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【 イベントレポート 】

弱虫ペダルトーク&エンタメイベント! 『渡辺航のペダルナイトONLINE2~巻島・東堂ナイト! ~あの夏の花火について語るクリスマススペシャル(他のメンバーについても語るよ!)~』ライブレポート(20.12/19開催)

2021年04月06日

2.”巻島・東堂ヒストリー” 読み語りライブ

 

ペダルナイト恒例の 『読み語りライブ』がスタート! 作者自らページを捲り、適宜解説を加えながら丁寧に読み語っていきます。 航先生が各キャラクターになりきって、時に効果音まで演じてしまうという徹底ぶり。まるでキャラクター達が目の前にいるかのような圧倒的な臨場感は作者だからこそ醸し出せるというものでしょう。今回は SPARE BIKE 8巻 を中心に、要所要所で本編にも飛んで、まさに点と点が繋がって巻島・東堂の歴史の糸が紡がれていく様を再現してくれました。

 

物語の始まりはココから。
東堂が修作に「巻島」を紹介する場面
修作ではドラマが足りない!?

 

航先生
「巻島を語る東堂がとにかくテンション高くて…。冒頭の4~5頁の段階で、あっ、これはもう修作メインの話ではないと言うことを確信しました!(笑)」

脇役に下ろされてしまった修作ですが、一連のストーリーの中で非常に重要な役割を担います。

横山店長
「東堂は修作のことが大好きですからね。」

航先生
「そうなんですよ! 口悪く返したりもするのですが全く嫌っていない。修作に『あれをやろうう』『これをやろう』と誘われて、東堂は最初はことごとく断るんですけど、でも最終的には全部やるという(笑)。修作は東堂を操れる唯一の男かもしれないですね。東堂にとっては上手に価値観を揺らしてくれる存在なのだと思います。」

 

巻島の進路を聞き出そうと
東堂は田所に話しかけた。
東堂は田所から進路を聞き出した

 

航先生
「インターハイ神奈川県大会1日目ゴール地点、表彰式の控えテントでの出来事です。ここを含めてもう1回描けるとは思っていなかったので興奮しました。『わぁ、芦ノ湖がもう一回描けるんだ!』って、素直に嬉しくて…!」

横山店長
「僕らファンも『あの場面だ!』と鳥肌が立ちました。」

 

本編には出てこない
巻島・東堂のハイタッチの場面が、
新たにカラーで描かれた。
巻島と東堂のハイタッチ

 

航先生がこの場面のセリフを補完してくれました。

(テントで休憩している巻島のところに東堂がやってきて…)
東堂:今日の山岳争いは実に気持ちの良いものだったよ
巻島:クハッ! 俺は負けたけどな!

たそうです。心が震えました…。

東堂の ”本気” に心を動かされた田所は巻島の進路が明早大であることを東堂に伝えました。しかし、当の巻島は9月から服飾のデザインをしている兄を手伝うためイギリスへ渡ることを決断済み。「明早大で巻ちゃんとチームメイトになる!」と、すっかりその気の東堂に本当のことを伝えたい巻島は悩んだ末に「大事な話すんだったら直接だろ!!」と箱根に向かいます。

 

新幹線で小田原を経由して箱根へ
巻島は東堂へ会いに向かった

 

別冊チャンピオンの巻末の作者コメントのところに書かれていましたが、なんと小田原まで ”グリーン車” という(笑)。

航先生
「この距離をグリーン車ですよ!?」

横山店長
「巻ちゃんはお金持ちですからね! ニコ生では今みんな『セレブ』ってコメントしてます(笑)」

 

町内会の夏祭りの手伝いをしていた
東堂の前に現れた巻島。驚く東堂。
巻島の登場に驚く東堂

 

そして日の暮れた夏祭り会場で
巻島はイギリスに行くことを告げた

巻島が東堂にイギリス行きを伝える

 

花火が感動的だった
花火が印象的だった

 

航先生
「ドーン、パラパラパラ…。ドーン、パラパラパラ…」

横山店長
「先生、花火の音もうまいですね!」

航先生:
「あざす!(笑)」

実は巻島が東堂にイギリス行きを伝える場所は「夏祭り」と「小田原城」の二案があって、編集さんやスタッフの間でもかなり意見が割れていたのだとか。色々シミュレーションを繰り返し、最終的に「夏祭り」に落ち着いたそうです。

航先生
「東堂の家は有名な温泉旅館(東堂庵)でお父さんが温泉街の会長をしているといった設定は既にあったので、町内会の夏祭りの手伝いをしているところに巻島が現れるというストーリーになりました。ちょうどクライマックスで花火が上がる、ベタといえばベタなんですが…、、」

横山店長
「結果的に花火がすごく印象的で…。」

航先生
「はい、そうなんですよ。ありがとうございます!」

 

巻島と東堂の語り合い
花火の下で語り合う東堂と巻島

 

ちなみに、この場面で巻島が飲んでいたのは、これも別冊少年チャンピオンの巻末コメントで 『小田原限定揚げしらすソーダフロート』であると明かされていますが、

横山店長
「ファンから質問が来ておりまして、ここで言う ”揚げシラス” の ”揚げ” は ”釜揚げ” のことか、それとも ”フライ” のことか、気になって夜も眠れないと書いてありますけど…(笑)」

航先生
「ここでも ”揚げ” はフライの方です。カリカリ食感のイメージです。これでゆっくり寝てください(笑)」

実際に「揚げしらすソーダフロート」をリアルで作ってしまったファンの方もいらっしゃいますが、今後トライする方(!?)はぜひ参考にしてください。

 

「行って来い!」
最後は巻島の背中を押した東堂

東堂は巻島の背中を押すと語る

 

 


 

3.ネームで読み語り…!?

