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【 イベントレポート 】

横浜ペダルナイト( SOLD OUT!)公演の前に前回振り返り!「『弱虫ペダル』10周年記念☆ペダルナイトツアー・東京ファイナル( 昼夜2公演 )」ライブレポート(18.09/15開催)

2019年12月25日

オープニングトーク

 

横山店長
「先生、まずは 連載10周年、 そして、連載も500回を突破しました。おめでとうございます!」

客席:(拍手)

航先生
「ありがとうございます!」

 

祝・弱虫ペダル10周年

 

祝・連載500回突破

 

横山店長
「さて、今回のツアーでは本編に行く前に、例えば東日本大震災の時のことだったり、10周年に至るまでの思い出等をお聞きしていますが、今日は ”なかのひと” 事情について伺いたいです。ファンの方からのよく質問で 『担当編集者さんって途中で変わったりしていますか?』というのがよく来ているのですが…。」

航先生
「初代担当さんには 30巻ぐらいまで担当して頂きました。次の担当さんが 30巻から 35巻ぐらいまで。 35巻でまた変わったのですが、ちょうどインターハイの初日の1日目のスタートの場面、且つ連載300回というなかなか奇跡的なタイミングでのバトンタッチでした。ちなみに初代担当さん(T氏)は、現在、週刊少年チャンピオンの編集長になられています。」

横山店長
「担当さんとの打ち合わせはいつもどこで行っているんですか?」

航先生
「基本的には僕の仕事場に来てもらって、原稿を渡し、その後に打ち合わせをしています。漫画家さんの中には飲みながら打ち合わせをする方もいらっしゃるみたいですが、僕は一切そういうことはしません。」

但し、レースやイベント等で仕事場から離れた場所にいる時は、その近くにある ”個室でご飯を食べられるようなお店” を探し出し、担当編集者にそこまで来てもらった上で打ち合わせをするのだそうです。

航先生
「打ち合わせの曜日と時刻はいつも決まっているので、それは絶対に動かしません。一度ズラしてしまうと他のやらなきゃいけないことまでズレてしまうので必ず守るようにしてます。王滝のマウンテンレースを7~8時間走った後、車で家に戻っている途中のパーキングエリアで打ち合わせしたこともあります。」

客席「えええ~~!!」(どよめき)

航先生
「だって日時が決まっているんだからしょうがない!」(キッパリ)

このように航先生は日頃から厳密なスケジュール管理をされていることもあり、プロ漫画家としてのキャリアの中で締め切りを破ったぶったことは一度もないそうです。

客席:「おおお~~~!!」(驚&拍手)

航先生
「自分にとって何が一番のストレスかを考えて、それを避けるために先手先手で計画を立ています。慌てて描いた絵は必ずどこか荒れてしまうので印刷が上がって来た時に後悔する。僕は漫画家としてそれが一番のストレスなので、余裕を持った作業時間を確保して、予定をしっかり守っていくようにしているんですね。もちろんそれはそれで大変なのですが絵が荒れた時のストレスを考えたらやるしかないワケです。」

横山店長
「な…なるほど。参考になります。(汗)」

人間弱いもので航先生の話に「まさにその通り」と頷きつつ、なかなかそこまでマイルストーンを設けて着実にクリアしていくのは困難です。航先生のプロ魂には恐れ入りました。

 


 

ペダルトーク / 昼・その1~最終勝負

 

前置きが長くなりましたが、昼の部のテーマトークへ。

横山店長
「昼の部 ”ペダルナイト15” は巻島と東堂という二人の人気者がテーマになりますが、この二人の関係性については最初から明確なコンセプトはあったのですか?」

航先生
「巻島は坂道の先輩として登場し、慕われたり刺激を与えたりする存在として描かれています。当然ライバルを必要で『うーん、東堂かな?』みたいな予感はありました。最初からガッチリ決めていたワケではないのですが、巻島がちょっと捻ていて、東堂はひたすら口うるさいキャラ。掛け合わせるとしたら多分この二人なんだろうなぁ…と。物語は一応の計画を立てつつ描きながら面白い方へと寄せていくのですが、この二人に関しては当初の想定通りの関係になっていきましたね。」

 

なるべくしてなった巻島と東堂の関係性
昼の部のテーマトーク

 

横山店長
「逆にこの二人について想定外だったことってありますか?」

航先生
「1日目の山岳がこんなに熱くなるとは思っていなかったです。描き手としてはこれは絶対面白いと確信をもってドンドン力を入れて描いていきました。ただ一方で巻島が『よく来た、坂道!』と言ったきり主人公がパッタリと出てこなくなってしまい、しかも、そのまま連載100回記念を迎えてしまって、大丈夫かな…という心配もありました(苦笑)。」

でも、しっかり描き切ったことで ”最終勝負(ラストクライム)” が伝説となり、それが後にさらなる伝説を生むこととなりました。想定外と言えば、もう一つ。巻島がここまで人気者になるとも思っていなかったそうです。

