本選び、プレゼン、交流、そして入手した本を読み終わるまで・・・めちゃくちゃ面白かった!『ブクブク交換!~本と名刺の交換会~』ライブレポート(10.3/16開催)
2010年04月02日
みなさん、自分が好きな本や読んで面白かった本って
他の人にもオススメしたいと思ったこと、ありますよね。
そんなオススメしたい思いをブログや本のレビューサイトで書いている方も
たくさんいるのではないでしょうか。
そんなあなたに・・・
ブクブク交換! ~本と名刺の交換会~
ブクブク交換は好きな本について語り、本に名刺を挟んで交換するイベントです。
何の本を持っていこうかなあ。
この本凄く面白いから他の誰かにも読んでもらいたいんだけど、
それをどう伝えたらいいだろう。
このエピソードにしようか・・・あの文章もイイんだよなあ・・・
なかなか決まらない・・・思わず本棚の前で頭を抱えてしまう・・・
そんな悩む楽しみ。
当日はどんな人が来るのだろう。
他の人はどんな本を持ってきて、どんな話をするんだろうか。
イベントの雰囲気ってどんな感じなんだろう。
上手く話せるだろうか・・・持ってきた本、選んでもらいたいなあ・・・
ちょっと緊張するけどなんだか面白そう。
そんなドキドキワクワク感。
いかがですか? 想像しただけで楽しくなってきませんか?
●ブクブク交換のはじまり
ブクブク交換のきっかけとなったのは「サン・ジョルディの日」と呼ばれる記念日。
毎年4月23日に制定されたこの記念日は大切な人に本や花を贈る日なんですね。
テリーPはこの記念日をヒントに何か本のイベントができたらと考えていたところ、
本好き同士が集まり、好きな本を語って交換するこのブクブク交換を思いつきました。
●ブクブク交換のこれまで
ブクブク交換はTwitterを介して広がり、第一回、第二回と新宿で行われました。
社会人の方だけでなく、学生さんも自ら名刺を作って参加したり、
それぞれが初対面同士の中、持ってきた本の話で盛り上がる様子は
想像を遥かに超えた楽しさがありました。
そして今回の第三回目・ブクブク交換vol.3ではこれまでよりテーマを増やし、
規模も大きくして、ついにカルカルで開催ということになったのです!
●今回のテーマは「人生」「快楽」「酒と音楽」
開場後、来場したお客さんから本を置いてもらい、
カルカル上段席のテーブルに続々と本が並んでいきました。
今回のテーマの中で人生の本が最も多かった
2番目に多かった快楽
酒と音楽
それぞれのテーマに対して自分の感覚では思いもよらない本がたくさん。
「この本、誰が持ってきたんだ!? 一体どう話すんだろう?」
これら全ての本にお客さんの誰かが話したいことを持っているんだなあと思うと
本好きとして嬉しくなり、始まるのが楽しみでゾクゾクしてきました。
●ブクブク交換 ~オープニング~
左からブクブクマエストロ・水のさん&あまやん、テリーP
水のさん 「出版不況といわれてる中、そんな状況を救うイベント」
あまやん 「人が語った後に手にする本は面白い!」
水のさんとあまやんは一回目、二回目から参加され、
プレゼンの上手さ・面白さにテリーPがマエストロの称号を与えました。
例として、つまらない本や読んでない本を語るという超難関のプレゼンを披露。
つまらないというネタで盛り上がることはあるけど、読んでない本を語るというのは凄い!
さあ、それではいよいよブクブク交換・プレゼンスタートです!
●プレゼンスタート!
ブクブク交換ではお客さんがプレゼンター
初手から『いけない! ルナ先生』 『孤独のグルメ』 『野宿大全』 『動物ω図鑑』・・・
みんな凄い本持ってくるなあ。
全く予想外の出だしでいきなり楽しくなってきました!
序盤、快楽からの本が続く中、人生から『アラシゴト』という本が登場。
「なるほど、荒仕事かあ。まさに人生って感じの本が出てきたなあ」
と思ったら「嵐・5人のデビューからの完全成長記録」・・・そのアラシか!
●本を選ぶ観点の違いが面白い
『ママはテンパリスト』という育児エッセイ漫画を持ってきた女性は
「出産で人生が変わった」といい、自らの人生と重ね合わせて本を選んできました。
同じ人生をテーマにして本を選んでも嵐であったり出産であったり、
人によって選ぶ観点が全く違うところが面白いんですよね。
拍手が自然に起きる雰囲気
●本の中の好きな言葉やエピソードが続々
自己紹介の時どうしてもカッコつけようとしてしまうという男性は、
『「バカ」になれる人ほど「人の心」がわかる』という本の中から一節・・・
私達は上へ上へと行きたがるけど、上へ行っても社長のハゲ頭くらいしか見えない。
でも下へ行くと女性のスカートの中まで見えてくる。どっちが得か?