 

…とは言え、ショックを隠せない東堂。航先生がその場面を描いたSPARE BIKE84(東堂尽八.15)のネームを持ってきてくれました。ここからはペダルナイト史上初(!?)だと思うのですが、なんとネームを映しながら読み語りとなりました。

 

まさかのネームでの読み語り。
カチューシャを外した東堂も

また違った雰囲気の美形に。
ネームでの読み語り

 

小さくて分かりにくいので画像は載せませんが、このあと東堂が顔を合う場面は、編集さんから「東堂の顔からも水がボタボタ垂れているシーンを絶対に入れてください」と強く言われて挿し込んだものらしい。レアな裏話もドンドン飛び出します。

 

糸川修作もネームでどうぞ!
空手部の女子マネージャーの話が

まさかの展開に!
修作が登場する場面

 

東堂は修作との会話の中で、巻島がイギリスで通うトールウェッソン大学が(修作の志望校の)筑士波大と姉妹校の関係にあることを知る。

 

ネームの段階ではここ
「決めたよ!オレは筑士波大へ行く!」
というセリフを想定していた。

東堂の進路に一筋の光が!?

 

情報量が多過ぎするし、話の展開が早過ぎるとういうことで、実際の原稿では修作に筑士波大(の留学制度)の話を聞いて心をジワリと落ち着かせるまでに留めたそうです。

ところで、東堂が自宅で来ていたTシャツは、東堂のお父さんが箱根温泉町協会で作って余ったものを貰って寝間着代わりに着ていたという設定ですが、ネームでの胸のマークを見ると…!?

 

なんか違う…!?
ネームでは「おんせくん」って???

おんせくん

 

実際の原稿では「ONSENTAN」に!?
原稿ではONSENTANに

 

航先生
「なぜこのような変更が起こったのか、みんな若干興味ないかもしれませんが聞いてもらえますか!?」

横山店長
「いや、みんな食いついてます! ニコ生のコメントも『おんせくん』祭りです!」

航先生
「『おんせくん』としてしまうと男の子のキャラクターを想像してしまって、温泉には女性も入るので、そこに『おんせくん』がいたらちょっと気まずいと思ったのと、『おんせくん』の ”おんせ” が温泉の略と気づいてもらえない可能性を考えたんですね。 『ONSENTAN』は温泉の妖精なので性別もありませんし、男女どちらの浴場にいても大丈夫なんです!」

この件に限らず先生はいつも細かいところまで考えを巡らせてキャラクターや様々な設定作っているんだなぁと改めて感心してしまいました。(…というか、こだわり過ぎ!?)

 

ONSENTANグッズも誕生し
ネットで限定販売された

ONSENTANグッズの紹介

 

割愛してしまいましたが、巻島&東堂の二人の歴史・名シーンを語り尽くす ”巻島・東堂ナイト” ということで、途中 「最終勝負(ラストクライム)」名もなき峠での「二人のクライム」の読み語りも行われました。

 

ラスクラの決着の場面が
時を経てカラーになった。
ラストクライム

 

”ラストクライム” の決着はちょうど連載100回に差し掛かるタイミングでした。この当時はまだまだ手探り状態だったそうで、

航先生
「あの頃は何度かサイン会とかに呼んで頂いたりはしていたので、ある程度は読んでもらえているとは思っていましたが、ファンレターはそれほど来ていなかったし、編集さんに読者アンケートの順位などは知らせないでと頼んであったので、自分の漫画に人気があるとかそういった実感や手応えは全くなかったんです。そんな中で迎えた第100話という大きな節目に主人公が全然出てこない。これで大丈夫かと思いながらも、いやこれがきっと正しいと信じてラストクライムを描き切ったんですね。そうしたら10年経ってもう一度カラーに描けた。こんなことは想像すらしていなかったことで、本当に嬉しかったですね。」

横山店長
「先生の中でも100話はエポックメイキング的な大きな意味があったんですね。僕らもペダルファンとしても 『これに色が付くんだ!』と本当に驚いたし、嬉しかったです。」

そんなこんなで、実は「さわりだけ…」と言って始まった航先生の読み語りライブでしたが、さわりどころかペダルナイト史上おそらく最長の1時間を超える圧巻の読み語りとなりました。充実の内容に激レア情報も沢山あったのですが、とてもこんな記事では拾いきれず、こればかりは実際にチケットを買って配信を見ていただくしかありません。次回(ペダルナイトONLINE 3)の読み語りにも ”超” 期待です。

 

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