鉄道趣味者が自分の鉄道の楽しみ方をプレゼンできる前代未聞の鉄道趣味者イベント!!『鉄道趣味者よ集え!オレ鉄ナイト~自分は鉄道をこう楽しむ!~』ライブレポート(11.10.02開催)
2011年10月15日
乗り鉄、撮り鉄、音鉄、模型鉄、飲み鉄、萌え鉄、妄想鉄…。
『鉄道ファン』と言っても人それぞれ様々な楽しみ方がある。
ひと言に「撮り鉄」と言っても撮る対象は人によって全く異なる。
この路線、この駅、この車輛が好き!
鉄道に関するこんなものを作るのが、集めるのが好き!
こんなことをしながら鉄道旅をするのが好き!…etc
鉄道ファンの数だけ存在する鉄道趣味の世界。
「自分は鉄道をこう楽しむ!」
鉄道趣味者が自分の鉄道の楽しみ方をプレゼンできる
自由で新しい鉄道イベントがカルカルに誕生した。
鉄道趣味者よ、「オレ鉄」を語れ!
こんな”どや顔”で語ってください
(写真はかの有名な木造駅のシャコちゃん)
==========
「オレ鉄ナイト」は今回が記念すべき第1回開催。
イベントの趣旨としては
1)鉄道が好きな「普通の人」が
2)鉄道を好きな「自分のこだわり」を
3)ステージ上で
4)10分間
5)ドヤ顔で語る
そんな参加型のイベントである。
(発表者は事前に応募された方の中から選ばれます)
イベント主は
発起人の武田保志さん以下4名。
オオゼキタクさん=ミュージシャン、乗り鉄)
オオゼキタク オフィシャルホームページ
「GOGOたまごっち」、「ひまいぬペッパー!」、
「うさくまワンダフル!」などの漫画を描いている方。
栗原さんは新幹線に乗るのが100倍楽しくなる
「新幹線の車窓から」という本を出している。
カルカルでは「新幹線の車窓ナイト」の主催をはじめ
「車両基地ナイト」、「鉄道乗りつぶしナイト」などにも出演。
イベントの前半は武田さん、オオゼキタクさん、ヤスコーンさん、
栗原さんがそれぞれの「オレ鉄」を語り、
後半は「オレにも語らせろ!」「オレの鉄を聞いてくれ!」と
全国から応募してきた方々のプレゼンが行われた。
結果から述べてしまうと、もの凄く面白いイベントだ。
-----
【1.オオゼキタクさんのオレ鉄】
オオゼキタクさんは「乗る側」の鉄道ファン。
オレ鉄を語る前に”乗り鉄の基本(?)”でもある
JR全線完全乗車の達成報告から始まった。
ミュージシャンの仕事で地方へ行く機会が多く、
その際に周辺の路線を乗りつぶしていったところ
「全線制覇できるんじゃないか!?」という手応えを感じ、
本気で全線完乗を目指すようになったという。
そして、ついに…
おめでとう。
JRの在来線は
現在164路線で19,830.5kmあるらしい。
大関駅に降り立つオオゼキタクさん
(大関駅/えちぜん鉄道三国芦原線)
ここからがオオゼキタクさんのオレ鉄。
JR全線を完全乗車をしていく過程で見つけたと言う
「鉄道旅のこだわり」を発表!
・なるべく各駅停車に乗る!
・その土地のおいしいものを食べる!
・地元のことばを聞く!
など、スライドで次々と語っていくが
オオゼキタクさんが今もっともこだわっているのが…
ショートカット!!
バスやタクシー、船や自転車、時には自分の脚力を駆使して、
野を越え、山を越え、海を越え ”乗り換え案内”に勝つ喜び!
オオゼキタクさん
「もう全部乗ってしまい乗り残しはないので
これからは面白いショートカットを探索していきたい」
新しいショートカットコースを探り、それを実践する。
発見する喜びと鉄道路線を”繋ぐ”喜びがあって楽しそうだ。
-----
《2.栗原景さんのオレ鉄》
ほろ酔い鉄!
