『2011年大胆ヒット予測~5人のビジネス書ベストセラー作家が2011年を生き抜くビジネスサバイバル術を伝授!』ライブレポート:文具、ガジェット、バイク、必須スキルにバンドまで!豪華ゲスト大集合で2011年トレンド大予測大会!(11.2/12開催)
2011年03月07日
寒風吹きすさぶとある夜。お台場カルチャーカルチャーでは、2011年のトレンドを見据えた「2011年大胆ヒット予測~5人のビジネス書ベストセラー作家が2011年を生き抜くビジネスサバイバル術を伝授!」というイベントが開催されていた。
登壇者それぞれの視点から2011年のヒット予想を語っていく。流行、ヒット商品、果ては文具、音楽まで……。
プレゼン、ディスカッション、そして最後にはビンゴ大会も開催され、ボリュームたっぷりだったイベントを、振り返っていこう。
■イベントは、10分で即終了のプレゼンからスタート
司会進行役は、小山龍介さん。『IDEA HACKS!』『クラウドHACKS!』等の著者。
さっそくイベントは10分間限定プレゼンへ突入。10分たてば強制終了、さらに会場の得票が一番低かったプレゼンターは次回出られない! という過酷な設定が駆け足で説明され、プレゼンはいきなりスタート!
初めに登場したのは原尻淳一さん。『IDEA HACKS!』『READING HACKS!』等の著者。
原尻さんは「映画と音楽」というテーマ。CDやDVDというパッケージは確かに落ち込んでいるが、その分ライブの売上はあがっていると説明。
「いままでのマーケティングは、『客観性』が当たり前とされていた。しかし今では、他人から聞いた情報よりも、自分が関わった情報の方が価値が高くなってきている。それは、ビジネスにも応用できる。」
「これからのマーケターは、フィールドワークを行い、現場に化学反応を起こすようでなくてはならない。iPhoneとFacebookはまさにフィールドワークにぴったりのツール。つまり、結論として……」
というところで、なんと10分が経過! け、結論が! まさかの途中終了に原尻さんも困惑した様子だったが、小山さんは非情にも「次!」と一蹴。いいところだったのに……。
続いては、午堂登紀雄さんのプレゼン。『33歳で資産3億円をつくった私の方法』『30代で差をつける「人生戦略」ノート』等の著者。
午堂さんのテーマは、「アンドロイドアプリ」について。制作者でなくても、時代に乗ることはできると話した。
「もしプログラムを組めなくても、販売側に回ればいい。売る人が一番儲かる。常に自分が勝負できる場所はどこかということを考えていくことが、他のことにも応用できる」
「未来の自分をイメージして、現在の自分をそこにクリエイト、チューニングしていくイメージ。未来に備える人は未来がチャンスになる。いち早く試すこと、参加し続けることが大事」と結論を出した。
なるほど、とうなずきながら、結論まで出て同時にほっとした。
続いてのプレゼンは千葉智之さん。『出逢いの大学』『やる気の大学』等の著者。ここまでノンストップです。
その内容とは、
1.トライアスロン
2.俳句
3.禁煙
の3つ。
「トライアスロンは、なぜかイケてる会社の社長はやっている。『おれ、トライアスロンやってるんだ』と言っても周りに聞こえがいい。しかも、実はマラソンよりもラク! これは流行りますよ」
「2つ目は俳句。一度句会に参加したが、初心者とベテランが同じ舞台の上で戦うルールは、本当にエキサイティングだった。しかもこのルールが400年間も変わっていないというのもスゴイ。ここでわかったのは、『消費』よりも『創造』のほうが圧倒的に面白いということ。ITとデザインを掛けあわせれば、ブレイクする可能性がある。2011年は俳句で創造を!」
「3つ目は……すみません。これは個人的なものです(笑)」と最後は肩透かし。しかしこの2つ目の俳句、句会ってガチンコだったんですね……実に興味深いではありませんか。
■ここで一旦休憩。幕間には「2011年にヒットを狙う商品たち」の紹介。
まず登場したのは「まとめ」でおなじみ、「NAVER」さん。まとめるだけで報酬がもらえるという、お得情報を知らせてくれた。
こちらは井寄奈美さん。ご自身の著書「トラブルにならない『社員の正しい辞めさせ方・給料の下げ方』」を紹介。
冷蔵庫に置いておくオモチャ(?)、「Fridgeezoo」をご持参いただいたソリッドアライアンスさん。これ東急ハンズで見ましたよ!
trystramsのハック手帳。記入箇所も多くて、便利そう。
こちらは「自炊」の必需品、「ScanSnap」。今回は新商品「S1100」のご紹介。Evernote、iPhone、名刺スキャンや家計簿ソフトなどとも連携して、なにやらすごいことになっています。
商品紹介最後はテラモーターズさん。開場から壇上にずっとあるバイク……これはなんだ? と思っていたら、こちらは電気モーターのバイク! おお、未来だ。と感激していると、なんと会場にプレゼントという発表! もちろん、会場は色めき立ちました。
■プレゼンの後半戦スタート
プレゼンの後半は村井瑞枝さんからスタート。『図で考えるとすべてまとまる』等の著者。
村井さんは、「2010年と2011年のトレンドを図で解説」。
2010年に流行ったものとして、池上彰、もしドラ、食べられるラー油などを例として、「傾向としてニュース⇔バラエティ、女子高生⇔ドラッカー、調味料⇔おかず、という相反する機能・ジャンルの組み合わせが流行っていた」
「それに代わって、2011年はサッカーのアジアリーグ優勝、エジプトの反独裁政権デモなどが目立っている。これを図にすると(下写真参照)、一つの個の大きな力よりも、繋がることで生まれる力が大きくなっている」と話した。
小山さんは、いきなり「ノルウェイの森」を熱唱! こ、これがプレゼン?
