お化け屋敷ファンの、お化け屋敷ファンによる、お化け屋敷ファンのための交流イベント『日本お化け屋敷サミット2016』 ライブレポート(16.11/05開催)
2016年11月28日
「お化け屋敷が大好き!」 という方、手を上げてください!
はい、沢山いらっしゃいますよね?
怖いのはちょっと苦手という方でも、世の中にはどのようなタイプのお化け屋敷があって、それらがどのように作られているか、どんな人達が作っているか については興味があるのではないでしょうか?
今までありそうでなかった お化け屋敷だけにスポットを当てたイベント 『日本お化け屋敷サミット』 が東京カルチャーカルチャーで初開催されました。 お化け屋敷ファンの、お化け屋敷ファンによる、お化け屋敷ファンのための交流イベントです。
カルカルに1都2府3県のお化け屋敷関係者が大集合! お化け屋敷の歩き方に始まり、ホラーメイクのデモンストレーション、お化け屋敷の ”中の人” によるトークやディスカッション、お化け屋敷グッズのプレゼント大会…等々、盛り沢山の企画でお化け屋敷ファンを楽しませてくれました。
正午過ぎにカルカルに到着。昼開催のイベントでしたが、カルカル店内はカーテンと暗幕で外部の光を完全シャットアウト。まさに ”お化け屋敷” な雰囲気を醸し出していました。
お化け屋敷だけにスポットを当てた初イベント!
「入口に何か仕掛けがあったら怖いなぁ」と思いつつ恐る恐る扉を開けて中へ…。
はい、何もありませんでした!(爆)
いや、私は心臓弱いのでコレでいいです。←怖がり
でも、カルカル店内はどんよりとしていて、すっかり「お化け屋敷」な雰囲気。ステージ右のスクリーン下には展示コーナーが設けられていましたが、ひときわ目を引いたのは広島の紙屋町で2012年に開催された五味弘文プロデュースのお化け屋敷『呪い人形キクミさま』の造形展示。変貌を遂げていくキクミ人形が複数体並べられていました。
お化けの造形展示
呪い人形キクミさま
手首
その隣には同じく2013年に呉で開催された五味弘文プロデュースのお化け屋敷『血手形の家』でお客さんが感想を綴った「血手形のーと」が展示されていました。眺めているだけでお客さんの恐怖がダイレクトに伝わってきます。
血手形のーと
また、エントラス横ではお化け屋敷のポスター展示やパンフレットの配布も行われていましたが、パンフを手に取って眺めていたところ、なんとそのお化け屋敷の関係者が話しかけてくれました。お化け屋敷に入ったことはあっても、お化け屋敷を作っている人と直接話す機会はなかなかないと思うので、非常に貴重な機会でした。
各参加団体のパンフレットが並ぶ
MC紹介
「日本お化け屋敷サミット2016」のMCはこちらのお二人。
ばしけんさん(絶叫マガジンGyaaa!!! 主宰)
ふ〜みんさん(フリーアナウンサー)
ばしけんさんは広島出身のお化け屋敷愛好家。お化け屋敷業界のカリスマ的な存在である五味弘文さんの作るお化け屋敷の魅力に取り憑かれ、2011年に五味さんの本格的なお化け屋敷を広島に誘致。「とにかくお化け屋敷が大好き!」と語るばしけんさん。その気持ちに突き動かされて、この『お化け屋敷サミット』を企画したそうです。
ふ〜みんさんは広島でラジオのパーソナリティーやイベントの司会などをしているフリーアナウンサー。ばしけんさんのムチャぶり(?)を快諾して司会進行を務めます。
”五味弘文プロデュースお化け屋敷”の歩き方
オープニングトークとして、五味弘文さんのお化け屋敷を広島に誘致し、2011年から3年連続でその運営に携わってきたばしけんさんが、2011年に開催された『恐怖のおるすばん』を例に挙げ、五味弘文さんのお化け屋敷の特徴や面白さ、それを踏まえた上での歩き方・楽しみ方を語ってくれました。
お化け屋敷プロデューサー・五味弘文さんの紹介
広島で3年連続して本格的なお化け屋敷を開催
五味弘文さんのお化け屋敷には詳細なストーリーが設定されていて、お化け屋敷の全体でその世界観が再現されています。 『恐怖のおるすばん』 はシングルマザーのお母さんが買い物に出ていた家に強盗が押し入って、お留守番をしていた子供達を惨殺。買い物から戻ったお母さんもその惨殺された子供達の姿を見て半狂乱となり、その家で死んでしまいます。それが強い祟りとなって数々の怪奇現象が引き起こされる…というもの。お客さんにはお化け屋敷に入る前に自分がストーリーの中でどんな立場にあり、何をするためにここに足を踏み入れるのかが提示されます。(つまりストーリーの一部としてミッションが与えられる)
各部屋毎には演出台本が用意されていて、そこにはお化けの気持ちや、そこに入ってくるお客さんの立場などが事細かく記述されており、お客さんを巧みにストーリーへと没入させ、恐怖の世界へと誘うのだそうです。
カルカルでお化け屋敷トークが繰り広げられる<>br/
ホラーメイクアップ・デモンストレーション
続いて、広島フェイスペイント組合のメンバーの村上渚さんが登壇。広島・横川駅付近で2015年から繰り広げられているハロウィンイベント 『横川ゾンビナイト』 をご存じでしょうか? 横川駅前の商店街にゾンビのメイクやコスプレをした人達が大挙し、沢山のゾンビが突然踊りだすフラッシュモブやギャラリー、映像アトラクション等、様々な企画・催しが行われます。2回目の開催となった2016年はなんと2日間で約2万人が商店街を訪れるという一大ゾンビ祭りとなりました。
村上さんは駅前に設けられたゾンビ感染所でゾンビ風フェイスペイントを担当。次々とゾンビ感染者を生み出し、商店街へと送り込んだのだそうです。今回はそのゾンビフェイスペイントをカルカルのステージ上で実演してくれました。客席からゾンビ感染希望者を募り、ホラーメイクを施します。
村上渚さん(「呪いのビー玉」プロデューサー)
ホラーメイクの実演スタート
スクリーン下の呪い人形キクミ様も震える怖さ…
5分かからずにゾンビに感染させてしまいます
なお、村上さんですが「お化け屋敷が好きすぎて、どうしても自分で作ってみたかった!」と、2016年7月30~31日に広島・横川胡子神社で開催された『横川おばけやしき・呪いのビー玉』を自らの手でプロデュース。体験者によれば謎解き要素もある非常に怖いお化け屋敷だったとのこと。村上さんが作る次回のお化け屋敷にも期待です。