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【 イベントレポート 】

リアルドイツをドドンと暴く、あのイベントがご要望に応えて一年待たずに復活!『ドドンとドイツ!!2 ~またお台場におジャーマンしますヨ』ライブレポート(16.3/26開催)

2016年04月16日

【第1部:○○いいドイツ】

最初のテーマは「コワいい」「ゴツいい」「キモいい」ドイツ。伸井さんと久保田さんが現地で見つけた「Was’n das!?(ヴァッスン・ダス)=何コレ!?」な風景を次々と紹介してくれました。

1.記念碑&彫像

まずは久保田さんから。久保田さんといえば著書「かわいいドイツに会いに行く」などからも分かるように、普段はドイツの日常に溢れたおしゃれでセンスの良いモノやかわいいモノを取り上げている方です。しかし、今回は特別に”ドイツの街のコワいいもの”を集めてきてくれました。それは旧東ベルリン地区に沢山建てられている記念碑や彫像の類。スライドの写真にタイトルをつけるとしたら”はためく社会主義”だそうです。

テールマン記念碑
テールマン記念碑

東ドイツ政府が建てたベルリンのプレンツラウアー・ベルクにある政治家(元大統領候補)・エルンスト・テールマンの記念碑。ポイントはやはりテールマンの後ろの”たなびき感”。グッと握った右拳は「ナチス式敬礼に対抗してドイツ共産党が良く使ったポーズ(伸井さん)」であるとか。

社会主義ポーズ
社会主義ポーズ

久保田さんも右拳をグッ!
久保田さんも社会主義ポーズ

とある公園にある内戦の記念碑
Dodon2_13

なにやらものすごい体勢をしていますが、久保田さん曰く「これぞ東ドイツ名物、社会主義ストレッチ!(笑)」。久保田さんの観察によると旧東ドイツにある記念碑や彫像には (1)労働者や兵士は前傾姿勢で躍動感がある (2)一方で指導者は静か佇んでいる (3)旗やストールなど何かしらがたなびきがち という3つの特徴があるそうです。いずれのポーズも社会主義特有のプロパガンダ的要素が垣間見られます。このような社会主義ライクな記念碑や彫像が好きな人にオススメの場所として、ハンガリー・ブダペストにあるメメントパーク(彫像公園)を紹介してくれました。ここには社会主義時代に建てられ、後に打ち捨てられた記念碑や彫像が沢山集められているそうです。

メメント・パーク
メメントパーク
(正門右側にあるマルクス像)

ハンガリー評議会共和国記念碑@メメントパーク
メメントパーク2

続いて、伸井さんのスライドへ。「ゴツいい」ドイツの象徴としてドイツにある巨大記念碑を中心に紹介してくれました。尋常ではないスケール感に圧倒されます。

諸国民戦争記念碑
諸国民戦争記念碑

記念碑建造物としてはヨーロッパ最大で高さは91メートル(25階建てのビルの高さに相当)。なんと一番上まで昇れます。以前「中二病で学ぶドイツ語」という名の謎のドイツ語講座を開いていた伸井さんですが、この諸国民戦争記念碑「中二病臭がプンプンする要素が満載」なのだそうです。外壁に取り付けられた巨大な戦士の像、記念碑内部には巨大ホールがあり、そこにも数々の戦士オブジェ…等々。確かにちょっとしたドラゴンクエストのような世界です。1813年10月、フランスを筆頭とするナポレオン軍とプロイセン・ロシア・オーストリア・スウェーデン連合軍がライプツィヒにて激突し、ナポレオン軍が敗れて皇帝ナポレオンによるヨーロッパ支配が終わりました。これが諸国民戦争(ライプツィヒの戦い)。です。この記念碑は戦後100年にあたる1913年に古戦場の中央に建造されたもの。

これまた凄い!ヴァルハラ神殿
ヴァルハラ神殿

アテネのパルテノン神殿のような建造物。
…といっても建てられたのは19世紀前半のこと。

伸井さん
「どんどん強くなっていくプロイセンに危機感を覚えたバイエルン王国のルートヴィヒ1世がこのヴァルハラ神殿を建造し北から南までドイツ中の英雄を祀って”俺たち仲間だよね?”とアピールをしたんですね。」

ドイツ史上の偉人達(政治家、支配者、科学者、芸術家など)が祀られており、2003年には反ナチスとして白バラで活躍したゾフィー・ショルもそこに加わりました。ヴァルハラの”コワいい”ところは、記念碑に登れてしまうこと。石段から落ちて大怪我をする人が多いらしい。また上のスライドの右の写真に注目。神殿そのものには柵がないのに周辺の土地にはなぜか電子柵が設置されていてうっかり近づく感電してしまうという。これは”コワいい”ではなく、普通に”怖い”んですが…。(汗)

デットモルトにあるヘルマン記念碑
ヘルマン記念碑

ヘルマンはゲルマン人の英雄で、2000年前にウァルスの戦い(トイトブルクの戦い)で国の支配からゲルマン民族を解放したと言われています。近代に入ってドイツのナショナリズムが高まるとともに歴史的な快挙としてウァルスの戦いが再評価され、このヘルマン記念碑が造られました。しかし、後に歴史学者が詳しく調べたところ戦いは全く別の場所で行われていたことが判明。そもそもウァルスの戦い自体がローマの古典からドイツに都合良い部分を抜粋して再構築された歴史であるとの指摘も…???。そんな細かい話はさて置いて、このヘルマン記念碑ですが、釣鐘形をした台座(30m)の上に青銅のヘルマン像(20m)が立つ威風堂々としたもの。ドイツでは非常に珍しいご当地のお土産(ヘルマンクッキー)もあるそうです。

これらドイツの巨大記念碑に興味を持った人は東大出版の「記念碑に刻まれたドイツ(松本彰 著)」という本がオススメ。ちなみにこの本は伸井さんが本名の柳原名義で取材を手伝っていて、本の中の写真に見切れて3回ほど出てくるジャージの男が伸井さんだそうです(笑)。既に本を持っている方、これから買おうとしている方はぜひ探してみましょう。

この他、オマケの「キモいい」シリーズとして、裸の男が魚に乗っている像や、眼鏡をかけた鶴が何頭かの動物の口の中を覗き込んでいる像などが紹介されました。

キモいい彫像
意味不明な彫像1
意味不明な彫像2