このスライドの表情だけで
十分すぎるほど伝わってくる栗原さんの楽しみ方。(笑)
お酒を飲みながら電車に乗る。
但し、飲み過ぎて電車の中で寝てしまうようだと
大事な車窓からの風景を見逃してしまうので
軽く飲んで少しだけイイ気分で鉄道旅を楽しむ。
それが栗原さんの”オレ鉄”だそうだ。
鉄道ファンならピンとくる方も多いと思われるが
わたらせ渓谷鉄道の神戸(ごうど)駅にある
列車レストラン清風で撮影した写真。
その土地のお酒も旅には欠かせない。
栗原さんの楽しみ方として
まず冷えたビールが飲みたいので買ったらその場ですぐ飲む。
でもそれでは飲みながら鉄道旅を楽しむことができないので
もう1本買って席に戻り、それは乗車しながらゆっくり飲む。
ゆっくり飲むと温くなってしまうが
温くなったビールは「麦芽の味が良く分かる!」とのこと。
その季節にその土地で採れた美味しいモノを食べられる。
ディーゼル車の中に炊飯器という光景が素晴らしい。
車内でお酒の販売は行われないが
途中駅で時間を取る場合などに購入しておくと楽しめる。
ローカル線の駅前は店らしい店がないことが多く
キヨスクはある意味、地元のなんでも屋さん的存在。
酒のツマミなど充実しているキヨスクもあり、
栗原さんは旅の途中、キヨスクを見かけたら
できるだけ立ち寄るようにしているとのこと。
栗原さんは「新幹線の車窓から」という本を出し、
カルカルでも「新幹線の車窓ナイト」を開催している。
栗原さん
「東京駅発の新幹線でも生ビールが飲めます!」
殆どの人が待合室で生ビールを飲んでしまうが、
「車内で飲みます!」と言うと下の写真のように
半球ドーム蓋をつけて手提げビニール袋に入れてくれる。
泡がなくなってしまうのが残念だが
東海道新幹線の中で生ビールが飲めるという贅沢。
皆さんも、ほろ酔い鉄、いかがだろうか?
-----
《3.ヤスコーンさんのオレ鉄》
3番手はヤスコーンさんのプレゼン。
ヤスコーンさん
「こんな素人がこんなイベントに出ていいんですかね…」
と恐縮気味に語り出したヤスコーンさん。
ヤスコーンさんは鉄子歴はまだ浅く、
4年前にある本に出会ったところから始まっている。
「豪華 個室寝台列車の旅」(以下マニュアルと呼びます)
ヤスコーンさん
「ブルートレインという名前は聞いたことがあったけど
電車で泊まれるなんて全然知らなかった。
しかも個室。それってホテルじゃん!と」
急に興味がわいてきたヤスコーンさんは
仕事で博多に行く機会が会った際に
普段なら仕事仲間と一緒に飛行機で行くところを
「どうしても乗ってみたい!」
と自分だけ寝台特急を使って行くことにしたという。
その時に乗ったのが今はなき…
マニュアルに「食べるものをしっかり買っておく」と書いてあったので
尋常ではない量にざわめきが起こる客席。(笑)
そんなこんなでブルートレイン「はやぶさ」は東京を出発。
さて、例のマニュアルには
---
はやかぜが徳山駅に着いた時に
お弁当が車内に搬入されてワゴン販売が始まる。
そのお弁当が早々に売り切れるので早めにゲットすること
---
と書いてあったらしい。
マニュアルに従ってヤスコーンさんが待ちかまえていると
スライドでは紹介されなかったが
ヤスコーンさんはこの後にフグ弁当も購入して食べたらしい。
(胃袋強い!)
マニュアルにひたすら忠実に行動するヤスコーンさんに爆笑。
しかし、一番驚いたのが…
なんとその記事を書いたのが栗原さんだったという…!!
(ウケまくるオオゼキタクさん)
持ち込んだ食事はやはり大量!!(なんという四次元胃袋)
(ヤスコーンさんはダイエット本の絵も描いてます)
ブルートレインの魅力にすっかりハマったヤスコーンさんは
この日を境にブルートレイニンに乗りまくったという…。
個室寝台だけでなく3段寝台にもチャレンジ!
(急行きたぐに)
ヤスコーンさんは鉄子歴は「まだ浅い」と言いながらも
ブルートレインを全力で楽しんでいる様子が
スライドショーから伝わって来た。
オレ鉄ナイトは経験の深いor浅いは関係ない。
”確固たる自分の楽しみ方”を持ってさえいれば
誰でも”どや顔”でオレ鉄を語ることが出来る。
-----
《4.武田保志さんのオレ鉄》
頭端駅が好きで特にスライドの中央にあるような
”車止標識”が好きだと言う武田さん。
その車止標識で「オレ鉄」を語るのかと思いきや
この日のプレゼンテーマはこちら!(↓)
鉄道会社社長の公募というと「いすみ鉄道」や「山形鉄道」
「ひたちなか海浜鉄道」などで行われたことがあるが、
今年5月に由利高原鉄道が次期社長を公募していたので
それに応募してみたというもの。
今回は52名の応募があったらしい。(うち1名は武田さん)
武田さんは小論文を練りに練って応募!
