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【 イベントレポート 】

2夜連続!不動産ナイトと間取り図ナイト緊急復活開催! 『妄想ニューニュー不動産ナイト!』ライブレポート(20.07/11開催)

2020年10月18日

第二部より…

 

ここからは後半戦。

前半は不動産業界で活躍中の3人によるプレゼンテーションでしたが、ここでいったん視点を変更。不動産業界の外側=第三者的立場から不動産の ”未来を予報” をしてもらおうというもの。

 

 曽我浩太郎さん(未来予報株式会社・代表取締役)

未来予報株は「まだ世の中にないモノやサービスを一緒に育てる」をコンセプトに 2016年9月に設立された会社。主に海外のテクノロジーや先進ビジネスのイノベーター達のビジョンを元に ”近未来の仮説” を作る仕事を行っています。世界最大のテクノロジーとカルチャーの祭典『SXSW(サウスバイサウスウエスト)』の日本の事務局も務めているそうです。

 

未来予報の代表・曽我さん。
不動産関連のイベントに出るのは
今回が初めてとのこと。
曽我さん

 

曽我さん
「テクノロジーについてのニュースって沢山ありますよね? でも、それが未来をどう変えてくれるのかを具体的に想像するのって難しくありませんか? 私たちは数あるビジネスの事例から兆しをピックアップして、10年先ぐらいの近未来はどうなるのか、それをストーリーにしてみなさんにお届けしています。単にテクノロジーの使われ方だけでなく、それによって私たちに暮らしや気持ちがどう変わるのかまで ”予報” しています。」

例えば、

 

2017年に出版されたコチラの書籍
『10年後の働き方』

著:曽我浩太郎・ 宮川麻衣子
(インプレスブックス)
10 援護の働き方

 

曽我さん
「色々なものがAIに置き換わることでどんな仕事が失われるかをテーマにした本や記事って凄く増えていますが、それとは逆で、この先の10年間でどんな新しい仕事が生まれてくるかという予報を行い、その新しいジョブタイトルを紹介しています。」

なるほど、これは斬新。もちろん予報は海外の先進ビジネスを起点に論理立てて行われているそうです。

曽我さんはこれまでに6000以上のイノベーターのビジョンを見てきたそうですが、まずはそこから浮かび上がった2030年にマジョリティになるニュータイプを発表してくれました。

曽我さん
「みなさんの生活の中でも ”ゆらぎ” って結構ありますよね? 『ヘルシーな食事をしたい』という気持ち と『飲みに行った後にシメのラーメンも食べたい』という真逆の気持ち。第一部で選択肢が多いほうが幸せという話が出ましたが、これからの時代は多種多様なサービスがどんどん作られて選択肢は無尽蔵に増えていくと考えられます。健康的な生活にこだわろうと思えばいくらでもこだわれるし、その逆も然りです。そして、その相反する両端をあえて行ったり来たりして楽しむ人たちが2030年に向かって増えていくのではないか…と。それが ニュータイプ=『ゆらぐ人たち』です

曽我さんは自らの積極的にゆらぐ人たちが増えることで両端のサービス・プロダクトが充実し、逆に平均値をとるようなものは好まれなくなって減っていくとも予測しています。そして、最も興味深い仮説が、

曽我さん
「さらに両極を同時に満たすようなサービスが出てくる!」

というもの。

 

例えば、サイレントディスコは
まさにその先駆けと呼べるもの。

ゆらぎの両端を満たすサービスとは?

 

曽我さん
「色違いに光るヘッドフォンにはそれぞれ違うジャンルの音楽が流れているのですが、ビートは統一されていて違う音楽聴いているのに一緒に踊って盛り上がれるんですね。『一人で自分の好きな音楽を聴きたい』という気持ちと『好きな音楽でみんなで盛り上がりたい』という真逆の感覚を同時に満たしてくれています。」

では、これを不動産・住まいに当てはめるとうなるか?

