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【 イベントレポート 】

水族館プロデューサー中村元 presents 『中村元の超水族館ナイト 2014年夏 ~人生は海獣から学んだ~』ライブレポート(14/06/15開催)

2014年06月24日

2.ジャイアンと出来杉とのび太の話

アシカの子供たちは非常に好奇心が旺盛です。
なぜなら小さな頃に色々なことを体験しなければ
厳しい自然界で生き抜く術を身につけられないからです。

…とは言っても、好奇心旺盛な子供のアシカにも
それぞれに個性というものがあります。例えば、
今、3頭のアシカが人間に興味を持ちコチラに近寄ってきました。
必ず1列になってやってくるそうです。

一番先頭でやって来るのはドラえもんでいうところの
”ジャイアンタイプ”のアシカ。

中村さん(←ジャイアンのモノマネをしながら)
「大丈夫だ、俺についてこい!俺に任せておけ!」

テリーさん
「あまり似ていませんけど…(汗)」

似ているかどうかはさておいて(笑)、
二番目に来るのは”出来杉タイプ”のアシカです。
好奇心も旺盛だけれど一方で非常に注意深く、
とりあえずジャイアンを先に行かせておいて様子を伺い、
危なそうだったら逃げようという知恵の回る慎重派。

そして、一番最後、三番目に、いかにも自信なさげに
トボトボとやってくるのが、そう、”のび太タイプ”のアシカ。
非常に臆病で何もしたくないけれど一人でもいるのも怖いから
仕方なく後ろから恐る恐るついてくるのがのび太くんです。

中村さん
「さて問題です。アシカはハーレムを作る動物です。
自分の子孫を残すことができないアシカも沢山います。
では、ジャイアンアシカ、出木杉アシカ、のび太アシカのうち
子孫を残せる可能性が高いのは誰でしょうか?」

これは引っかけ問題でもなんでもなく答えは「ジャイアン」!

好奇心旺盛で度胸のあるジャイアンアシカは早くから海に入り
餌もいっぱい獲ることができるので大きく育つことができます。
また他のアシカとの社会性も早期に見つけるので、
将来ハーレムを作れる可能性が最も高いのは当然です。

しかし、ジャイアンアシカだけがハーレムを作れるのなら
なぜ出木杉アシカやのび太アシカが生まれてくるのか?
なぜ出木杉アシカとのび太アシカの遺伝子が残っているのか?

中村さん
「それはその時代その場所によって
それぞれに”生き抜くチャンス”があったからです!」

例えば、生まればかりの子供のアシカを狙って
ホオジロザメがやってくる場合があります。
好奇心旺盛で海に一番最初に入っていくジャイアンアシカは
真っ先にサメの餌食となってしまいます。

ジャイアンアシカが食べつくされてしまうと
出木杉アシカの時代がやってくるワケですが、
しかし、そこにさらにシャチがやってきたとしましょう。
シャチは家族で行動するので餌が尽きない限り
何世代にも渡ってその海域に餌を食べに来くるそうで
そうなると出木杉アシカまでもが食べ尽くされてしまいます。

さて、獲物(子アシカ)の数も少なくなってきて
シャチもようやく別の場所へと移動した頃、
ビクビクと怯えながらようやく海に入ってきたアシカがいました。
そう、それがとてもとても臆病なのび太アシカです。

結局、ジャイアンアシカがエリートになるワケでも
出木杉アシカがエリートになるワケでもなく、
のび太アシカが立派に生き残る場合だってあるワケです。
つまり、みんなにそれぞれにチャンスがあるということ。
それは人間の世界においても同じことです。
アシカは与えられた環境の中で生きなければならないかもしれませんが、
人間は目の前に様々な道が無数に拓けています。

中村さん
「お子さんを持っている人に特に聞いてほしい。
一番ダメなのは本来持っている性質を無理やり変えること。
臆病なのび太くんに早く海に入れと言ったら
シャチがいなくても泳げなくて溺れて死んでしまう。
ジャイアンに慎重になれと言ったら餌を取りに行けなくなり
大きな体を支えられなくなってしまう。
大事なのはその子の性格を早いうちに理解してあげること!」

力説する中村さん
力説する中村さん