その、結果は…、、、
採用はされなかったが、
どうやって経営を立て直すかを真剣に考え、
小論文を通して色々鉄道会社に提案したことで
愛着も湧くし、乗りに行きたくなったとのコト。
武田さん曰く
「これがオレ鉄ナイトを始めるキッカケになった!」
オレの鉄道会社⇒オレ鉄
入口の敷居は低いが、
やはり経営を立て直さなければならないので
経営経験者が圧倒的に有利なのかもしれない。
実際、過去に公募で社長になった人たちは皆
「キャラが立っていて頭が良い!(オオゼキタクさん談)」
とのことで、突き抜けたカリスマ性と知性が求められる。
でも、まだまだチャンスはある。
オレ鉄ナイトの開催にタイミングを合わせるように
「秋田内陸縦貫鉄道」も社長の公募をしていた。
武田さん高らかに宣言
「応募させていたただきます!」
カルカルのイベントから鉄道会社の社長、誕生なるか?
ここで前半のプレゼンが終了。
4人とも世間一般に言うところの「乗り鉄」なのだが、
楽しみ方のスタイルは全く異なっていることが分かる。
休憩に入る前にオオゼキタクさんが1曲!
名曲すぎる。
=====
第2部は「俺にも語らせろ!」と応募してきた方々のプレゼン。
《5.磯部祥行さんのオレ鉄》
磯部さんは「地図好き」「地形図好き」「トラス橋好き」で
カルカルのイベントではお馴染みの方。
鉄道旅に出るときには路線図だったり、ガイドブックだったり、
鉄道ファンの方だったら鉄道関連雑誌だったり、
必ず何らかの形の地図を持って行くことが多いと思われるが、
それらの地図は非常に平面的で便利で分かりやすい一方で
おもしろさが足りないと磯部さんは言う。
鉄道と地形は非常に密接に関係していて
立体的に捉えることで、より多くの情報を得ることができる。
「その面白さを伝えたい!」と。
では、立体的に捉えるにはどうしたら良いか?
地図の代わりに地形図を持ち出してたところで
普段からよっぽど地形図を読み慣れた方でない限り
殆ど地図と大差ないと感じられるはず。
そこで、磯部さんイチ推しの手段!
カシミール3Dというフリーソフトと
国土地理院が公開しているデータを使うことで
このような地形を鳥瞰図的に表示することができると言う。
磯部さんの主張
「このカシミール3Dを使って
鉄道路線を立体的に追って行くと楽しい!」
その例として第1部でオオゼキタクさんが熱く語っていた
ショートカットを見てみる…。
カシミール3Dを使うことでショートカットだと思っていたら
実はとんでもない山道だった!等といった事態を
事前に知って回避することができる。
その他にも、ここに鉄道を敷くとしたら
ここをこうやってこう通せばよいのではないか等と
色々と考える”妄想鉄的な楽しみ方”もある。
平面の地図を見ているだけでは気づかないことが
立体的にすることで次々と見えてくる。
カシミール3Dはフリーソフトであるが
初心者がいきなり使うには多少の知識が必要とのこと。
初心者でも使いやすいようにアドインなどをセットにした
解説本「カシミール3D入門編」が
磯部さんの出版社から発売されているので
試してみたい方は書店で探してみては?
-----
《6.伊藤壮さんのオレ鉄》
伊藤壮さんのオレ鉄は… 「彫り鉄」 。
もっと分かりやすく言うと「消しゴムハンコ鉄」である。
…が、車両の消しゴムハンコを作っている人は他にもいるらしく、
伊藤さんは被らないように方向性を修正したとのこと。
その結果は以下。
要するに
車両以外のものをドンドン彫っていく!…と。
比較画像(2004年5月撮影 by 本稿ライター)
デザインを忠実に再現しているが、
ハンコにすることでヘッドマークが一段と味わい深くなる。
オオゼキタクさん提案
「旅の途中に駅スタンプの無人駅に降りたら
その場でササッと彫ってこっそり置いておくとか!」
駅スタンプ勝手に置く鉄!(笑)
-----
《7.平野さんのオレ鉄》
第1回開催ですが、まだまだ登壇者が!続いては
個人での動画配信環境が整うに伴い
鉄道模型ファンの間でも動画配信を行う人が増えてきた。
平野さんもその影響を受けて複々線をテーマに
鉄道模型を作製していると言う。
早速、複々線鉄道模型動画を見てみる。
平野さん
「自宅にビッシリとレールを敷きつめて撮影しました!」
高架に地上に次々と通過する鉄道模型に皆、興奮気味!