 

住まいに関するゆらぎの両端とは?
(クリック or タップで拡大します)
住まいに対するゆらぎを考える

 

    • 家族と一緒にいたい ⇔ 一人でもいたい
    • 固定の場所に暮らしたい  ⇔ 場所に縛られずに暮らしたい
    • オープンな空間 ⇔  セキュリティの厳重な空間
    • 都心に住みたい  ⇔  郊外に住みたい   …等々

これらの両極を同時に満たす不動産サービスが現れるというのが曽我さんの未来予報。実際に海外のビジネスモデルをリサーチすると、その兆しともいえる未来型のサービスが既に誕生しているそうです。4つほど紹介してくれました。

■ Globe
自分だけのお気に入り空間 他人にも有効に使える空間
ホームレンタルを1時間ごとに提供するサービス。貸し手側は日中オフィスで仕事をしている時間だけ自宅のリビングを貸すなどして家賃負担を減らすことができ、また借り手も仕事中の電話や休憩に使えるスペースを短時間から利用できる。

■wayhome
自分の家が欲しい ⇔ 固定資産を持つのは嫌
住宅購入希望者と共同所有を支援するサービス。頭金5%を用意すれば残りは提携不動産ファンドが支払ってくれ、その後は賃貸料を支払いながら少しずつ所有権を買い戻していく。もし途中で手放したくなった場合は提携不動産ファンドが所有権を買い上げてくれるのが特徴。

■ NODE
こだわりの自分らしい家づくり ⇔ 時間がかかるのは嫌
完成済みのモジュールを組み合わせることでエコで低コストなプレハブ住宅を提供するもの。移動可能なコンテナ型のため家ごとの転居も可。

 

こちらはNODEの説明スライド
第一部にでてきたキーワード
「不動産から動産」の1つの形では。
(クリック or タップで拡大します)

サービス例1

 

個人的に興味をもったサービスがコレ( ↓ )。

■ TALA
組織に属さず働きたい  社会的信用を得たい
メールの受信件数、返信の速さなどの履歴を元に独自の基準で借り手の信用度を算出するスマートローン。クレジットスコアのない人にも平等にお金を借りるチャンスが与えられる。

 

TALAの解説スライド
(クリック or タップで拡大します)
サービス例2

 

「メールの返信が早い人は信用できる借り手である」という統計が取れているらしく、実際、金融機関で従来通りの審査を経た場合と比較しても殆ど変わらない返済率を示しているそうです。

不動産に関して何か面白いことをやりたいと考えている人は、曽我さんが提示してくれた ”住まいに関するゆらぎ” の図をプラットフォームに色々妄想してみると良いアイデアが浮かぶかもしれません。特に ”両極を満たすサービス” を何か考えてみては?

 

■中川寛子さん
(住まいと街の解説者。株式会社 東京情報堂・代表取締役)

プレゼンのトリを務めるのは 『住まいと街の解説者』として数々の不動産媒体に記事を書いている中川寛子さん。実に40年に亘って不動産のあれやこれをウオッチしてきています。

 

中川寛子さん
中川さん

 

「ニュー不動産」という言葉が生まれてきたように、近年(特にここ5年ぐらい)、不動産の世界では次々とおもしろいことが起きているそうです。そんな事例を紹介してくれました。

 

■ 働くと暮らすの再考

中川さん
「最近、コロナの影響で働き方が変わって住まいも変わるんじゃないかという話を色々なところで耳にしますが、いやいや、それはコロナ騒ぎよりも前に既に始まっていたことだぞ!と。」

その一つとして職住近接がありますが、特に ”働く” と ”暮らす” が同じ場所に融合しているケースとして紹介されたのが仙台にある『TNER(トナー)』。アパートメント、レンタルスペース、イベントスペースが複合した賃貸物件です。物件名は「RENT」を逆から読んだもので、コンセプトは ”借りながら貸せる賃貸”。通常は自分が借りた部屋やオフィスを他人に貸すことは契約によって認められていないのですが、

中川さん
「ここは自分が借りたオフィスを別の人に貸しても良いことになってるんですね。自分が使わない週末だけ貸しに出したり、オフィスの一部のスペースを仕切ってそこだけを貸すこともできます。」

さらに面白いのが、

中川さん
「実は同アパートメントを借りるとシェアオフィスが付いてくるんです。別々に借りなくて良いんです。登記もできます。会議室の他、シェアキッチンもあって、同じ志を持った仲間が集っている。起業家に大人気で空きが出ない状況だそうです。」

 

TNER ⇔ RENT
賃貸の固定観念を壊した斬新な仕組み
住むと働くを再考する

 

この他にも、オフィスに「ホテルが付いてくる物件」「オフィスに住めちゃう物件」等を紹介してくれました。ウィークデーはオフィスに泊まり込みで働いて週末は郊外の広い自宅に帰る…といった使い方が可能になります。

 

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