水族館プロデューサ中村元 presents 『中村元超水族館ナイト2021秋 vol.40 〜過激に水族館展示論ライブひとり〜』ライブレポート(21.10/17開催)
2022年04月13日
2008年から年3回(春・夏・秋)、コロナ禍でも1度も休まず続いているカルカル屈指の人気イベント 『中村元の超水族館ナイト』 の 2022年・春開催(vol.41)ですが、当初 2月6日(日)の開催を予定していましたが、新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」の感染急拡大を受けて、4月17日(日)に延期 となっております。つまり「まもなく開催!」です。リアル・オンラインともチケット販売中ですので、みなさま奮ってご参加下さい(駆け込み大歓迎!)。明日からの人生が豊かになる中村元の超水族館トークをお楽しみに!(詳細は最終頁に)
さて、2022年・春開催が vol.41 ということは、前回 2021年・秋開催 は節目の 第40回目 でした。その記念回のライブレポートを忙しさにかまけて書いておりませんでしたので、緊急公開させていただきます。
コロナ禍でも休まず元気を届け続ける
中村元の超水族館ナイト!
13年かけてついに40回に到達!
超水族館ナイトでは、節目節目の開催ではビッグゲストを迎えてきました。
中村さん
「そう! 本当なら超水族館ナイト40回記念でニッポンを盛り上げようと、20回記念の時のゲストやった ”ライオンの餌” 女優さんに再度出演してもらう約束をしてあったんやけどね…。」
テリーP
「あ、松島トモ子さん…!?」
しかし、まだまだ終息には程遠い新型コロナウイルスの感染状況を踏まえて方針を転換(中村さんもタジタジのあの毒舌トークの再来はまたの機会に)。…というワケで、超水族館ナイト40回目にして初となる中村さんの ”独り語り” となりました。題して、
『過激に水族館展示論ライブひとり』
中村さんは水族館プロデューサーとして活躍する傍ら、これからもっともっと進化すべき水族館の未来を支える 展示スタッフの育成にも力を入れています。中村さんが掲げる『水族館展示論』とはどのようなものか? 日本を代表する大衆文化施設として水族館はいかに在るべきか? 中村さんが大学や専門学校で行っている『展示論』を、実際の講義で使用している資料も使いながら分かり易く語ってくれました。 もちろん、授業ではなくあくまでトークライブなので、中村さんとテリーP(司会進行)によるノリツッコミの爆笑トークも健在! そしてタイトルに ”過激に” とあるように、独り語りならではの歯に衣着せぬ ”直球トーク” が展開されました。それもこれも水族館の未来のため!
中村さん
「オレ、人前でここまで好き放題に喋ったのはさすがに初めてや! でも今はアーカイブも(有料視聴者対象に2週間しか)残らへんから、まぁ、ええか!(笑)」
あの…、すみません、ここにレポートを書いて記録を残さなきゃいけない人がいるのですが…(汗)。
はたしてどこまで書いて良かったのか分かりませんが、以下、『中村元の超水族館ナイト2021・秋(vol40)』の様子をお届けします。
【 出演者紹介 】
■ 中村 元
水族館プロデューサー/株式会社中村元事務所 代表取締役
1980年、鳥羽水族館に入社。アシカトレーナーからキャリアをスタートさせ、企画室長を経て副館長に。2002年に日本で唯一人の水族館プロデューサーとして独立。弱点や悪条件を進化の武器に変える独自の手法で、新江の島水族館、サンシャイン水族館、北の大地の水族館、マリホ水族館…等々、数々の展示プロデュースを手掛け、大成功に導いてきた集客請負人。北里大学の学芸員コースで「展示論」の講義を担当、TCA動物海洋専門学校でも名誉教育顧問を務めるなど後進の育成・指導にも力を入れている。2008年より東京カルチャーカルチャーで 『超水族館ナイト(水族館ナイト)』 を開催。毎回満員御礼の大人気イベントとなっている
中村元さん
■ テリー植田(イベントプロデューサー)
2008年に水族館カルチャーのトークライブを企画提案。中村さんと共に超水族館ナイトをスタートさせ、カルカルの人気レギュラーイベントとして進化させてきた。永遠の水族館素人としての立場から中村さんにツッコミ入れる…そんな軽妙な掛け合いも超水族館ナイトの見どころの一つ。奈良県桜井市の出身で実家は三輪そうめんの製麺所。夏場を中心にそうめん研究家・ソーメン二郎としてもテレビ・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍。
テリー植田プロデューサー
(司会進行)
【 オープニングトーク 】
開演時刻となり超水族館コンビ(中村さん&テリーP)が登場。コロナ禍ということで、今回もソフトドリンク(ペットボトル)のみとなってしまいしたが、まずは恒例の乾杯から。
中村さん(挨拶)
「1日も早くみなさんとアルコールで乾杯できる日が来ることを願って…、乾杯!」
乾杯でイベントスタート!
