「あらゆるものをイベントに!」渋谷のイベントハウス型飲食店

【 イベントレポート 】

【苺まつり 2/15 開催!~前回イベント振り返り】『葡萄まつり 〜いろんなブドウ食べ比べ ワインも飲み比べ〜』ライブレポート(2018.09/28開催)

2019年01月28日

【 6大産地プレゼンテーション 】

 

「フルーツまつり」恒例のプレゼンタイム。6つの産地の関係者が順に登壇し、それぞれの産地のぶどうの美味しさ自慢を繰り広げていきました。ぶどう農家さんの ”想い” をリアルに聞きながら食べるぶどうは、一粒一粒に壮大な物語が詰めこまれている気がして感動を覚えます。

 

■ 山梨県

 

山梨の葡萄

 

産地プレゼンのトップバッターは 果樹王国・山梨県。県の農産物インフォーメーションセンターで働く小林さんがステージに立ちます。小林さんはこれまでにも2度「フルーツまつり」に登壇(桃まつり vol.1 & vol.2)していて、すっかりお馴染みの顔。今回は山梨のぶどう栽培の取り組みと、山梨産の果物がなぜ美味しいのか、その理由について詳しく語ってくれました。

 

フルーツまつりの常連・小林さん。
(普段は大田市場にいるそうです)
小林さん(山梨)

 

山梨県は県土の実に 78%が森林で、方々を高い山で囲まれた盆地。その気候的特徴として、日照時間が長いであること、降水量が少ないこと、気温格差が大きいこと などが挙げられます。これらはいずれも美味しい果物を作る上で欠かせない気象条件なのだとか。事実、山梨県はぶどう(全国シェア24%)、桃(同31%)、スモモ(同35%)などで収穫量1位を誇っています。

小林さん
「また、高い山々の頂上からの雪解け水は長い年月をかけて地層に浸透し、地中の天然ミネラルをたっぷりと含んで県内各所に湧き出ています。人間が飲んで美味しい水で育った果物ですから、当然、美味しいワケです!」

ちなみに山梨県はミネラルウォーター発祥の地な。それぐらいキレイで美味しい水が豊富な土地柄と言えます。

 

山梨が美味しい果物が採れるのには
地形的・気象的な理由がある
山梨県の特徴

 

山梨県はぶどう栽培において様々な取り組みを行っているそうで、特に力を入れているのが 食味の重視の実践 。具体的には糖分が分散しないよう一株あたりの房の数を制限したり、果皮が黄緑色で収穫適期の判断が難しいシャインマスカット用のカラーチャートを作成したり、また、太陽光を光源として果実を破壊することなく測定可能なモバイル糖度計(世界初)を開発するなど、品質の統一を図っているとのことでした。

県オリジナルの新品種の開発にも力を入れていて「ジュエルマスカット」、「甲斐くろまる」など期待の品種が続々と誕生中。中でも気になるのが赤いシャインマスカット。これらが店頭に並ぶようになるのはまだ少し先の話かもしれませんが、山梨産のぶどうから今後も目が離せません。

 

シャインマスカットを例に
山梨県の取り組みを紹介
山梨県の取り組み

 

■ 岡山県赤磐市

西日本を代表する果物王国・岡山県。その中でも瀬戸内の温暖な気候に育まれた 赤磐市 は県内有数の品質と生産量を誇ります。

 

岡山の葡萄

 

 

プレゼンターは
赤磐市職員の拝郷さん
拝郷さん(赤磐)

 

拝郷さんも山梨県の小林さん同様、「桃まつり」でカルカルのステージに登壇歴有り。しかし、昨年の『桃まつり vol.2』では直前に起きた西日本豪雨(平成30年7月豪雨)で産地に大きな被害が出てた為、カルカルに美味しい桃を届けてくれたものの、出演自体はキャンセルされていました。拝郷さんは開口一番、「西日本豪雨で岡山の産地にも大きな被害が出ましたが、皆さんに沢山の応援を頂いて本当に助けてもらっています。ありがとうございます!」と挨拶。これには客席から温かい応援の拍手が沸き起こりました。

 

拝郷さんのシャツには
赤磐市のPRキャラクター
あかいわももちゃんの姿が。
あかいわモモちゃん

 

