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【 イベントレポート 】

旨味のかたまり「海苔」を楽しみつくすノリノリな実食エンタテインメント!旅するおむすび屋さん×東京カルチャーカルチャーpresents 『春の利き海苔ナイト! Collaboration with Inspired.Lab meetup』ライブレポート(19.05/28開催)

2019年08月30日

【 海苔入門~海苔ができるまで 】

 

海苔づくりに大きく分けると次の5工程があるそうです。

  1. 牡蠣殻の中で海苔の種を作る
  2. 海苔網に種を付ける
  3. 海苔網の芽を育てる
  4. 収穫・摘み取り
  5. 水洗い・切断・海苔すき・乾燥

 

相澤さんが海苔ができるまでを丁寧に解説
海苔ができるまで

 

最初のポイントは「種付け」。付ける量は漁師さんによって様々で 10倍ぐらい違うことも。

相澤
「沢山付けれすればそれだけ海苔が密集するので葉が細くなり、結果、口どけが良かったり、柔らかさやきめ細かさのある海苔にとなります。逆につける数が少なければ1つ1つの海苔にしっかり栄養が行き渡るので、味の濃いしっかりした食感の海苔になりますね。」

河原(司会進行)
「なるほど。海苔漁師さんはそうやって将来予測をしながら海苔をデザインしているんですね!」

 

海苔網を顕微鏡で100倍に拡大。
きちんと種付けできたかを確認する。

青矢印のところに胞子が付いているのですが、
小さすぎてよく見えません…。(汗)

海苔の胞子を探せ

 

グッと寄ってみたところでやっと確認できました。
海苔漁師さんはこれを僅か2~3秒で判断して
作業を進めていくそうです。まさに職人技!
海苔の胞子の顕微鏡写真(拡大)

 

海苔網に種を付けたらここから2週間が勝負! 人間でいう赤ちゃんの時期に当たります。

相澤
「この2週間をいかに健全に育てるかによってこの子たちの将来が決まります。甘やかしてばかりではダメで、味をおいしくし、また病気になりにくくするために色々なトレーニングを行います。」

海苔は 原形質分離 という性質(言わば浸透圧調整機能)を持ち、真水にも乾燥に強いのが特徴。これを利用して行う作業が 「干出」 で、養殖網の高さを調節することで海苔を海水に浸けたり、海面に露出させ太陽光に当てて乾燥させたりします。海苔の出来上がりを大きく左右する非常に重要な工程です。

相澤
「湿度や気温などをその時々の環境を判断して、どれぐらい乾かすかを決めていきます。あまり紫外線に当てすぎても細胞欠損が起きて、捻じれたり、消化が悪くなったり…。そう、海苔がグレちゃうんですね。」

河原(司会進行)
「海苔がグレる…!?」

相澤
「はい。グレますね(笑)。だからそうならないように大事に育てます。この時期は海苔のことが心配で居ても立ってもいられない。片時も海苔の傍を離れたくなくて、船で横づけして一緒に寝たこともあります!(笑)」

河原(司会進行)
「海苔と添い寝!! そうなると本当に ”子育て” ですね!」

下の写真は干出の一場面。まだ日差しの強い9月の光景ですが、相澤さんは帽子は絶対に被らないそうです。そして、腕の内側の柔肌の部分を使って網の温度を測ります。これらも 「少しでも海苔の気持ちになる」 ためなのだとか。

相澤
「こんなことを何年も繰り返していたら、海苔の表情が見えるようになりました。海苔が今、笑っているのか、泣いているのか、僕にはちゃんと分かるんです!」

 

網の温度をチェックする相澤さん。
 大事な ”我が子” を健全に育てようと
その眼差しは真剣そのもの。
海苔の気持ちになって…

 

東松島に漁場を持つ相澤さんですが
育苗は湾となっていて波の穏やかな
松島に場所を借りて行っています。
育苗は松島で行う

 

相澤さんの愛情とトレーニングで
”良い子” に育った海苔。いよいよ収穫です!
そして収穫へ

 

収穫をしたら加工へ。私は収穫した海苔は加工業者さんに引き渡すものだと思い込んでいましたが、海苔漁師さんの多くは自前の工場を持っているそうで、海苔への加工も漁師自ら行います。工場では異物混入などがないか等、厳格な検査が行われ、安心安全な海苔が出荷されていきます。

 

四角い海苔の形にすいた上で
焼きのりに仕上げる。
海苔の加工

 

以上、「海苔ができるまで」 を見てきましたが、海苔のことをほんの少し知るだけでも、食べる際に 「この海苔はどんな漁師さんが、どんな場所で、どんな想いを込めて作ったのだろう?」 との思いが巡り、ワクワク感が生まれます。

では、いざ実食! 「利き海苔」  のスタートです!

 

利き海苔、準備中。楽しみです!
いよいよ利き海苔

 

(next:海苔の個性を実感!)