この線路脇から電車を眺める視点の動画だが、
平野さんはもう一工夫して
「乗っている側の視点で臨場感を出せないか?」
を考え、そのアイデアを形にしたと言う。
その動画を見てカルカルさらに騒然!
すれ違う電車(手前)と併走する電車(その奥)の
相対速度がまさに電車に乗っている感覚で感じられる。
こういった鉄道模型動画は今まで見たことがなかったので
非常に新鮮に感じた。
実際の動画はこちら(Youtube)
デジカメを走らせる発想もおもしろいが、
絶妙にスピード調整をして「電車の中から見てる感」を
全力で再現している辺りは完全に極めているという印象。
平野さんの素晴らしい鉄道模型動画に拍手!
-----
《8.しろうまりもえきちょうさんのオレ鉄》
なんと「中の人」!
”某”鉄道会社に勤めて約20年のキャリア。
(スライドの背景色が危うい:笑)
駅員から車掌になり、車掌から運転士へ。
さらに首都圏輸送を担う指令業務を経て
再び駅に戻って仕事をしてきたという…。
某鉄道会社の中でも屈指の振り幅の広さを誇る。
それは583系!(某社の車両ですね)
(581系から派生した世界初の電車型寝台列車)
しろうまりもえきちょうさんがこの車両が好きな理由は
いくつかあって、
・子供の頃、田舎に帰るときに乗っていた(はつかり号)
・昼間は座席車、夜は寝台車になるハイブリットさ
・いかにも夜行列車な塗装
・東北から九州まで全国を駆け抜けた万能性
・登場から数十年たってもまだ現役車両がある丈夫さ
などなど。納得!
しろうまりもえきちょうさん
「夢が叶ってこの車両を運転することができました!」
客席から大きな拍手が!
国鉄からJRになり車両の性能の良い新しい車両が
次々とデビューしているが、その裏で583系のような
渋くて味のある国鉄時代の車両は年々数を減らしている。
583系の後わずかしか残っていない状況。
しろうまりもえきちょうさんは
「今のうちに是非、乗車したりして記憶に残してもらえると
車両にとっても嬉しいことなのでお願いします!」
と真剣な眼差しで語っていた。
最後に、しろうまりもえきちょうさんからのお願い!
「撮り鉄と言われる方のマナーが悪いという話がかなり多いです。
マナーを守ってみんなで楽しくオレ鉄をしましょう!」
…で、しろうまりもえきちょうさんは
どこの鉄道会社の中の人でなんですか???(笑)
-----
《9.松ヒトシさんのオレ鉄》
松さんのオレ鉄は… オブジェ鉄!
鉄道模型というと本物に忠実に再現したがる傾向があるが、
逆にクラフト的な要素を入れてオブジェ化してみようという試み。
松さんはSLが大好きなのだそうだが、
SLというとどうしても鉄の塊なので黒くて重いという
世間一般の女性がもっとも嫌うイメージがある。
そこで女性にも受け入れてもらえるような
インテリアにも飾れるようなSLに仕上げてみたという。
ひとつひとつのパーツはアクリル製で
1個1個磨いてから使用しているとのこと。
配菅の部品などは磨いてから曲げるのだが、
そこで折れてしまうことが多く非常に苦労したらしい。
また、透明素材ということで
キレイに見せるためには接着にも気を使う様子。
試行錯誤を繰り返しおよそ1年がかりで完成させた力作!
日本は紙の文化の国で
色々な素材の紙、色々な色の紙が売られている。
それを購入して、紙の素材をそのまま生かして
光沢のある部分、ざらざらな部分などを表現している。
また色も自分では一切着色せず売られていた紙の色を
そのまま使っていると言うから驚かされる。
シャドーペーパークラフトというのかな?
紙を積層して作っていく手法を採用している。
鉄道ファンを超えて芸術家の域に達している。
オレ鉄ナイト、第1回目なのにレベルが高すぎないか…?
-----
《10.やまもとさんのオレ鉄》
しかし、あえてこう名乗る!
駅人鉄! 旅人鉄!