そしてMC。
「ライフハックというと、時間の節約というイメージがある。だけど、人間が時間を節約すればするほど生活はやせ細っていく。そこで私は、時間を贅沢に使おうと思いました。まだ始めたばかりでギターも下手くそですが、30年後には、ギター歴30年になっているわけです。生命として『時間』をどう使うか。それが大事だと思ったんです。若い頃はあんなに時間を浪費していました。それでいいじゃないですか。それがきっと、青春ということなんです。これが私の考える、青春なんです」
ジャーン、というギターで始まったのは、「イージュー★ライダー」! これはカッコいい!
■ゲストも登場で2011年のヒットを語る
休憩の後、「2011年のヒットを語り尽す」と題したパネルディスカッションそ開催。
ここでプレゼンの投票。投票の結果、午堂さんが落選……。しかも降壇という追い打ち!
そのベストとは、
1.ショットノート
ショットノートは、手書きメモをそのままiPhoneの中に取り込んで管理できるというもの。専用のメモ帳と無料のiPhoneアプリを用意すれば準備完了。写真で取り込むと、台形補正の他に日付やナンバリングも行ってくれるという優れもの。
2.日産「リーフ」
「リーフ」は、100%の電気自動車。普通充電で8時間、急速充電では30分で充電が完了するそう。「iPhoneなどのアプリで充電状態が確認できるというガジェット性もくすぐられます」。モーター音も驚くほど静かとのこと。
3.リーボック「ZIGTECH」
「ZIGTECH」は、男性向けのエクササイズシューズ。昨年流行った女性向けのものシューズの男性バージョンということで、期待感も大きいとのこと。
「これは日々のループから外れていくことを言っている。悪いループから外れていくこと、いつもと違う自分というものが大事になる」
「そうすると失敗があるかもしれないが、小さな失敗をした人は様々なものに準備ができる。失敗したことのない人は、大きな失敗が怖かったり、引き出しがなかったりする。大きな会社の幹部になる人は、実はこういうタイプが多かったりする」
「クレイジーケンバンドの横山剣さんは、音楽を続けるために就職した。これも脱線力。ゴール地点を見つめながら、自分の立場を少しずつズラしていくということ。これは決して逃げではない」などの話題が出た。
文具コンサルタントの土橋さん。話題は、「ヒットするボールペン」。実にマニアックな話題が以下に続きますが、要約すると、「なめらか油性ボールペンが熱い!」とのこと。「ビックボールペン」、ぺんてる「ビクーニャ」に注目だそうです!
小山さんが「この人自身が2011年にヒットするのではないかと思っています(笑)」紹介したのは、慶応大学、ハーバード大学の教授のジョン・キムさん。
キムさんは、2011年を語る上で4つのテーマ「漏 脱 創 愛」を掲げた。
「『漏』はウィキリークスに代表される透明化の波。社会の仕組みが変わるかも知れない」
「『脱』は日本がガラパゴスと言われる状態をどう脱していくかということ。しかし、『ガラパゴス』はネガティブではない。日本が未来だからそう言われる。世界を巻き込めないという問題があるだけ。」
「『創』は、『レゴ教育』の話。いままでの日本は画一的なプラモデル教育だった。でも今後は個々の答えを出していかなくては。創造性がテーマになる。プラモデルの対比として、レゴをモチーフにして提示している」
「『愛』は……、これはここでは語りつくせませんね(笑)」
タメになるなぁ……。ところで「愛」の話は聞けないのかと思っていると、キム先生は @kimkeio というアカウントで「真夜中の恋愛寺子屋」という恋愛論を実践しているとのこと。探せばトゥギャッターもありました! ご興味あればぜひ。
ゲスト最後の登場はラジオパーソナリティーのちわきまゆみさん! わざわざ大阪から、ラジオ終りで駆けつけてくださいました。
「選曲がスゴイ」とべた褒めする「FM COCOLO」。その番組のひとつを務めるちわきさんが紹介するのは、「2011年にヒットするバンド」。これは注目です。
一組目は、「女王蜂」。ちわきさんが「いま一番見たいバンド」と絶賛するのこのバンドは、平均年齢19歳。関西、しかもファッション業界で流行の兆しを見せているそう。ちわきさんいわく「レディ・ガガ meets マリリン・マンソン」。これはぜひ覚えておきましょう。
もう一組は、今年復活する「子供ばんど」。うじきつよしさんが在籍していたこのバンド、実に20年ほどぶりに封印から解かれるそう。この世代の方は要チェックです。
ちなみにこの2バンド、4月末に行なわれる「荒吐ロックフェスティバル」に登場予定! こちらも機会があればぜひ。
———-
以上でひとまずイベントは終了!
このあと、ビンゴ大会と交流会も行なわれ、熱気は冷めやらぬままにフェードアウト。ライブ、俳句、繋がる力、「時間」をかける、脱線力などと、様々な話題が出た。しかしどれにしても、共通しているのは誰しもよりよい生き方を模索しているということ。今回の予測が当たっているのか、外れているのか。それはまた来年のお楽しみ……。
ビンゴ大会の様子。協賛として集まった書籍、ガジェット、その他もろもろは、全てビンゴで還元! なんともお得なイベントでした…。
本日の大目玉、電動バイクを勝ち取ったのは、この男性! このまま持って帰ると宣言してました。非常にうらやましい。
(ライター・安田俊亮)