渋谷cocoti主催 『弱虫ペダル・渡辺航のペダルナイト~もうすぐクリスマスだよ!2019年最初で最後のゆるペダルナイト!2020年1月13日の横浜ペダルナイトの前夜祭!坂道2年目IHの「脇役」について語るよナイト』ライブレポート(19.12/02開催)
2020年01月20日
【 コーディネート解説 】
冒頭で述べたように、前回の 『ゆるペダルナイト』 に続き今回もカペルミュール との豪華コラボレーションが実現。航先生自ら考案した 手嶋純太・青八木一・荒北靖友 イメージの全身コーディネートについてこだわりポイントをステージ上で解説してくれました。
そうそう。お気づきの方も多いと思いますが手嶋のマネキンはお決まりの ”ティーブレイク” のようなポーズをしています。カペルミュールに設置した直後のマネキンは何のポーズもとっていなかったのですが、訪れたファンから 「手嶋の手はこうあるべき!」との 指摘を受けてこのようになったそうです。ペダルナイトはファンもある種のプロデューサーですね。
ティーブレイクしてたんだよ!!
横山店長
「ファッションでこだわったのはどの辺りですか?」
航先生
「手嶋と青八木は一緒にカペルミュールに行って 『お前この色だろ?オレこの色かな?』 みたいな会話をしながら選んだのでしょう。実は同じアウターで色違いなんです。それから荒北と言えばビアンキ、ビアンキと言えばチェレステカラー。荒北のコーデはチェレステカラーで揃えつつ、アウターは目立つ黄色にしてみました。」
特には今回は航先生が全身コーディネートした状態のキャラクターのイラストをわざわざ添えて提案してくれたこともあり、例えば荒北の着崩し感など、3体のマネキンにそれぞれのキャラクターの雰囲気が非常に良く出ていました。
ファッション解説中
そんなこんなで前置きが長くなりましたが、いよいよ本編のトークへ。
航先生
「では、ゆるっと行きましょうか!」
2019年最初で最後の
「ゆるペダ」トークがスタート!
横山店長
「先生、まずは2年目インターハイ決着!お疲れさまでした!」
客席:(拍手)
航先生
「ありがとうございます! …と言ってここで2年目の決着の話を始めてしまうと止まらなくなってしまうので 『横浜ペダルナイト』に取っておきます(笑)。今日はあくまで 『ゆるペダルナイト』なので、ゆる~いノリで2年目インターハイの ”脇役たち” について触れていきたいと思います。」
ついに2年目インターハイが決着!
航先生
「では、早速、軽く読み語りましょうか!」
客席(大拍手)
【 読み語りライブ 】
ペダルナイトにおいて、毎回 「感動の嵐」を巻き起こし、”生ける伝説” とも称される超人気企画 がこの「読み語りライブ」。航先生自らがページを捲り、解説も交えながら読み語っていくもの。事前にコミックスに付箋でマーキングをしておき、物語の中をタイムマシンのごとく飛び回りながら進めていきます。まるで活弁士のように声色や声の調子や変え、複数のキャラクターを巧みに演じ分ける航先生の演出力が見事過ぎて臨場感抜群! まさに目の前でインターハイの戦いが繰り広げられているような興奮さえ覚えました。作者自身だからこそ語れるこだわりポイントにも多数言及。気づかずに読み飛ばしてしまっていた小ネタや伏線にも気づかせてくれるので、航先生の読み語りを聞いた上でコミックスを読む込むとまた何倍も楽しめます。
書画カメラで場面場面を
カルカルのスクリーンに大映しにして
あの感動の名場面を
航先生が丁寧に読み語ってくれます。
さて、ひと言に ”脇役” と言っても沢山のキャラクターが出てきています。
今回、着目したのはこの人達( ↓ )でした。
空気の読める男、
浦久保優策ら呉南メンバー。
浦久保(呉の陸鮫)、庭妻(呉のブルドーザー)をはじめとする 広島呉南工業 のメンバーも人気がありながらペダルナイトでは取り上げる機会の少なかったキャラクター。ここぞとばかりに手嶋・青八木とのチップバトルのシーンを中心にたっぷりと読み語ってくれました。読み語りが熱を帯びてくるとついつい話が総北(手嶋・青八木)サイドに寄ってしまいそうになる航先生でしたが 「おっと、それは横浜で!」 と自制。軸足は常に ”脇役” に置いて語ってくれました。
「空気を割る鮫」と書いて
”エアチョップドシャーク” と読ませる。
航先生のボキャブラリの豊富さとセンスは
国宝級だと勝手に思っています(笑)
呉南を取り上げるにあたって、航先生が浦久保、庭妻の他にどうしても語りたりたかったというキャラクターが一人。それは… 東村尊大。
航先生
『東村は頼んでもいないのに小難しい解説を突然語り出すんです。しかも説明が上手い! 思い起こせば待宮の後ろでも色々語っていましたね。 作者としてはこうやって声を出してくれる存在はとても助かるんです。お前ナイスアシストだよ!…と(笑)」
横山店長
「東村は先生のアシスト役でもあったんですね!(笑)」
航先生によれば、東村は頭がとてお良く戦況を冷静かつ正確に判断できるが、頭の回転の速さゆえにいつも一歩早く「勝った!」と喜んでしまいがちなのが玉に瑕。チェックメイトをして勝負は終わりではない。
航先生
「最後まで諦めなかった者が勝つ。それがロードレースなんです!」
呉南を語り尽くし!
浦久保に殴られて
顔が歪むチェックメイト東村
航先生が自分でも驚いたと語るのが
庭妻の回想シーン。
浦久保の父親の漁船が登場する。
航先生
「自転車の漫画を描いていてまさか漁船の絵を描くことになるとは夢にも思いませんでした。『漫画って本当におもしろい! 楽しいなぁ!』って思いました(笑)。だから一生懸命に船を描きました!」
「チップバトルという特殊な戦い。
だからこそ描けたことが沢山あった」
と振り返る航先生。
読み語りライブ2本目は 京都伏見 に着目。
特にTシャツのこの人にフォーカス!
京都伏見キャプテン・水田信行!
御堂筋が戦略ミスをやらかしたと考えた水田は急に強気になってチームをコントロールしようとするが、「全て順調や!」 と取り合わない御堂筋にもぐら叩きのごとく打ちのめされてしまう。
オカしいやろ!このオレが
なんでこんな平坦で引いとるんや!
さては戦略ミスったな!?
航先生
「ここ(コミックス 54巻:RIDE.460 「静かなる侵撃」)は京都伏見にスポットライトを当てた回だったワケですが、水田君がどんどん暴れてくれたので非常に書きやすかったんですね。ところが、一番最後のところだけがなかなか決まらなかったんです。最初は水田がひたすらビックリするターンで締めくくっていたのですが、いや、何かが違う…と。普段は火曜日にはストーリーができている状態なのですが、結局、金曜日までかかってやっと 『そうだ!小鞠だ!』となりました。でも、その甲斐あって京都伏見をしっかり表現しきれたと思います!」
航先生にとって難産だった RIDE460。
小鞠の最高の笑顔とともに
「筋肉(ニク)ですね!」で締めた。