『家計簿エンターテイメント!家計簿ブランチ』ライブレポート:家計簿はもっともっと楽しめる!前代未聞のお金エンタメイベント!(11・7/30開催)
2011年08月13日
家計の見える化のための武器である家計簿!
毎日付けた方がいいに決まっている。とはいえ、気持ちはあっても継続できないとお悩みの方も多いはず。
私においては、「毎日家計簿をつけていますよ~」と涼しい顔で話している人に遭遇すると、無条件で自分よりワンランク上!と勝手に決め付けてしまうほど、お金の管理が大の苦手です。
いつの日か「うちの家計簿はね~!」と“ドヤ顔”で話せる日が来ないものかと、妄想していたそんな時、「家計簿ブランチ」のライブレポーターとして白羽の矢が当たったわけです。
今回のイベントでは、すぐ実行できる家計簿のノウハウを、TVや雑誌でもおなじみの家計の専門家4人に、伝授してもらいました。
タイトルからもお分かりいただけたと思いますが、ブランチを食べながら「家計簿のノウハウを聞く!」という、ゆるくて斬新な企画で、タイムテーブルはザットこんな感じでした。
12:00 開場
12:30 座談会第一部 「家計簿のメリットと続け方」
13:20 休憩
13:30 座談会第二部 「あなたの家計簿見せてください」
14:20 プレゼント大会
14:30 閉会
ということで!
●司会進行・日経マネー編集者の坂崎絢子さんの挨拶で、座談会第一部「家計簿のメリットと続け方」がスタート!
坂崎さんは、「日経マネー」の記者であり、家計簿が個人の資産形成にもたらす大きな影響について、目下、研究中とのこと!趣味は滝めぐり。
今回のエキスパート4名がステージに登場!
横山光昭さん
(プロフィール)ファイナンシャルプランナー、家計再生コンサルタント、事業再生支援コンサルタント、株式会社マイエフピー代表
なんと!5人の女の子のパパ。お金の使い方そのものを改善する独自の家計再生プログラムで、これまで5,200人以上の赤字家計を再生させてきたそうです。
花輪陽子さん
(プロフィール)ファイナンシャルプランナー、作家、翻訳家
著書「ダメダメOLが資産1500万円を作るまで」は、クレジットカードで借金をつくり、どうやってそこから抜け出し、ファイナンシャルプランナーの資格を取るにいたったか!などを、赤裸々に描いた自伝。日経マネー『花輪陽子の家計簿コーチング』連載中です!
天野伴さん
(プロフィール)税理士
8歳からおこづかい帳をつけ始め、現在はその集大成として独自に考案したエクセル家計簿で家計管理する家計簿マスター。なんと!日経マネー誌ドケチ大賞受賞の経歴の持ち主でもあります。
大竹明子さん
(プロフィール)米国公認会計士
カリフォルニア大学に留学後、ニューヨークにある大手会計事務所に勤務し、外資系投資銀行のファイナンシャル部門を経て、現在は某企業のCFOを務める。企業会計の発想を取り入れた家計簿のつけ方のメリットについて研究中だそうです。
いよいよ各エキスパートがすすめる「家計簿」の付け方についてプレゼンスタートです。
トップバッターは、横山さん!
開口一番、「はりきらない」「ゆるゆる」など、意外な言葉ばかりが飛び出してきました。
横山さん自身が、じつはお金の管理が苦手で、過去に借金の経験もあったそうで、そこから再生した経験を生かしたアドバイスが得意ということもあり、クライアントさんはお金の問題児が多いそうです。まずは、ゆるゆるでもいいから、自分に合ったやり方を見つけることが大切とのこと!
☆ポイント☆
まずは支出を、「消費」「浪費」「投資」だけでわけてみること!
「消費」とは、生活に必要なもの。使用料としの支払いなど。
「浪費」とは、生活に必要のないもの。無駄づかい。
「投資」とは、将来の自分に有効のもの。生産性の高い使い方。
※分け方は柔軟に、まずは「自分の価値観」でいいそうですよ。
ダメな家計簿の例!
①書く時と、書かない時がある!
②毎日書いているのに集計しない!
「家計簿を通じで、自分と対話することが大切」と横山さん。
日記のように、自分の気持ちを素直に書き込んでいる。こんな家計簿はすごく伸びるそうです!
引き続き、花輪さん!
