「あらゆるものをイベントに!」渋谷のイベントハウス型飲食店

【 イベントレポート 】

2夜連続!不動産ナイトと間取り図ナイト緊急復活開催! 『妄想ニューニュー不動産ナイト!』ライブレポート(20.07/11開催)

2020年10月18日

佐藤雄飛さん(東急株式会社)

前半の部、最後のスピーカーは東急不動産の佐藤雄飛さん。前出の二人はそれぞれ不動産の最前線で ”個” のレベルで面白い事業・サービスを展開されていましたが、佐藤さんは巨大デベロッパーの ”中の人”。2005年に入社し、駅ビルや高架下の不動産賃貸管理・開発やコワーキングスペースの運営、オープンイノベーション、異業種間の新規事業などを手掛けた後、2016年から渋谷のアセット運営を担当しているそうです。

 

佐藤さん(東急)
佐藤さん

 

テーマは「東急と渋谷について」
渋谷の開発について

 

2012年にオープンした「渋谷ヒカリエ」が渋谷の再開発計画の第一歩。その後も、「渋谷キャスト」、「渋谷ブリッジ」、「渋谷ストリーム」、「渋谷スクランブルスクエア」…等々、大型施設の開業が続いています。佐藤さんはそれらの運営に関わっているとのこと。聞けば渋谷の大規模再開発は 2027年まで計画が立てられていて、渋谷の街はまだまだ大変貌&大発展していきそうです。

 

2027年、渋谷はどうなる!?
2027年完成予想図

 

佐藤さん
「再開発の契機となったのが東横線を地下への移設して新しい地下鉄と繋げる事業でした。渋谷駅周辺には多くの不便・不都合があったので、これを機に 100年に1度の大規模再開発を行って、それらの課題を解決も図ることになりました。」

 

渋谷が抱える数々の課題とは?
(クリックorタップで拡大します)
渋谷の抱える問題点いろいろ

 

佐藤さんは 利便性安全性快適性 という3つの観点から再開発計画のポイントを解説してくれました。

まずは利便性。渋谷と言えば谷底地形。歩きにくさや移動のしにくさが指摘されてきました。渋谷では 『アーバンコア』 ということばをしばしば耳にしますが、渋谷の駅と街、地下と地上を結び付け、歩行者のスムーズな移動を実現する構想だそうです。また、鉄道路線の乗換えや駅周辺のランドマークへの移動の際の案内が複雑だったり不連続なものにならないよう「サイン計画」も策定されています。

次に安全性。渋谷は谷底であると書きましたが、駅周辺は所謂 ”スリバチ地形” の底であり、近年急増している集中豪雨による水害が懸念されています。そこで地下に大型雨水施設貯留施設が作られるなど整備が進められているそうです。

そして快適性。長く暗渠化されていた渋谷川を浄化・再生し、広場や遊歩道を整備したり、渋谷スクランブルスクエアの屋上(地上230m)を展望台として整備したり、憩いの場を増やしています。

 

渋谷アーバンコアの解説スライド
渋谷の再開発(利便性)

 

なお、渋谷の街の再開発には以下の2つのコンセプトに基づいて行われているそうです。

1.エンタテイメントシティSHIBUYA
日本の多様な最先端文化を発信し、世界の人々を常に惹きつける街にすること。

2.Greater SHIBUYA
渋谷から半径2.5km圏内には、青山・表参道・原宿・恵比寿・代官山・池尻・中目黒・広尾など、個性豊かな街が多数存在。このエリアを総じて「広域渋谷圏」と定め、職・遊・住が揃い融合しあ合う都市として価値を高めること。

 

新たなエンタテイメントシティを目指して
コンセプトは「エンタテイメントシティSHIBUYA」

 

2020年6月に「MIYASHITA PARK」がオープンしてカルカル店内からの眺望も一変しました。今後渋谷がどのように変わっていくのか、佐藤さんのプレゼンでその未来を垣間見た気分でワクワクしました。

さて、佐藤さんも未来へのキーワードを挙げてくれました。「場の磁力」「都心の開祖疎化」だそうです。

佐藤さん
「先ほどの川端さんが『不動産屋から動産屋へ』というお話をされていましたが、それと全く一緒だなと思ったのですが、『デベロッパーとしてもサービス業者になれるのか?』ということですね。床だけ作るから価値は入居した側の自己責任で作ってねというのが従来のやり方でしたが、それは今後通用しなくなると思うんです。だから我々も一緒に価値を提供していかないといけない。東京全体を見渡した時にまだまだ競争力が弱いので、”聖地” を作るみたいなことを真面目に考える必要があると思います。」

また、新しい指標も必要になってくる。

佐藤さん
「その場所の価値を測るのに ”単価×面積×効用×利用者数” という計算式が使われてきましたが、コロナによって自粛でリアルな利用者が減少した一方で、新たにバーチャルな利用者数が生まれてきた。そこをどうカウント・評価するのかを見直す必要がありますね。」

さらに佐藤さんの個人的な想いとして掲げてくれたキーワードが「田園都市の再発明」

佐藤さん
「東急には田園都市線という路線がありますが、東急はこの沿線を長い年月をかけて開拓してきました。郊外の優良な町を開発する…、それが会社のDNAです。僕はそれを再発明する時期に来ていると思っています。」

現在の東急・東急不動産の前身にあたる田園都市株式会社は郊外住宅地の開発を目指して1918年に設立されました。実はその年、スペイン風邪が大流行し、さらに追い打ちをかけるように関東大震災がやってきました。

佐藤さん
「それで都心に住んでいると身の危険を感じる人が増えたんですね。」

森岡さん(司会)
「それってまさに今じゃん!!」

佐藤さん
「そうなんですよ。今と似ているんです。」

横山店長(司会)
「このあと大きな地震が来るとかは想像もしたくないですが…、確かに ”今” ですね。」

 

1918年当時貼られていた
内務省衛生局「流行性感冒」のポスター。
『マスクとうがひ』『マスクをかけぬ命知らず』
「今貼ってもいいポスター」と横山店長。
田園都市の再発明

 

佐藤さん
「そういった背景があって田園都市開発が成功したんですよね。都心で働いて郊外の優良な住宅地に帰るという今の首都圏のまちづくりやライフスタイルが確立されました。それを今、改めて読み直すべきなのかなと思っています!」

佐藤さんによる渋谷の再開発に関する話は、川端さんや山本さんの事業とは全くスケールが違うのですが、「町というフォーマット(川端さん)」、「町を借りる(山本さん)」、「その場所に来た人をいかに酔わせられるか(川端さん)」、「場の磁力(佐藤さん)」、「動産屋から不動産屋(川端さん)」、「デベロッパーがサービス業者に(佐藤さん)」…等々、互いに相通じるキーワードや思想が多く見られたのが非常に印象的でした。

そうそう、渋谷と言えばカルカルでは「渋谷」を盛り上げる為のオンラインイベント『これからの渋谷を語る』シリーズが開催されています。YouTubeにてライブ配信されていて アーカイブ も視聴できますので渋谷の未来像が気になる方はコチラも是非!

また佐藤さんは都市都市ビジョンを共創するトークシリーズ『202X URBAN VISIONARY』の事務務局を務めているそうで、こちらも気になる方はチェックを。

 

熱いプレゼン合戦に夢中になっていたら
あっという間に第一部が終了。

登壇者も興奮気味

 

 

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