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【 イベントレポート 】

多田将 presents 「『兵器の科学』シリーズ立ち上げ記念イベント」ライブレポート(20.09/05開催)

2020年10月12日

極超音速滑空体とは!?(第5章より)

ラストを飾る第5章は「弾道弾防御」 の話。

多田さん
「ここは最後のオマケのつもりで書き始めたらメチャ長くなりました。予定を大幅に超える360頁になってしまった原因の大半がこの章だったりします!(笑)」

弾道弾の迎撃や早期警戒衛星、早期警戒レーダーなどについて解説があるそうです。この章を読めば、日本のミサイル防衛に関するニュースも正しく理解できるでしょう。(なぜPAC3とTHAADの両方を備える必要があるのか?、迎撃はいつどこで行えば良いか?、迎撃のための時間的猶予は?…等々)。

 

米軍の早期警戒レーダー配置図。
ロシアを警戒して北極側に手厚い。
早期警戒レーダーの配置事情

 

そして5章では ”極超音速滑空体” にもついても触れているそうです。

多田さん
「極超音速滑空体については色々なミリタリー本に『スゴイ兵器だ!』『ゲームチェンジャーだ!』なんて書かれているのですが、その割には具体的な数字が一切出てこない。もちろん論文を探せばあるのですが、この本できちんと計算した上で要点をまとめて解説しています。」

 

下の絵はロシアの極超音速滑空体
「アバンガルド」の概観図。

(公開されていないの為あくまで想像図)
いよいよ滑空体について

 

多田さんが手にしている模型は
中国の極超音速滑空体
DF-17。
2019年10月に
軍事パレードにて初公開。
その映像を元に
再現したもの。
この日多田先生の新著を
予約した人には
購入特典としてコレが付いてきます!

滑空体を語る多田さん

 

これを片手に5章を読み進めたい。
新刊会場予約者特典

 

多田さん
「滑空体を考える場合、先ほどの再突入体モデルに ”翼部分生じる揚力” を加味します。滑空体は底面は平らな形になっていて空気の上で波乗りをするんですね。計算例として中国の萊蕪(火箭第822導弾旅)から我が国に向けて2000kmの射程で発射された場合を考えます。たまたまですが新宿区市ヶ谷本町のところが目標地点です(笑)」

客席:(笑)

(また例えが怖い…:苦笑)

 

市ヶ谷本町 ”目標” に向けて
3,000[m/s]で滑空スタート!
滑空体の計算例

 

最小エネルギー軌道と
滑空体の軌道(赤枠内)の比較。
波乗りしている様子が分かる
滑空体の波乗り軌道

 

滑空体について
横軸:高度ー縦軸:速度で表したもの

 

重装版計画も!?

360頁という『弾道弾』の内容を僅か1時間のダイジェストで紹介するということで本当に駆け足での紹介となりましたが、素直に「読んでみたい!」と思ったので、私この日、本を予約をしました。そんなこんなでスタートする『兵器の科学』シリーズですが、多田さんには ”ある野望” があるそうです。

 

10年以内には
実現させたいと思っています!

多田先生が講演のまとめ

 

ズバリ「重装版」計画!
10年以内の出版計画!?

 

多田さん
「『ミリタリーテクノロジーの物理学<核兵器>』を出した後、さらにハードカバーの分厚い『核兵器』という本を出したのを覚えていますか?」

テリー
「ここで出版記念イベントもやったあの ”超” ゴツイ赤い本ですよね!」

多田さん
「はい。あれで殴ったら人殺せるぐらいに分厚い本でしたけど(笑)。今回の『兵器の科学』シリーズでやる内容も、ゆくゆくは同じように立派な装丁の本にして出したいと考えています! 皆さんのお宅の “書棚の格” を確実に上げる本ですので、是非、応援してください。10年以内には出したいと思います!」

客席:(拍手)

 

 


まとめ

コロナの影響と、「ミリタリーテクノロジーの物理学」の講演の区切りがちょうど良かったこともあって、9ヶ月ぶりのカルカル登場となった多田先生でしたが、今回も難しい軍事技術の基本原理を ”超” 分かりやすく(且つネタてんこ盛りで)解説してくれました。前述の通りカルカルでの講演では取り扱えなかった内容も新シリーズには含まれるとのことで、本が届くのが楽しみです。また出版の度に是非カルカルで ”すごい授業” をやって欲しいと思います。

 

(写真&文:GAMA)

 

終演後はマスク着用で交流会。
極超音速滑空体 DF-17 について
質問などに答えていました。
終演後の会場の様子