お菓子、お茶、ロック、箏(こと)カフェ!!(八木美知依の“箏カフェ” 08.7.6)
2008年07月16日
一度で二度三度美味しい箏イベント=箏(こと)カフェ
7/6に行われたイベントは、「箏カフェ」。
イギリスの『Songlines』という音楽雑誌で
「世界の演奏家オールスター50人」に選ばれた
八木美知依さんプレゼンツのイベントです。
“世界の演奏家”八木美知依さん
箏の演奏を楽しみながら、なんと箏の演奏を体験し、
更に美味しい抹茶と和菓子を楽しんじゃおうという、
一回で二度三度も楽しめる、
リアルの面白さを存分に発揮したコンセプトです。
ロックンロールな箏演奏者、八木美知依
箏といえば、
優雅でインドアな楽器というイメージがあります。
しかし、そんなイメージを持っていたのも過去の話。
この日のライブを体感して、そんな固定観念が吹き飛びました。
演奏を聴いた横山シンスケ(41歳 職業:店長)の談話。
「ニルヴァーナみたいだな。」
演奏を聴いたテリー植田(36歳 職業:プロデューサー)の談話。
「キング・クリムゾンみたいだね。」
2人とも好きなロックミュージシャンに喩えていました。
本当にそれくらいロックです。
つきさすビート。変幻自在のリズム。
そのたたずまいは、プログレッシブであり、オルタナティブです。
ドラムスティックを使って音を歪ませてます。ロックです
ドラムスティックを使って音を歪ませたり弦を叩いたり、
ストリングスの弓を使って音響効果を出してみたり。
だけど、奇抜なだけじゃなくて、音楽として
琴線に触れてくる演奏でした。箏だけに。ビンビンと。
外国人の方も、東洋の音色に魅了されました
もうひとつ大事なものも忘れてはなりません。
“箏より団子”
そう。箏“カフェ”と言うからには、和菓子も大事な主役です。
和菓子のあとには、熱い抹茶がいっぱい怖い。
こわいこわい、お抹茶こわい
試しに弾いてみた
そして、ライブ演奏とお菓子お抹茶堪能の後は、
お待ちかねのワークショップ。
なんと、箏を体験レッスンできるというのです。
10台近く並んだ琴で、たくさんのお客さんがレッスンを受けました。
カルカルの空気が変わりました
いちに、さんし、という拍うちにあわせて、
はじめてみる譜面でお客さんが調子をあわせて演奏します。
とたん、カルカルがオリエンタルなムードに。
花も恥らう、名演奏
「カルチャーカルチャーの空気が変わったようですね」
八木先生の言葉が、全てを表している瞬間です。
音楽好きの多いカルカルスタッフも興味しんしんで、
何人か仕事の手を休めて弾いてました。
あ、どうも。つられて僕も弾いてみました
弾いてみるとこれが意外と力がいるのです。
指に「つめ」をつけて、
つめでぐいっと押して弦をはじくのですが、
音を大きくならすにはけっこう体重をかけて
弾く必要があります。
弾いた曲は「十五夜お月さん」。
あのようなしっとりした曲を弾くのに、
こんなにワイルドさが要求されるなんて!
とは言いつつも、だんだん弾いてるうちにハイになってきました。
新しい楽器を弾くのって楽しいです。
先生が「はじめてとは思えないですね!」と言って乗せてくれます。
気分はいっぱしの箏プレイヤー、
そして、ニルヴァーナであり、キング・クリムゾンでもあります。
ハロー、ロケンロー! ラブ・アンド・ピース!
琴も、みんなで弾く楽器なんだ
発見だったのは、
箏がセッションにも使える楽器だったということです。
つまり、みんなで一斉に弾いても
素晴らしい楽器ということなのです。
実際、トリオでの演奏を聴いたときには、
音楽の持っている力と波と、その音色の深さに
打ちのめされそうになりました。
トリオというか、本当にバンドみたいでした。
ジャズミュージシャンや、ロックミュージシャンとの
セッションを数多く行っているという八木先生。
今度はほかの楽器とのコラボレーションを聴いてみたいです。
願わくば、また是非、カルカルで。
余談
終演後、うまく弾けたなぁと思って
横山店長(41歳 職業:永遠のロックンローラー)に
「僕の箏の演奏、聴きました? どうでしたか?」ときいてみました。
店長からの、愛あるコメントはこちらです。
「似合わねぇなぁ」
落ち込んで、この後仕事にならなかった。
(河原あず/カルカル丁稚奉公人)