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【 イベントレポート 】

2夜連続!不動産ナイトと間取り図ナイト緊急復活開催! 『妄想ニューニュー不動産ナイト!』ライブレポート(20.07/11開催)

2020年10月18日

山本遼さん(R65不動産 代表)

プレゼン2番手はR65不動産の山本遼さん。(ここからはカルカルのステージでのリアル登壇者)

 

山本さん(R65不動産)
山本さん

 

山本さんは大学卒業後、不動産会社に就職。なんと入社1年目で売上げ No.1 を達成したそうです。

山本さん
「そうしたら2年目からの目標がなくなってしまって…。そんな時に出会ったのが当時流行っていた ”ソーシャルビジネス” という言葉でした。社会の課題を解決するビジネス…、イイじゃんコレ!って思いましたね。」

山本さんはさっそく 健康な高齢者を対象にした不動産事業 を社内提案したそうです。高齢者の物件探しは保証人が付いてこなかったり、認知症や孤独死などのリスク・不安を大家さんが抱えてしまうため、非常に難航するそうですが、高齢でも心身とも元気で自立意識の高い生活をしている人は沢山います。見守りサービスや保険を活用すればリスクも低減できるはずで、高齢者にも住まいの選択肢を増やしたいという想いだったそうです。しかし、社内からはつれない反応…。

山本さん
「『それって儲かるの?』とか、『今じゃないよね』って言われてしまいました。今じゃないならいつならやれるんですかね? だったらもう自分でやろうと…。」

25歳で独立。そして起業したのが 65歳以上の方向けの賃貸物件に特化した 『R65不動産』 でした。現在、創業5年。大家さんにヒアリングを行いながら高齢入居者に対して抱きがちな漠然とした不安を一つ一つ潰し、高齢入居者ならではメリット(空室問題を解消できる、入居期間が長い…等)も訴えてきたそうです。

山本さん
「その結果、R65をやりたいという大家さん、パートナー会社さんも少しずつですが増えてきました。とは言っても、まだまだ少ないのですが、でも着実に前に進んでいるとは思います。」

 

山本さんが立ち上げた「R65不動産」
(下の画像からアクセスできます)
R65不動産

 

実験的にこんなサイトもオープン
ポックリ物件.com

 

ポックリ物件.comは前入居者が老衰や病死など事件性のない自然死をした賃貸物件を専門に扱うメディア。

山本さん
「見方を変えれば “前入居者が最期まで住みたかった部屋” とも言えるワケです。実際、このサイトを立ち上げて約1ヶ月の間に200件ものお問い合わせを頂きました。前入居者が亡くなってもちゃんと借り手は付くことを示せたと思います。」

さらに、2020年6月にはフリーランス不動産という新サービスもスタート。コンセプトは「フリーランスは不動産を借りにくい」を打破すること。古い体質が残る不動産業界ではフリーランスという働き方に対する認知がまだまだ進んでおらず、高齢者と同様にフリーランスの人達も漠然としたイメージによって不動産が借りにくくなっている現状があります。そこに風穴を開けようというもの。とにかく ”したい暮らしが” できるはずなのに年齢や職業などで制限がかかってしまっている人に選択肢を広げようと取り組んでくれています。

■ シェアハウスの可能性

そんな山本さん、実はシェアハウスのオーナーでもあります。

山本さん
「高齢者に部屋は本当に貸しにくいのか? 自分が実際に大家になってみたらその気持ちが分かるのではないかと思って、1棟借り上げ(サブリース)でシェアハウスを始めてみました。現在12棟まで増えています。」

大家を始めたばかりの頃は非常に大変だったそうですが、自らもシェアハウスに住んで生活を共にする中で、シェアハウスが居心地の良いコミュニティに成り得ることに気づいたそうです。バックグランドの異なる様々な人が集い、仕事からプライベートまで相談できる仲間となってくれる。休みの日や空いた時間もみんなで一緒に遊びに行ったりもしているそうです。

 

シェアハウスでの生活は
適度な開放感が心地良いという。
(モテアマス三軒茶屋での生活を紹介)

シェアハウスの様子

 

山本さん
「シェアハウスで凄く良いなと思ったところは、例えば一人で部屋を借りて住んでもなかなか町と関われないですよね? 近所の高齢者の方と喋ることすら難しい。でもシェアハウスのみんなと一緒ならそれができたりするんです。他にも 『おいしい店見つけたよ!』 と誘い合ってみんなに食べに行ったり。これってもう団体客ですよね? こうなると ”町の消費者” から ”町の生産者” になってくるんです。みんなで一緒にやることで、町に対してこんなものが欲しい、こんなことがやりたいというハードルがどんどん低くなっていくんです。」

そしてシェアハウスの心地良いコミュニティをもっと町へ広げようと山本さんが打った手が面白い。

■ ”部屋に住む” から ”町に住む” へ

一つはスナックの経営。シェアハウスの住民同士はもちろん、その友人・知人、さら近所の人達にも気軽に来店し楽しくお酒を囲む。シェアハウスとはまた違った形で ”人と人”、”人と町” が繋がれる場所を作ろうという試みです。

山本さん
「シェアハウスから徒歩20分ぐらいのところに居抜きのスナック物件が空いたので、そこを借りて、曜日毎にオーナーが変わります。例えば、月曜日はうどんが得意な子がうどんを振る舞う…みたいに。」

 

「スナックニューショーイン」の紹介。
日替わりオーナー制としたのは

コミュニティに広がりを持たせるため。
スナックをやってみた

 

二つ目が「新陳代謝する家」

山本さん
「僕がやっているショウガナイズ北千住というシェアハウスなんですが、ここは半年ごとに家賃が5,000円ずつ上がるんです。ニューヨークが1年毎に約1万円家賃が上がると言われていますから、北千住なのにニューヨーク並みのペースで家賃が上がっちゃうんですね(笑)」

するとどうなるか? 当然、退去タイミングが早くなって入居・退去の回転率が上がります。

山本さん
「(退去した人が住み慣れた近所に住んでくれるので)町に友達・知り合いがどんどん増えていくんです。さらにシェアハウスの近くに別のシェアハウスを用意して、そちらに移り住んでもらえれば、シェアハウスのコミュニティ同士が繋がります。謂わばシェアハウスの分家ですね。」

ここまで来ると 「”部屋を借りる” ではなく ”町を借りる” ことになる」と山本さん。

ところで、山本さんの今回のプレゼンのタイトルは『(自分が)幸せになりたいある不動産屋の話』でした。

山本さん
「僕は住まいはもちろん何事も ”選択肢が多いこと””その質が高いこと” が幸せに繋がると考えています。ここで紹介した取り組みはもちろん誰かのためというのもあるのですが、何より自分自身が将来、高齢者になった時、或いはフリーランスとなった時に、幸せになれる環境を作ろうと頑張っているんです!」

冒頭で「不動産とユーザーが一緒になって今を変えることで望む未来を創る」と書きましたが、山本さんは自らその実践家となって未来をクリエイトしている不動産屋さんでした。

 

R65不動産とフリーランス不動産で
住まいの量(選択肢)を増やし、
生活の質はシェアハウスやスナックなど
町のコミュニティを広げて確保する
⇒ ”幸せな未来”

量と質の双方を高めて幸せに

 

 

(next: 今こそ田園都市、再発明の時!?)