航先生
「だって気持ち悪い人というか、近づきがたい人というキャラ付けをしましたからね。スポーツの世界で先輩って元々近寄りがたいイメージですが、その中でも社交性があまりなく「ショ!ショ!」ばかり言っていて、長髪で眉毛もハの字。まさかこんなに人気になるとは描いていて僕自身が驚きました。そんな巻島と主人公をすごく近づけてみたかったんですね。」

横山店長
「巻島はクセの強いキャラですが坂道から心から慕われていますしね。巻島&東堂で先生が特に気に入っているシーンはありますか?」

航先生
「じゃあ…行きますか!?」

…と、おもむろに目の前にズラリと並んだ単行本に手を伸ばす航先生。ここからは書画カメラで単行本の該当場面をスクリーンに映しながら航先生自ら ”読み語り” をする大人気コーナーへ移ります。

 

航先生自らが選んだーンを
解説を挟みながら読み語っていく

書画カメラでページを捲りながら

 

12巻からスタート!
読み語りコーナー

 

これ、単なる読み語りではなく、事前に貼った付箋を頼りに、まるでタイムマシーンごとく物語の中を飛び回りながら各場面の関係性までをも紐解いていきます。「あのセリフは後のあの場面に繋がっていたんだ!」とか、「今まで気づかなかったけど背景にこんなことまで描かれていたんだ!」とか、発見と感動の連続でひたすら楽しい時間に。 そして、なんと言っても航先生が声色や声のトーンを巧みに変えて各キャラクターを名演! 本当に目の前で戦いが繰り広げられているかのような臨場感が見事です。

 

坂道へ巻島からの伝言が
巻島から坂道への伝言

 

オレたちの最終勝負だ!
最終勝負

 

客席が感動の渦に!
客席は感動の渦

 

最終勝負決着!
ラストクライム決着

 

名シーンを読み語りながらも、例えば、鉄壁の盾(長野中央工業・館林元成)を弄ってみたり、物語を演出する脇役や小ネタにも言及。まさに ”笑いあり&涙あり” のペダルトークとなりました。

 

航先生自身もお客さんの生の反応を
全力で楽しんでいました。

場面場面に込めた想いを語る航先生

 


 

ペダルトーク / 昼・その2 ~小さな峠 

 

2本目の読み語りは巻島 vs 東堂の第二幕。「小さな峠」 の記録に残らない名勝負。

航先生
「手嶋キャプテンの代となって、3年生はやがて卒業していくワケですが、ペダルのイベント等に顔を出す度に『もう一度あの戦いがみたい!』とのお声を頂きまして、内心 『いや、無理でしょ! インターハイ終わったんですよ!』 と思いながらも、皆さんの熱意も凄くて、なんとかできないかとはずっと考えてはいました。」

そんな中、巻島が帰国してインターハイを見に来ることになりチャンス到来! 1日目の夜は坂道の母親が突如現れ、「BEST BOY」のキャップを配るなどやりたい放題。その裏でメンタル立て直し中の御堂筋のストーリーも流れていたため「一晩に2つも3つもエピソードを詰め込むと重くなってしまうので(航先生)」と断念。しかし、2日目の夜、ついにその機会が訪れます。当初、航先生の頭の中には坂道と真波が走っているところに二人が合流するという案もあったのだそうです。

横山店長
「夢の4ショット!!」

航先生
「ただそれをしようとすると真波と坂道が合流するところだけでかなり尺を使ってしまうので、申し訳ないけれど真波は監視を二人付けて宿に軟禁しておくことにしました(笑)」

客席:(笑)

 

巻島と再会した坂道。
歴史の証人として戦いを見届ける。
巻島と再会した坂道

 

下りは…Uターンすれば峠になる!
同着から2回戦へ突入!
Uターンすれば峠になる!

 

航先生
「そうなんです! 下りはUターンすれば峠になるんです! 当たり前ですけど(笑)。 でも、このセリフを発明したことで何度も往復して戦わせるというレースでは絶対あり得ないことができました。一般道なので言ってみれば 『なんでもあり』のシチュエーション。二人がレギュレーションを決めていいワケです。だから思い切り戦わせることができましたね。」

…とは言え、インターハイの最中の夜の出来事。勝負の行方は読み手の想像に任せて途中でインターハイに戻ろうとも考えそうですが、なんと担当編集者が「何を言っているんですか!最後まで描いてください!」と猛プッシュ! 結果、伝説の勝負を見届けることができました。(担当さんナイスアシスト!)

 

2人の見張り付きで
宿舎に軟禁されていた真波山岳。(笑)

小さな峠で真剣勝負が展開されていることは
ちゃんと感じ取れている。
お留守番をさせられた真波

 

(next:巻ちゃんはこしあん派!?)