どんどん新しい言葉が…!(笑)
やまもとさん曰く
「駅のホームにたたずんでいる人を眺めていると楽しい!」
人に駅等の鉄道的なステージを加えると
全てがドラマチックに感じられると言う。
例えば、夕暮れ時に人の乗り降りがあまりない駅で
学生が一人たたずんでいるような光景…等。
鉄道と人がいる情緒あふれる風景を見つけて楽しむのが
やまもとさんこだわりのオレ鉄。
鉄道で人物観察をしていると
その地方その地方で乗車してくる人の特徴も異なるし、
もっと言えば同じ首都圏でも
路線によってやはり雰囲気の違う乗客乗ってくるという。
最後にやもとさんが撮った写真を紹介。
(モデルはやまもとさんのお子さん)
この日(10月2日)はなんと
やまもとさんの息子さんの3歳の誕生日!
客席から大きな祝福の拍手…!
お父さん、こんなところにいていいんですか?(笑)
良い風景を見つけても
スタジオを構えているプロの写真家でないと
怪しまれてしまいそうで、なかなか
「すみません!写真撮られてください!」
とは頼みにくいと言うやまもとさん。
でも、少し勇気を出して
良い写真も残して行きたいと語っていた。
ところで、この「旅人鉄」の文字の並びを見た栗原さんが
素晴らしいひと言を放つ。
栗原さん
「旅と鉄がハイタッチしているみたいだ!」
確かに!これはナイスセンス!
-----
《11.佐藤弘樹さんのオレ鉄》
最後の発表者は
なんとまたしても…中の人!
京急で車両整備の仕事やっていて
その傍ら全国鉄道の写真を撮って回っているとのこと。
特に撮影チャンスの少ない
希少且つ貴重な列車の写真を重視していて
そのシャッターチャンスを逃さないよう
まさにスポーツをやっているかのような身のこなしで
日々撮り鉄活動をしているという。
撮り鉄界で言うところの希少価値の高い写真とは?
例えば…
お召し列車はまさに「撮り鉄界の究極の列車」だそうだ。
単純にお召し列車を撮れば良いというワケではなく
日の丸がキレイに広がった状態で撮りたい!と。
そのシャッターチャンスを逃さないようにするためには
アスリートのようなストイックさが求められる。
佐藤さんが一番好きと語る写真がコレ(↓)。
鉄道ファンならこの写真を見て「あれっ?」と感じるハズ。
普段「富士・はやぶさ」を牽引しているEF66が故障してしまい
EF65が救援して上がって来たというシーン。
このような写真はアクシデント絡みの産物であり、
計画的に撮れるようなものではなく非常に貴重だという。
佐藤さん
「直前に分かったので慌てて有休を取って駆けつけました!」
撮影時刻は早朝4時。
この場所でこのED79のカシオペアを撮るには
日の出時刻の関係で年に1~2日しかチャンスがないらしい。
佐藤さん
「撮り鉄界では早朝から活動することを
”朝練”と呼んでいます!」
本当にスポーツ感覚だと実感。
…とは言え、寝ないで移動して撮影しているので
「日本一不健康なスポーツです!」と佐藤さんは語る。
ひたすら珍しいお宝シーン追って
飛び回っている佐藤さんの努力に脱帽。
以上は撮り鉄の1つのスタイルであって
緩い撮り鉄から佐藤さんのような究極の撮り鉄まで
色々なスタイルがあって良いと思う。
佐藤さんもプレゼンの最後に
「鉄道写真に興味のある方は駅のホームからでもいいので
是非、始めてみてください」と語りかけていた。
==========
《まとめ》
初開催となった「オレ鉄ナイト」であるが、
初めてにもかからず沢山のプレゼン希望者が集まり、
それぞれ個性豊かなオレ鉄ワールドが繰り広げられた。
非常にハイレベルなオレ鉄プレゼンが続いたが、
決して火花を散らして競っているワケではなく
和気あいあいと人それぞれの”オレ鉄”を
共有して楽しんている雰囲気が非常に良かったと思う。
横山店長はこのイベントをレギュラーしたいと明言。
今後、開催を重ねていくことでカルカルから
全く新しいジャンルの鉄スターが誕生するかもしれない。
(それと鉄道会社社長も!>武田さん頑張れ)
第2回以降のさらなる盛り上がりに期待したい。
/*— ひとこと —*/
「オレ鉄」と銘打たれてはいますが
女子鉄な方々もどんどん参加をお願いします!
今回は女性の発表者はヤスコーンさんだけでしたが、
客席には女性の方も結構いらしていました。
次回はステージで「ワタシ鉄」、いかがでしょうか?
(ライター・GAMA)