異常加熱の超大人気!廃道、廃橋、廃隧道、酷道、未成道…あらゆる“廃”や“道”を愛するオブローダー超満大集会!『廃道ナイト3!2010秋!~最高に廃道が好きな俺たち私たち』ライブレポート(10.10/16開催)
2010年10月27日
廃道、廃橋、廃隧道、酷道、未成道……
あらゆる“廃”や“道”に関するものを愛するオブローダー(廃道探検家)がお台場に集結しました。
チケットはSOLD OUTで『イープラス』のアクセスチャートでは第1位を獲得!
なぜ人はここまで廃道に興味を示すのか?
道なき道を行くその先には、いったい何があるのか?
その答えはイベントを見て分かりました。
物販も大盛況。「落ちたら死ぬ!!」Tシャツ&タオル。Tシャツは完売しました!
この日限定の廃隧道チャーハン。
ちくわを隧道に見立てるというアイデアに、お客さんから笑いが。
時間になり、出演者登場! 左からトリさん(女流オブローダー)、
ミリンダ細田さん(農業用水路橋愛好家)、ヨッキれんさん(カリスマオブローダー)。
活動実績
今回で3回目を迎えた廃道ナイト。
しかし、お客さんの半数以上は今回が初めての参加。
なので、まずは出演者の3人がどのような活動をおこなってきたのか紹介。
カリスマオブローダーのヨッキれんさんは、
『山さ行がねが』という廃道に関する大人気サイトの管理人で、
テレビや雑誌にも出演するカリスマオブローダー。
年がら年中、廃道を求め歩き回っているそうです。
ときには……
英字新聞でも活動が取り上げられました。廃道は国境を越えるのか?
ミリンダ細田さんは、『山さ行がねが』のムードメーカー的存在。
ヨッキれんさんと最も探索をした人物で、
閉じ込められたヨッキれんをロープで助けるなど、
『山さ行がねが』にはなくてはならない人物です。
ヨミリンダ細田さんは、農業用水路橋が大好き。
写真の橋は一見すると普通ですが、“キングポストトラス”という幻の形式なんだそうです。
紅一点のトリさんは、「気がついたら鳥だった……」と発言するちょっと不思議系。
着物と廃道(特に“正保内林用手押軌道の隧道”)が大好きなんだとか。
彼女目当てでこのイベントに参加したお客さんもいました。
可憐な着物姿からは想像出来ないほど、アクティブに廃道探索をしているトリさん。
ケータイの待ち受け画像にするほど“正保内林用手押軌道の隧道”を愛しているそうです。
萌えのツボ!
ひとくちに「廃道が好き、道路が好き」と言っても、
「好き」のポイントは人それぞれ。
そこで、事前にヨッキれんさんが自身のブログで
「私の道路萌えのツボ!」
というテーマでメールを募集。
大勢のオブローダーの方々から、萌えのツボが集まりました。
トンネル内にぶら下がっていたり転がっていたりする“ナトリウムランプ”に萌えを感じる人もいれば……
「道を通したい」と「木を残したい」という思いが入り混じっているのがなんとも……という理由で、
“道の真ん中の木”に萌えを感じる人も。
“都市部の未成道の風景萌え”の人は、道路予定地にウシさんがいる風景を目撃。
渡ったときの征服感が堪らないという“踏み板が少し抜けた吊り橋”萌えの人や……
旧型道路標識萌えの人も。写真右側の標識は、超ウルトラレア! 大正時代の道路標識です。
幻の隧道探索
イベントの最後はヨッキれんさんとトリさんの最新隧道探索レポート。
『利根村誌』という本に書かれていた情報を頼りに、隧道探索をスタートさせた2人。
目指すは数坂峠に眠る未完成のまま放置された幻の明治時代の隧道。
「正直期待はしてなかった。あったとしてもクマの穴レベルだろう」
と思っていたヨッキれんさん。
しかし探索を進めていくうちに……
明治以降静かに眠っていた幻の隧道を発見!
「こんな立派なものがあるとは思わなかった。泣けてきた」とヨッキれんさん。
さらに、今度は峠を越えて反対側の坑口を探索する2人。
するとそこには……
隧道になるはずだった石たちが苔まみれになり転がっていました。
その後、この隧道の詳しい歴史を調べたヨッキれんさん。
すると、小林勘三郎さんという方がこの隧道の発起人だということ判明。
交通の発展に尽くした彼の業績を語ると、会場はなんとも言えない感動に包まれました。
なぜ人はここまで廃道に興味を示すのか?
道なき道を行くその先には、いったい何があるのか?
答えは、先人たちの努力の痕跡、表舞台から姿を消したもう1つの歴史、
そして、感動でした。
感動もありますが、もちろん危険もあるので、
廃道探索をするときは十分な注意が必要です。
(ライター・たまに大阪)