「あらゆるものをイベントに!」渋谷のイベントハウス型飲食店

【 イベントレポート 】

『サクラ最前線 2019 〜今サクラに起きていること、そして新種クマノザクラ。〜』ライブレポート(19.03/29開催)

2019年04月07日

春、桜の季節。平成最後のお花見を楽しんだ方も多いのでは? 日本人なら誰もが心踊るこの桜の季節に合わせて、カルカルでは 桜のトークイベント が開催されました。題して、

『サクラ最前線 2019
~ 今サクラに起きていること、そして新種クマノザクラ。~』

 

カルカルでお花見!
桜最前線2019 welcome

 

東京・靖国神社にあるソメイヨシノの標本木。今年は 3月21日 に開花が発表され、僅か6日後の 27日に8分咲きとなり気象庁より ”満開” が発表されました。駆け足で散ってしまうと思われた東京の桜ですが、直後に真冬並みの寒気が居座ったことで、桜の見頃の期間は一転して少し長くなりそうな状況に…。このように、桜は毎年同じように咲いているのではなく、気象条件等に因り、開花状況は常に変動していきます。もちろん開花時期・春の気象だけでなく、冬場の環境も大きな影響をもたらします。特に近年は 地球温暖化 の影響で ソメイヨシノの開花異常 が多数報告されており、「このままでは桜が咲かなくなる地域が出てくる」とさえ言われています。今、桜にいったいに何が起きているのでしょうか?

いきなりネガティブな話題から入ってしまいましたが、明るい話題もあります!  昨年、日本の野生種の桜ではオオシマザクラ以来、実に 103 年ぶりとなる 新種 『クマノザクラ』 が 紀伊半島南部で発見され、大きな話題となりました。クマノザクラは非常に綺麗な色合いの桜で、高い観賞価値を有することから、原産地の紀伊半島を中心に温暖化で危機に晒されているソメイヨシノに代わる桜としての期待感も高まっています。

桜のことをほんの少しを知るだけで、桜を見る目がガラリと変わって、今までとはひと味ふた味も違ったお花見が楽しめること間違いありません。桜研究の第一人者でクマノザクラの発見者でもある勝木俊雄先生を筆頭に桜に精通したゲスト陣を招き、桜好き・桜ツウ・桜マニアのお客さんみんなで ”桜談議” に花を咲かせた一夜をレポートします。

 

特別メニュー
春季限定・さくらカクテル
(桜リキュール+ライムジュース
+カリブ+ソーダ+ミント+ライム)
さくらカクテル

 

物販コーナー。出演者の著作が並ぶ。
物販コーナー

 

明日から使える桜のトリビアがてんこ盛り!
勝木俊雄先生の新刊
『桜の科学』
(サイエンス・アイ新書)

「桜の科学」

 

コチラはクマノザクラのフォトブック。
プロ写真家の寺澤秀治さんが2018年に
和歌山県内の自生域に出向いて撮影。
勝木先生の解説が添えられています。
クマノザクラノフォトブック

 

寺澤さんのフォトブックはクマノザクラ自生域周辺の道の駅などで販売中。熊野方面に行かずとも入手したいという方は、東京四谷の郵趣売店が全国発送を行っているとのことなのでそちらにお問い合わせください。

 


 

【 出演者紹介(敬称略) 】

 

◆ 勝木俊雄(農学博士)

国立研究開発法人 森林研究・整備機構森林総合研究所 多摩森林科学園チーム長。専門は樹木学、植物分類学、森林生態学。20年以上渡って桜の研究をしている。分かりやすく、親しみやすく、桜のことを教えてくれる桜の伝道師的な存在。

 

日本の桜研究の最前線で活躍中!
勝木 俊雄 先生

勝木先生

 

◆ 寺澤秀治(風景写真家)

風景カメラマン。勝木先生が桜研究歴20年超なら寺澤さんは桜の写真を撮り続けて20年超。毎年、桜の写真展を開催している。

 

桜を撮り続けている寺澤さん。
2018年から新種クマノザクラも追っている。
寺澤さん

 

◆ 中西一登(桜ウォッチャー)

桜の花が大好きで、会社を辞めて九州から北海道まで桜前線を追いかけること5回という日本一桜が好きなサラリーマン。昨年(2018年)3月20日放送の『マツコの知らない世界 ~マツコの知らない桜の世界』に出演し、止まらない ”桜愛” を披露した。

 

桜ウオッチャーの中西さん。
桜色のスーツがトレードマーク。
中西さん

 

◆ 千種ゆり子(気象予報士、防災士)

ウェザーマップ所属の気象予報士、お天気キャスター。防災士でもあり、空手家でもある。気象キャスターとして最初に赴任した地 「弘前」で、桜に魅了され、以来、熱狂的に桜を追い続けている。

 

渋谷カルカル初登場!
超 “桜好き”お天気キャスター
千種ゆり子さん
千種さん

 

◆ 司会進行:テリー植田
(東京カルチャーカルチャー・プロデューサー)

本イベントの進行を担当。奈良県出身で、若い頃には吉野山の麓の旅館で住み込みのアルバイトを経験。「春の吉野山は視界が全部桜で埋まる。凄かった!」と故郷の桜の風景の思いを馳せる。「だから是非、春に桜のイベントやりたいと思っていた」と、本イベントを企画。

 

奈良の桜を愛して止まないテリーP。
新発見されたクマノザクラは
奈良県の一部にも分布。
テリーP

 

 


 

【 前半の部より 】

 

出演者とお客さん全員で乾杯した後、早速 ”桜トーク”がスタート。トップバッターは勝木俊雄先生!

日本の標準植物誌として高く評価されている有名な図鑑が約 30年ぶりに改訂されました。勝木先生はそのバラ科(※桜はバラ科に属する植物)の執筆陣に名を連ねています。30年前と今では分類体系も大きく異なるため、非常に大掛かりな改訂・増補が行われたそうで、こと桜に関しても、学名の再検討や分類の再確認が厳密に行われています。その作業過程において、勝木先生は、紀伊半島南部の山間部で「早咲きのヤマザクラ」 と認識されていた桜が実は ”新種” であることを突き止めました。その事実は昨年(2018年)3月 に発表され、「新種の桜、100年ぶりに発見!」とメディアでも大きな話題となりました。しかし、その新種 『クマノザクラ』 がどのような特徴の桜であるかを知っている人はまだまだ少ないことでしょう。そもそも日本には何種類の桜(原種)があるか知っていますか?

勝木先生のトークは私たちに馴染み深いソメイヨシノから始めて、日本に野生する桜について、そして、いよいよ新種・クマノザクラへとスポットを当てていきます。

ソメイヨシノとは

日本で一最もポピュラーな桜と言えば 「ソメイヨシノ(染井吉野)」 でしょう。ご存知の方も多いと思いますが、ソメイヨシノは野生での原産地は存在しておらず、エドヒガン系の桜と日本固有種である オオシマザクラ を人為的に交配して生まれた栽培品種です。成長が早く、若いうちから花を咲かせる為、日本各地に植栽され一気に広まりました。今では日本にの桜の約8割がソメイヨシノであると言われています。

 

勝木先生が「ソメイヨシノ」を解説中
ソメイヨシノとは

 

開成山公園のソメイヨシノ
明治9~11年(1876~8)に植栽された
現存する日本最古のソメイヨシノ
開成山のソメイヨシノ

 

(next:将来、ソメイヨシノが咲かなくなる!?)