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【 イベントレポート 】

旨味のかたまり「海苔」を楽しみつくすノリノリな実食エンタテインメント!旅するおむすび屋さん×東京カルチャーカルチャーpresents 『春の利き海苔ナイト! Collaboration with Inspired.Lab meetup』ライブレポート(19.05/28開催)

2019年08月30日

【 生まれ変わっても海苔漁師になりたい 】

 

相澤さんの熱い想いの詰まった ”相澤語録” がコチラ( ↓ )!

    • 海苔は地球の味がする
    • 海苔を通じて目指すのは世界平和!
    • 生まれ変わっても海苔漁師になりたい!

 

相澤語録。想いを語り出したら止まらない。
相澤さんの海苔愛が大爆発!
相澤語録を紹介

 

海苔作りは海苔漁師の技術だけに依るのではなく、自然環境にも大きく左右されます。特に海は人が手出しできる領域がごく限られていて、田畑のように栄養を撒くことはできないし、当たり前ですが荒れ狂った波を止めることもできません。

相澤(以下、敬称略)
「つまり自然環境そのままの海苔しかできないんです。その海の栄養はどこから来ると思いますか? 大地なんです。山(森林)の栄養分をたっぷりと含んだ水が川に流れ出て、陸(田畑)の栄養とともに海へと運ばれる。海苔というと海ばかりをイメージしがちですが、山から川、海に注ぐまで、その地域の全ての自然を含んだ味なんです。もっと大きく言えば ”地球の味” なんですね!」

逆に言えば、おいしい海苔をつくるためには大地が豊かでなければならなということ。

相澤
「だから林業も農業も大事です。ところが林業で言えば、戦後の国策で山に植樹が行われて今 がちょうど 70年目。50~60年目というのは木の間伐期に当たるのですが、300坪で 50年育てた木がいくらで売れたと思いますか? たった5万円です。林業者がその5万円で新たに苗を買ってまた 50 年木を育てられますか? 無理ですよね? 林業だけじゃありません。農業者もどんどん辞めています。」

結果、大地は衰退し、それに連れて 「海も衰退している」 とのこと。相澤さんが海苔漁師を始めた頃は日本に1万人の海苔漁師がいたそうですが、今は 3千人まで減少。儲からないから辞めるという時代はとっくに過ぎていて、今は海に栄養がなくなり海苔を作りたくても作れなくなってしまったために次々と廃業に追い込まれているのだそうです。

 

相澤さんの軽妙な語り口の中にも
様々な問題に対する
危機感が滲む。
生まれ変わっても海苔漁師に!?

 

相澤
「今のままでは海苔も海も日本もヤバイです! だから海苔に限らず、地元の食材を応援する人を増やしたり、 産地の景色まで思い浮かべて食べてくれる人を増やしたりしていきたい。僕は食べる人の意識を変えることができれば、今のこの状況も変えられると思っています。だって、”おいしい” は沢山あった方が豊か ですから! 」

河原(司会進行)
「自然豊かな環境で海苔も農作物も育つし、おいしいお酒も楽しめるワケですね?」

相澤
「そうです。ただ僕は海苔の仕事しかできないので海苔の世界でそれを全うしたい。 海苔を通じて目指すのは〇〇〇〇 です!」

 

〇〇〇〇に入る言葉は?
海苔で〇〇〇〇

 

正解は ”世界平和”

相澤
「おいしい食べられる状況を未来に残すこと。それが世界平和に繋がると僕は信じています!」

 

【 全て流された 3.11。それでも海に戻ってきた  】

 

相澤さんは東北・宮城県の海苔漁師。気になっていた方も多いと思いますが、そう、相澤さんも例に漏れず東日本大震災で甚大な被害を受けた一人です。

相澤
「漁業組合の三角の屋根の部分に必死に爪でしがみついて登って、ギリギリで津波から逃れました。でも、船も工場も家も全部流されてしまって、唯一残った資産はトラック1台だけでした。もう世界が終わったぐらいに感じましたね。でも、何日かしたら 『また海に戻りたい』 と思うようになりました。それは ”やりかけていたこと” があったからなんですね。」

相澤さんが ”やりかけていたこと” とは、上でも触れた「おいしい」 を伝え、届けることで  ”食の流通” を変え、次の世代に豊かさを繋いでいくこと。 そして、もう一つが海苔づくりへの強いこだわり。

相澤
「自分はまだ一番良いものに辿り着いていない! だから自分の思い描く最高傑作を作たいと思いました。」

 

3.11、全てが壊された。
でも下を向いている暇はない。
東日本大震災を経験して今想うこととは

 

被災した相澤さんですが 「自分には海苔しかない!」 と すぐに復活に向けて動きだします。…とはいってもゼロから、いや、マイナスからのスタート。海苔に比べて設備費のかからないワカメ漁からの再出発でした。

相澤
「その後、有難いことに国の補助事業で海苔工場を建てることができ、震災から1年後にはなんとか海苔漁を再開できました。僕の住んでいた地域では5人に1人が震災で亡くなっています。その中には漁師仲間もいて、自分が今 、こうして生きていることはすごく大事なことなんだな思ってます。だからやりたいことはやるし、想っていることは叶えるし、間違ったことには絶対に首を縦に振らない。それを心がけて生きてます。」

あるパーティーにて相澤さんは挨拶する機会があったそうですが、自己紹介に続けてこう言ったそうです。

相澤
「1000年後に生まれ変わってもまた海苔漁師をしたい!」

無意識に出た言葉だったそうですが、1000年後に海苔づくりをするために 「1000年先の環境まで考えて海苔づくりに携わろう」 という意志の表れであり、市場問題や環境問題を次の世代に先送りせずに解決していく決意の表れでもありました。

相澤
「あとね、ものづくりしている人は共感してもらえると思うんですけど、自分が本当に良いと思えるものに辿り着くにはやっぱり1回の人生では足りないんです。 だから生まれ変わって、その続きをやる!」

河原(司会進行)
「この人、輪廻転生する前提で喋ってますね!(笑) 生まれ変わ手も海苔しかない!と。」

客席:(拍手)

 

相澤さんの想いを共有。
皆、真剣に聞き入ってました。

相澤語録にお客さんも惹き込まれる

 

菅本
「みなさん、相澤さんの話を聞いていると惚れませんか?」

多くのお客さんが頷いたように、まだオープニングトークの段階ですが、既にお客さんのハートを鷲掴み! 相澤さんの行動力、決断力、突破力、強い想い、こだわり…、全てに圧倒されて、この時点でもうお腹いっぱいになってしまった感じですが、いやいや、まだ海苔を食べていない!(笑)

…と言うワケで、ここからは ”海苔の話題” へ。

 

(next:海苔入門、そして利き海苔へ!)