さて、岡山と言えば ”ブドウの女王” と称される「マスカット・オブ・アレキサンドリア」が有名です。実に国内生産の9割以上を岡山県が占めています。高貴な香りと凝縮されたような甘み、淡い黄緑色に輝く宝石のようなの美しさを兼ね備えた日本の高級ぶどうの代名詞とも呼べる存在。まずはその歴史について教えてくれました。

 

マスカットオブアレキサンドリアは
1886年にスライド右下の写真ような
ガラス室温室で栽培が始まった。
マスカットオブアレキサンドリアの紹介

 

せっかくなので豆知識を。マスカット・オブ・アレキサンドリアの「アレキサンドリア」は、ローマ帝国時代のエジプトの港「アレキサンドリア港」から地中海に広まったことに由来するそうです。(アレキサンダー大王の遠征で広まったからではない)

他、 ピオーネオーロラブラック紫苑 など岡山県で栽培されているぶどう品種の紹介も。

拝郷さん
「オーロラブラックは岡山県オリジナルの品種で、大粒で種無し、高糖度で食べやすく、今、人気が高まっています。紫苑は岡山では珍しい果皮が赤紫色のぶどうで、こちらも大粒で果肉にしまりがあり果汁が多いのが特徴です。」

オーロラブラックは2018年に県外生産が解禁されたそうで、今後、見かける機会が増えてきそうです。

 

岡山のブドウの紹介スライド
オーロラブラックと紫苑の紹介

 

■ 大分県(宇佐市安心院

大分県は西日本随一のぶどうの名産地である 宇佐市安心院 にスポットを当て、そこでのシャインマスカット栽培の取り組みや、安心院葡萄酒工房のワインなどを紹介してくれました。

 

大分県の葡萄

 

大分県東京事務所の清水さん
山崎さん(大分)

 

安心院は大分県北部に位置する霧深い盆地で、2013年に 世界農業遺産の認定(国東半島・宇佐地域の農林水産循環システム)を受けた地域にあります。もともとはピオーネなどを中心に栽培していたそうですが、約8年ほど前から シャインマスカット の栽培に着手し、その栽培面積を急速に増やしています。ただ、残念ながらまだ東京方面への出荷は少ないそうで、新宿高野など限られたお店でしか購入できないとか。そんな貴重なシャインマスカットを味わえてラッキーでした。

安心院のシャインマスカット栽培の取り組みとして、味、甘さ、見た目の3拍子揃った品質を目指し、房の数を制限するなどの基準をクリアしたぶどう園をセレクトし → さらに糖度や色などの出荷基準をクリアしたぶどうをセレクトし →  最後に選果場で抽出検査を行い合格したものセレクトして出荷するという「シャインマスカット select」という品質管理プロセスを運用中。これを元にブランド品の開発を行っています。

 

「シャインマスカットselet」の
各基準をクリアして出荷される
シャインマスカット「翠玉」
シャインマスカットの取り組み

 

そして、ワイン。安心院葡萄酒工房 は三和酒類(株)が、2001年に安心院町にぶどう園を開園。安心院特有の温度差の激しい気候を活かし、良質のブドウを育て、 芳醇なワインを醸しています。

山崎さん
「緑に囲まれた自然豊かな園内には、醸造施設や貯蔵庫があり、自由に見学する事ができますので、大分に来られた際は立ち寄ってみてはいかがでしょうか? 毎年9月には2万5000人以上でにぎわう『安心院フェア葡萄酒まつり』 も行われますのでコチラも是非!」

 

安心院ワイン「ナイアガラ」。
この日提供された2016年のワインは
気候にも恵まれぶどうの品質も良く
非常に良い出来栄えとのこと。
安心院葡萄酒工房の紹介

 

■ JA全農長野

 

JA全農長野の葡萄

 

長野県からは JA全農長野山ノ内町小布施町の3つ産地・団体が参加。先陣を切ってJA全農長野東京販売事務所の清水さんが登壇。長野産ぶどうの特徴説明と、今、人気急上昇中の ナガノパープル を紹してくれました。

 

ナガノパープルを全力PR!
JA全農長野の清水さん
清水さん(長野)

 