う~ん、ウマイこと言うなあ。
その人が好きな言葉やエピソードが聞けるというのも新鮮で凄く面白かったです。
休憩中、本に集まるお客さん達
まさに本好きが集まる空間! ますます盛り上がってきました!
●夢の本屋
休憩後、一旦プレゼンに間を挟み、水のさん企画「夢の本屋」のコーナー!
Twitterの#newbookstrにてツイートされた夢の本屋の数々が紹介されました。
・売り場よりトイレの方が居心地が良い
「本屋に長時間いるとトイレに行きたくなる」ことをアオキマリコ現象というそうです。
トイレが綺麗で居心地が良い本屋だったら安心して本が選べますよね。
・本を買った後にお昼寝しながら本を読めるスペースがあったらいいな
ツイートしたrachelwineさん
お目当ての本を買った直後の気分がそのまま持ち込めて、
かつ、のんびりゴロゴロと本が読めたら最高ですよね~
他にも・・・
・本のカバーをいろいろな作家にデザインしてほしい(杉原さやかさん希望)
・有料でイイから女性が喜んでくれそうなプレゼント用のラッピングを!
・温泉があって一泊くらい楽しめる本屋(マッサージ・ビール・枝豆付き)
などなど、様々なアイデアやあったらいいなが集まった夢の本屋。
夢だけにしておくのはもったいないですよね。
●プレゼン第二部!
缶詰ナイトではありません
缶詰ナイトでおなじみ、黒川勇人さんもブクブク交換に登場!
自らの著書『うまい! 酒の肴になる! おつまみ缶詰酒場』を持ってきました。
って、これ缶詰ナイトの絵じゃないかー!
●名作やベストセラーも登場!
『深夜特急<6>』 沢木耕太郎
『痴人の愛』 谷崎潤一郎
『フィッシュ・オン』 開高健
『流星ワゴン』 重松清
などなど、名作と言われている本やベストセラーを持ってくる方もいました。
マニアックな本も面白いけど、名作やベストセラーが語られる様子もまた面白い!
●笑い・驚き・発見・感動のプレゼン!
『シングルスで勝つ! テニス上達のコツ50』を持ってきた男性・・・
人生? いやスポーツだから快楽か? まさか酒と音楽じゃないよなあ・・・
一体何のテーマでこの本を持ってきたんだろう・・・
編集暦一年、初めて編集した本・・・俺の人生がかかってるんだ!
おおおおおーっ! そうきたか!!!
一回目、二回目もそうでしたが、自分では絶対に考えつかない観点から
本を選んできて、凄く面白い話をする方が必ずいるんです!
自分が話をしても、誰かの話を聞いても笑いや驚き、発見、そして感動がありました。
「人は自分の好きな物について語るとき、とても上手く語ることができる」
今回ブクブク交換vol.3では約2時間に渡り、30冊以上のプレゼンが行われました。
何度も何度も読んだという強い思い入れのある本を持ってきてくれた方・・・
逆に読み込みが足りなかったり、自分の本が選ばれると思わず油断大敵だった方・・・
いろいろなお客さんがいましたが、みなさんの話、めちゃくちゃ面白かったです!
●ブクブク交換スタート!
プレゼンの時間が終わった後、いよいよもう一つの本編・ブクブク交換スタート!
魅力的な本がズラリと並び、どの本にしようか迷ってしまう!
友人と一緒に来たという方は、お互いが持ってきた本を知らないのに
相手の本を選んでいたとか・・・こういう偶然って面白い!
本を介しての交流。名刺交換もあちこちで行われていました
そして自分が持ってきた本を選んでもらえた嬉しさに
「あーっ、その本選んでくれたんですね!」と話しかけたりして、
お互いが手に入れた本や持ってきた本で話が弾むんですよね~
逆にまだ誰にも選んでもらえず、持ってきた本が残っているとこれが悔しい!
なので、その場で本の面白さを語ったりして、これでまた話が弾むんです。
『深夜特急<6>』を手にしていた方とお話させてもらったのですが、
「6巻から読んでもイイんですか?」と聞かれたので、
持ってきた方と一緒に「絶対に1巻から読んでくださいっ!」と答えたりして、
いやあ、本を介して多くのお客さんと交流ができて凄く楽しかったです。
●ブクブク交換、次なる段階へ
楽しい時間はあっという間に過ぎていきました
本を選ぶところからプレゼン、交流、そして手に入れた本を読み終わるまで・・・
ブクブク交換、本当に楽しい時間でした!
そして終わった直後からもう次なる動きがTwitterの#bkbkにて始まっています。
本好きが集まる中、自分の好きな本について語る、
誰かが好きな本について語るのを聞く、本に名刺を挟んで交換する、
好きな本を介して人と交流する・・・
このブクブク交換の楽しさ・面白さ、是非みなさんも体験してみてください。
※今回集まった本はブクブク交換vol.3 ブックライブラリーにてご覧ください。
(ライブレポーター・えの)