人気お天気キャスター、気象予報士が大集合!『お天気キャスター・気象予報士大集合’18 〜津波・天災を忘れないために〜』ライブレポート(18.11/16開催)
2018年12月03日
【 世界一の豪雪地帯・十日町に学ぶ防災 】
さて、ここからは今回コラボレーションしている 十日町市のコーナーへ。
お米を手にする森さんと桑原さん
森さんは今年の8月と9月に 「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」 を見に十日町へ行ってきたそうです。アートトリエンナーレとは越後妻有地域(新潟県十日町市・津南町)を舞台に3年に1回開催される世界最大級の国際芸術展で、 50日間の会期中は東京23区の1.2倍の面積に約400点の現代アート作品が展示され、会期以外でも約200点の作品が地域内に置かれています。
世界最大の現代アートの祭典
「越後妻有アートトリエンナーレ」
例えば、廃校になった小学校を
アートで復活させてみたり…
今年の目玉、清津峡渓谷トンネルを修復し
自然の要素を活用した芸術空間
「光のトンネル」としてリニューアル!
森さん
「現代アートの作品もさることながら十日町自体が凄く魅力的な町でしたね。なんと言ってもお米が美味しい! お米が美味しいということはお酒も美味しい! でも、よくよく考えてみたら冬は 世界一の豪雪地帯 なんですよね。」
桑原さん
「十日町は東京から鉄道でたった2時間程で着いちゃうのですが、冬は東京都とはまるで別世界です。今年の気象の振り返りで ”東京で 23cm の大雪が降った” とありましたが、冬の十日町は 平野部で2m 、 山間部では4m もの積雪になります。」
東京から僅か2時間の場所。
しかし、そこは世界一の豪雪地帯!
桑原さん
「十日町の人たちはこんな豪雪地帯でどうやって暮らしているんだろうとお思いになる方、いらっしゃいませんか? 実はアートトリエンナーレには、アート作品も道標にそこにある暮らしぶりを見てもらおうという狙いもあるんです。」
…というワケで、トークテーマは( ↓ )
現代アートを道標に
世界一の豪雪地帯の叡智に出会う
1.縄文時代から変わらない生活スタイル
十日町には縄文時代から殆ど変わらない生活スタイルが根付いているそうです。そもそも、そんな大昔からなぜこんな豪雪地帯に人が住み着いたのか? その理由としては…
・抜群の食のおいしさ
・食の安定確保(貯蔵の文化)
の2点が主に挙げられます。
桑原さん
「沢山の雪が降ることでアクがなく柔らかくて美味しい 山の幸(山菜)が豊富に採れたんですね。。それと、冬の豪雪に備えるため 貯蔵食 の文化が発展したこと。貯蔵食があることで争いごとも起きず、お年寄りや病人を見捨てることなく家族で一緒に暮らすことができた。その中で 生活の知恵 が子孫に脈々の伝わって、文化的にも豊かでゆとりのある生活が育まれていきました。」
世界最古のアート
国宝・火焔型縄文土器(十日町で出土)
2.十日町の名産
お米と地酒は既に紹介しましたが、他にも十日町ならでは名産品があります。
■ 着物
十日町は国内では京都に次ぐ着物の産地。豪雪でなかなか外に出ることができない冬の仕事として機織りを行う者が多く、その匠の技術が発展していきました。
■ へぎそば
十日町と言えばへぎそばのメッカ。へぎそばは 布海苔(ふのり) という海藻を繋ぎに使ったツルツルとしたのどごしと弾力のある歯応えが魅力のお蕎麦。「布海苔」は「布糊」とも書くそうで、着物を織る工程で糊として使われていたそうです。また 枌(へぎ)と呼ばれる器は養蚕用の箱を活用したもので、盛り付けは 生糸の束 、織り目といった着物の美しさを表しています。へぎそばは優秀な貯蔵食であると同時に、着物文化に由来した食べるアートとも呼べるものでした。
京都を超える着物産地を目指している
きもの × 貯蔵食 = へぎそば
3.自然と共存することの大切さ
桑原さん
「今日は防災のイベントということで、私が一番思うのは 『自然と共に生きる』、これに勝る防災はないのではないか…と。それと考えてみてください。煮炊きをするだけなら土器に装飾はいりませんよね? 要はアートを楽しむ心のゆとりがあったということなんです。」
そのゆとりは貯蔵の文化にも見られるような自然との共存によってもたらされたもの。新潟県中越地震や長野県北部地震(東日本大震災の翌日に発生)などの際に、十日町市もかなりの被災をしました。でも、「もっと被害の大きかった地方の人へ送ってあげてほしい」と多くの人が集会所に貯蔵食を持ち寄ったそうです。そうすることによって自分たちも気が張って早期の復興へと繋げることができた…。
森さん
「十日町、凄い! 余裕だね!」
十日町では自然の中に人が入ってできた
所謂 ”里山の風景” を沢山見ることができる。
上の写真は星峠の 棚田 と松之山の 美人林 。美人林は冬に備えて燃料を確保するためにブナを一斉に伐採し、そこに植林したブナが一斉に育つため太さや高さが揃った立ち姿の美しい林となったもの。十日町を代表する里山の風景です。
十日町市が掲げる防災論。
自然と共に生き、備える暮らしにより
文化を育み、心のゆとりを持つこと!
このような素敵な町・十日町にぜひ行ってみたいという方はこれからオススメのイベントがあります! それは、
十日町雪まつり
(2019年は2/15~17に開催)
桑原さん
「これ、日本の雪まつりの発祥なんですよ!」
テリーP
「え、札幌じゃないんですか?」
桑原さん
「実は十日町の方が 2週間早かった んです!」
客席:(笑)
某所の雪まつりのように自衛隊の手を借りたりせず、全て十日町市民の手で創り上げている雪まつりだそうで、行けば感動すること間違いなし! 中には「豪雪地帯に行くのはちょっと…」と腰が引けてしまっている方もいるかもしれませんが、
桑原さん
「ご安心ください! 大丈夫です! 十日町は降る雪の量も世界一なら、それと退ける技術も世界一なんです。だから足元の心配はせずに気軽に遊びきて頂ければと思います!」
十日町にはどんな豪雪も退けてしまう
除雪のスペシャリストがいる!
【 チャリティーオークション 】
最後は恒例のチャリティオークション。この日出演したお天気キャスター・気象予報士が各自商品を持ち寄ってオークションを行います。
森田さんはテレビ出演時に着けていた
買取品のネクタイを出品
(カルバンクラインとニナ・リッチ)
眞家さんはオールプラスチック製の
エコな傘に出演者全員のサインを入れて…
おっくんは iPhone 給電機能付きの
手回しラジオにサインを入れて出品
入札の様子
落札者は募金箱に落札額を寄付します
続々と落札されていく…
天達さん、森さんは
自らの著書にサインを入れて…
チャリティーオークションで最も客席が沸いたのが木原さんの出品でした。
(NEXT:怒涛のレアグッズ登場!)