長野県のぶどう栽培は標高 400~600m ぐらい、県内の観光名所に例えると善光寺(標高 435m)から松本城(標高 623m)ぐらいの高さを中心に行われています。当然、標高が異なれば気候も異なり、長野県ではこの標高差を巧みに利用したぶどうの産地リレーが行われています。長野県は南北に非常に長い県でもある為、南北の気候の差も合わせた二次元的な産地リレーが行われていることになり、長野県全体で見れば同一品種のぶどうが非常に長い期間に渡って出荷されるという特徴があります。

 

長野県のぶどう栽培は標高差と…
長野県の特徴1

 

南北差を利用した産地リレーが特徴
長野県の特徴2

 

JA全農長野のイチオシの品種はなんといっても「ナガノパープル」。巨峰とリザマートを両親に長野県果樹試験場で開発された長野県オリジナルの品種で、種無しで、黒系のぶどう品種としては珍しく皮ごと食べられます。コクのある甘みと酸味のある濃厚な味わいが特徴。東京ではシャインマスカットと横並びで展示販売されることも多くなってきました。長野県内だけで生産されていたため全国的な知名度ではまだシャインマスカットに及びませんが、2018年4月に県外での栽培が解禁されたとのこと。今後が非常に楽しみです。

 

ナガノパープルの特徴を説明
ナガノパープルの紹介

 

(next:長野期待のぶどうの産地とは!?)

 


 

長野県内の2つの町からも登壇がありました。

 

■ 山ノ内町

 

山ノ内町の葡萄

 

山ノ内町役場・大場さん(右)と
ぶどう生産者の上原さん(左)
大場さんと上原さん(山ノ内町)

 

長野県の北東部に位置し、上信越高原国立公園の中心にある 山ノ内町は、日本有数の素晴しい自然に恵まれた志賀高原ユネスコエコパークや、山頂に幻想的な雲海が広がる北志賀高原、湯田中渋温泉郷~地獄谷野猿公苑などが有名です。大自然に濾過されたミネラル豊富な雪解け水が、夏の涼しさや昼夜の寒暖差といった果実栽培に最適な条件の揃った麓を潤し、良質なぶどうが収穫されています。前のページで触れた長野県の産地リレーでは最後の方に当たるので、

大場さん
「『あの品種を食べたかったけれど、もう時期が終わっちゃったかな?』という時は、是非、小布施町のことを思い出して頂ければと思います。きっと食べ頃に間に合いますので!」

山ノ内町はUターンで就農したり、Iターンで新規で就農する若者が増えているそうで、登壇した上原さんもほんの1年前までは新宿で働いていた会社員。親元に戻ってぶどう農家として新たに頑張っているとのことでしゅた。若い力で将来性に満ちた産地として期待が高まります。

 

山之内町のキャッチフレーズは
「だから旨い!清流育ち。」
だからウマイ!清流育ち

 

 小布施町

小布施町 は長野県北部の長野盆地「善光寺平」の東縁に位置しており、他の産地同様、年間降水量が少なく、寒暖差の激しい内陸性気候で、ぶどうをはじめ高品質な果物の産地として発展しています。観光名所も多く「栗と北斎と花のまち」として知られています。

 

小布施町の葡萄

 

小布施町でぶどうを生産する関さん
関さん(小布施町)

 

関さんのぶどう園を紹介。
シャインマスカットは一房を

大きくしないように調整し、
美味しさを保っている。
ブドウ園の様子

 

シャインマスカット以外にも 「クインニーナ」 という非常に糖度の高い(21~22度)ぶどう新syもPR。ボリュームのある房と、甘い香り、旨みがギュッと詰まったルビーのような高貴なぶどうです。

 

こちらも注目!
香り高く甘過ぎるほどに甘く
小布施町のクインニーナ

ブドウ園の様子

 

さて、各産地プレゼンの最後には クイズが出題 されました。

これに正解した人を対象にジャンケンを行い、勝ち抜いた人には豪華景品(各産地の高級ぶどう)がプレゼントされました。

 

○×を掲げてクイズ回答
クイズに挑戦

 

せっかくなので本レポート上でも1問やってみましょう。

< 問題(山ノ内町からの出題) >

地獄谷野猿公苑のお猿さんはバナナよりぶどうが好きである。
○ か × か ?

 

各産地からクイズが出題される
クイズ(山ノ内町より出題)

 

コチラが地獄谷野猿公苑のお猿さん。
果たしてバナナとぶどう、
どちらが好きなのでしょうか?

山ノ内町の紹介

 

正解は…!?

