水族館プロデューサー中村元 presents 中村元の超水族館ナイト2015夏 ~水族館で未来をつくる~』ライブレポート(15.06/07開催)
2015年06月22日
【後半の部より】
後半戦はゲストを招いてのトーク!
水族館(動物園)の若手現役スタッフの集まりである
チビッコ園館長会議からなんと本物の館長、副館長が誕生!
まずは”たけすい”こと竹島水族館(愛知県蒲郡市)の
小林龍二 館長!
2年前の超水族館ナイト(小さな水族館の爆発力)で、
貧乏水族館ながら知恵を振り絞って
来館者数を一生懸命に増やしていく
涙ぐましい努力の日々を語っていた小林さん、
なんと館長となってステージに戻ってきてくれました。
(水族館は依然、貧乏のようですが…)
そして、北海道北見市、
北の大地の水族館(山の水族館)から
山内創 副館長!
小林さんと同じ北里大学出身。
冬場はマイナス20度以下になる北の大地の
厳しい自然環境の中で戦う若きリーダー。
世界初の冬に凍る川の水槽がある水族館です。
まずは小林館長による”たけすい”の紹介から。
中村さん
「皆さん信じられます?現存しているんですよ!?
現代に取り残された最後の昭和の水族館や…!」
— 客席笑 —
小林館長
「いやいや、中もちゃんとしてますよ。
サンゴの水槽です。子どもも見とれています。」
— 客席笑 —
昭和な施設に決して広いとは言えない館内。
大水槽があるわけでもなく、
イルカやラッコといったアイドルがいるわけでもない。
しかし、そんな竹島水族館ですが、
主任時代から小林さんが中心となって
奇抜なアイデアでどんどんお客さんを呼び込み、
以前は13万人だった年間入場者が
昨年はなんと23万人まで増えたというから凄い!
中村さん
「大規模リニューアルをしたりせずにほぼ倍ですよ?
そんなのは水族館界の常識ではまずありえないこと。
でも彼はそれをやり遂げてしまっているんです!」
そんな竹島水族館の展示の最大の特長と言えば…
文章がとにかく面白い!
水族館に来るお客さんは
別に魚の勉強をしたいワケでは全然ないので
殆どの水族館では、魚や水槽の解説板プレートは
全く読まれていないのが現状です。
それならばと、たけすいでは
科学的・魚類学的な記述を一切やめて
お客さんが読まずにはいられなくなるような
ウィットに富んだ親しみの持てる文章を
スタッフ全員で手書きしています。
イラという魚は地味な魚であるため
普通ならお客さんは見向きもしないそうなのですが、
この「イラでしょ!」のイラストを見たら
水槽を覗いてイラという魚を探したくなりますよね?
今では竹島水族館は日本で一番お客さんが
解説を読んでくれている水族館となっているそうです。