花輪さんは、仕事が忙しい人向きの家計簿のつけ方についてのコツを伝授してくれました。
☆ポイント1☆
通帳とクレジットカードを家計簿代わりに
ラクラクな支出の把握方法として、「通帳」と「クレジットカード」をフル活用することで、
「銀行振り込み」と「銀行引き落とし」にまとめる!とのことです。
具体例として花輪さんの場合!
*食費と生活用品はすべて生協でまとめてインターネットで注文し、すべてを銀行引き落としにしている。これをすることで、内訳はデートをとりだせばすべて把握できるため、入力する労力を削除している。
※大切なのは、クレジットカードと通帳は必ず記帳を欠かさないことです。
☆ポイント2☆
レシートを項目別にファイル
現金については、毎回同額引き出す金額を決めておく!とのことです。
花輪さんの場合は!
*現金で使うのは、交通費と外食のみにして、必ずレシートをもらいファンリングしている。
☆ポイント3☆
まとめて入力・分析する
一番家計簿で大切なのが分析すること!とのことです。
*ざっくりでいいので、ども品目でどれぐらい使っているか?合計金額を把握しておく。
※とにかく、ツールを使って楽をするのがポイントです!
家計簿マスターの天野さん!
天野さんが提案するのは、家計簿に挫折した人向けの、エクセル一行のみの「リハビリ家計簿」!
「家計簿に興味を持つ人は、お金を何に使っているか分からないとか、なんとなく消えているなど、お金に対して不安におもっていることがあるからではないか?」と考えた天野さん!
そこで行きついた家計簿が、不安におもっている項目のみ付ければいい「リハビリ家計簿」だったそうです。
ついつい使いすぎてしまう「趣味代」「飲み代」「服代」「化粧品代」などなど、不安に感じている項目のみ付けてみて、それ以外は何もしなくてもいい!という斬新なもの。
1ヵ月間だけ、その合計金額を出しみて、自分の予想と合っているのかを見るだけでも、かなり使い方が改善されるきっかけになるそうです。さらに、日割りすることで一日どれぐらい使っているかを把握することができるので、次の月、使える金額の目安になるそうです。
※行動管理が把握できる、「コンビニ」で使ったお金のみ付けるのもあり!
ラストは大竹さん!
未来を見るための家計簿の付け方について、提案してくれました!
☆ポイント1☆
こちらの家計簿に向いている人は、
*ざっくりとマネーを管理したい人
*将来のマネー予想図を知りたい人
*家計の管理に時間を使いたくない人
*いざというときのために備えたい人
「そもそも、なぜ家計簿が続かないか?」という理由の一つに、過去の数字を集計するという後ろ向きな行為、集計する時間そものもが何も生み出さないということもあり、できることなら費やしたくない時間的なコストなのではないでしょうか!ということです。
☆ポイント2☆
家計簿に必要な6つの機能
*長く使えること
*月間・年間の集計ができること
*予算が管理できること
*資産・負債の残高が把握できること
*長期的な資金繰りが見積もれること
*税金対策を考慮していること
※家計を企業会計としてとらえた場合に必要なことだそうです。これらの機能は大竹さんにとって、お金のマインドマップにあたるそうです。
●休憩タイム後、座談会第二部 「あなたの家計簿見せてください」スタート!
まずは、新しい時代の家計簿が登場!ということで、NTTcom アプリケーション&コンテンツサービス部 中田聡さんが「OCN家計簿」を紹介してくれました。
OCN家計簿の大きな特徴の一つは、自動で入金管理ができることです。さらに、家計だけでなく銀行の預金や証券など、資産管理も自動で行える!とのことです。
※無料で誰でも使える便利ツールとして要チェックです。
今回、イベントに参加してくれた皆さんのアンケートをもとに、Q&Aタイム!
最後は、エキスパートたちの書籍のプレゼント大会!でイベントは幕を閉じました。。
さてさて、自分に合った「家計簿」は見つかりましたか?
「お金の管理が苦手な人」「仕事が忙しい人」「家計簿に挫折した人」「未来を把握したい人」など、4人のエキスパートがそれぞれのタイプ別に伝授してくれた家計簿。プラス、ネット家計簿も紹介してもらいました。
「一言で“家計簿”と言っても、十人十色!だな~」と、イベントを体験して思ったことです。どんな人にも、必ず自分に合ったスタイルがある!と確信。
そして、気がついたことは、きちんとしなくてはいけない!とあまりにも思い込み過ぎていたのではないかということです。自分のスタイルでいい!という各エキスパートの言葉を胸に刻み、今後はもっと気軽にお金と向き合ってみようと決心した2時間でした。
桂ヨシコ/ライター