀そのものに不思議な伝説が残ることもありますが、本来、刀は妖怪を遠ざけるものだそうで、刀が妖怪と合体するというのは「非常に新しい概念の妖怪(香川先生)」 なのだそうです。

 

須田正己賞『付喪神 – 再欲』
(Tsukumogami-desire)

今年の作品2(拡大)

 

後ろ姿も妖艶
作品2(後ろ姿)

 

中村さん
「男の妖怪はあんまり怖くなくて、むしろ滑稽な姿形のものが多いけど、この作品もそうだけど女の妖怪は怖いなぁ…。なんでやろ?」

香川先生
「恨みつらみが形になって生まれた妖怪は怖いイメージが強いですね。歴史の中で女性は虐げられていた時代が長く続いた。それこそ妖怪にでもならないと男性に復讐できなかったんです。だから女妖怪には怖いものが多いのかもしれませんね。」

■ 海左衛門 (MeiPAM賞)/ 作者:石橋萌衣

悪霊や悪い妖怪を竿の先の
ランプに
誘き寄せ食べるやさしい妖怪。
深海に住む鮟鱇の姿形を真似てこの様な姿となった。
性格は温厚。目が悪いので近づいた物を
すぐ掴んで食べようとするために
間違って漁船を襲ってしまうこともあるが、
その時はやさしく返してくれる。

 

MeiPAM賞:海左衛門
今年の作品4

 

『海左衛門』の作者である石橋萌衣さんは、なんと昨年、宮脇修一賞に輝いた『蝋神』の作者の石橋エイジ・石橋マキコ夫妻の娘さんでした。過去にグランプリにも輝いている親御さんですが、残念ながら今年の受賞は叶いませんでした。…が、「みなさんに親子セットでの作品をぜひ見てもらいたい(忠平さん)」と作品はカルカルに来場。それがコチラ( ↓ )。

 

石橋さん(親)の作品『呑喰』
今年の作品5

 

赤い顔の「のみすぎ」は上機嫌。
青い顔の「くいすぎ」は不機嫌。
「ノミっクイ ノミっクイ」と言いながら側転して現れる。
深夜遅くまで呑み喰いしている人の欲求の魂が「呑喰」なのだ。
呑喰が現れる飲食店は繁盛するとも言われており、
最近増えているシャッター街も
呑喰のおかげで復活したところもあるという。

 

妖怪造形作品による親子共演!
作品で親子共演

 

次回の妖怪造形大賞では親子揃っての受賞なるか!? 楽しみです。

 


 

さぁ、いよいよ大賞作品の紹介! …… の前に、

忠米さん
「残念ながら今回カルカルには持って来ることはできなかったのですが、他にも紹介したい作品が沢山ありました。それらを写真でお見せしたいと思います!」

 

その他の作品1

 

その他の作品2

 

その他の作品3

 

童の夢賞
今年の作品4

 

男の子の作品ですが、前年に作った妖怪をその年の新しい妖怪に食べさせるという物語を作品で描いているそうです。今年の主役の妖怪も恐らく来年には…(笑)

 

前からは普通のフィギュアに見えるが
その他の作品5

 

その後姿は三つ口の妖怪という作品
その他の作品5-2

 

米田武志賞受賞作品
その他の作品6