 

答えは○。バナナよりぶどうが好き!
正解は?

 

『葡萄まつり』ですから。答えは言わずもがなです。(なぜか猿がニホンザルではなくコモンマーモセットに変わっているのは謎です:笑)

 

クイズに回答する皆さん
豪華景品をかけて

 

クイズ正解者で
高級ぶどう
争奪ジャンケン!
正解者でジャンケン大会

 


 

【 ワインの楽しみ方 講座 】

 

「フルーツまつり」では、これまでにも様々なゲストが登壇してきましたが、『葡萄まつり』ではソムリエの 小山昌陽さん「飲食店でのワインの楽しみ方」と題して、ワインのミニ講座を行ってくれました。

 

ソムリエの小山昌陽さん
小山さんによるワイン講座

小山昌陽さん プロフィール
1984年生まれ 鹿児島県出身

池袋・KitchenAJITO店長・JSA認定ソムリエ

 

統計によれば、日本人1人当たりの年間ワイン消費量はボトル約4本分(つまり3ヶ月に1本ペース)。一方、ワイン先進国のフランスでは1人当たりの年間消費量はなんと 57本! 実に1週間に1本以上もワインを飲んでいる計算になります。

小山さん
「フランス等の諸外国では日常にワインがあって、食事の際にもワインが当たり前なんですね。でも日本ではワインがまだまだ日常化していないんです。僕は日本でもワインがもっともっと日常化したらいいなと常々思っています。そこで、まずは飲食店での食事のお供にワインを楽しんでもらうところから裾野を広げられないかなと思い、今回このような講座を用意させて頂きました。」

小山さんが提案するワインの楽しみ方、ポイントは3つ。

1.観て、最初の味わいを楽しむ

小山さん
「ワインは見ても楽しめる飲み物です。グラスを傾けて戻すと液だれが起こります。その様子からアルコール度数の違い分かります。また色からはどのような品種のぶどうなのかがイメージできますね。目で楽しんだら、まず最初の香り、そして味を感じてみてください。」

2.スワリングして香りと味わいの変化を楽しむ

小山さん
「ワインをグラスでクルクル回すことをスワリングと言います。スワリングをするとワインが空気に触れて酸化熟成し、香りや味に変化が現れます。それを楽しみましょう。」

3.料理と楽しむ

小山さん
「ワイン単体だと疲れてしまうこともあるので、料理と合わせるとより一層ワインを楽しめるし、料理も美味しく頂けます。」

料理との相性の良いワインを選ぶコツとしては、まず 産地を知ること。地産地消という言葉があるように、例えば、海の近くで作られたワインは海の料理と相性が良いそうです。もちろん調理法や味付けとの相性も重要です。あっさりした料理にはあっさりしたワインが、濃厚な料理には濃厚なワインを選ぶと良いとのこと。…とは言うものの、初心者がいきなり相性の良いワインを選ぶのは難しさもあります。

山さん
「そんな時は 『この料理に合うワインをください』と仰って頂ければ、最適なものをご提案できます。僕らソムリエはこの料理にもこのワインが合うという答えを必ず持っていますので!」

最初は飲食店でプロに選んでもらいながら 「どんな料理にワインどんなワインが合うか」 を学び、それを家庭の食事でも試していくというのが良さそうです。

 

さらに上級の楽しみ方もレクチャー
ワイン講座(上級編)

 

小山さん
「ワインはとても奥が深くてもっと上級者向けの楽しみ方もあります。例えば、温度によっても香り・味わいが変化しますし、注ぎ方でも味が変わります。それらを楽しむ。そして、農家さんやワインの作り手さんの ”想い” を知って飲む。僕はこれが一番大事なことだと思います!」

産地の方々の ”想い” がストレートに伝わるこの『葡萄まつり』で飲むワインは最高に美味しく、楽しいものになったのではないでしょうか? 小山さん自身もソムリエとしてぶどう農家の想いに触れる中で、自身のオリジナルワインを作りたいと強く思うようになったそうで、2018年3月、遂にそれを実現。夢はさらに広がって「将来はワイナリーを作りたい」と語ってくれました。

 

小山さんオリジナルのワインの紹介
(在庫があれば小山さんのお店
Kitchen AJITOで飲めます)
小山さんが目指すもの

 

(next:毎回大好評!カッティングショー!)