40回を記念して客席から
サプライズで花束が贈られました。
そして、中村さんからもスペシャルなプレゼントが! 40回開催を記念したトートバッグが、なんとリアル参加者全員(オンライン視聴者にも先着で)に配布されました。
40回記念来場者プレゼントは
こちらのトートバッグ!
(中村さん、キメてます)
デザインを拡大。
中村さんを象徴する「水塊」と
河童のイラストが描かれています。
■ 超水族館ナイトの歴史を振り返る
40回記念と言うことで冒頭で軽くその歴史を振り返りました。水族館や生命の話題から自らの生きる道を見つけ、果ては地球までも救ってしまう(かもしれない)トークイベント『中村元の超水族館ナイト』は 2008年10月に第1回目が開催されました。以降、回を重ねるごとに内容をパワーアップ! 13年の月日をかけて、ついに40回に到達しました。
中村さんが先ごろ立ち上げた事務所のホームページに、これまでに行われた『超水族館ナイト』の ライブレポートリンク集(※)がありますので、過去のトーク内容が気になる方は是非そちらもご覧ください。
※カルカルがライブレポートを休載していた期間があり、何本か欠番があります。私(GAMA)の方でいずれは補完したいと考えていますのでお待ちください。
第1回開催のタイトル(トークテーマ)は 『水族館は日本の大衆文化になる』 でした。中村さんのモットーは ”カスタマーズ起点のマーケティングとパブリシティー戦略による水族館の大衆文化としての成功” ですが、超水族館ナイトが始まった頃からそれが全くブレていないことが分かります。
2008年10月に行われた
第1回開催のレポートをチェック中。
2014春 (vol.17)のタイトルは「世界の果てまで行ってAQ」。
テリーP
「タイトルで遊んでますね(笑)」
中村さん
「イッテQとAQUARIUMをかけたんやけどね(笑)」
フォークランド諸島をはじめとする辺境地、まさに ”世界の果て” を専門とする取材リサーチャー&コーディネーターの斎藤美香子さんがゲストの回でした。
中村さん
「本当なら僕もフォークランドに行っていたはずなんやけどなぁ…。油壷マリンパークの展示リニューアルでキタイワトビペンギンの世界的にもスゲェ展示を作る計画があって、そのためにフォークランドの生息地を見に行く予定やったんやけどね。結局、マリンパークが『閉館します』というのでキャンセルしました。」
テリーP
「油壺マリンパークは残念でしたね。」
当初の計画通りなら既にプレスリリースが出て、中村さん渾身の新展示の公開をワクワクしながら待っている時期でした。本当に残念です。
さらに超水族館ナイトの
過去タイトルを見ていきましょう。
タイトルには様々な生き物が登場しています。
- イルカを知れば人間がわかる…かも(2010春 vol.5)
- ペンギンから人生を学べ!(2010夏 vol.6)
- ペンギンから人生を学べ!その2(2011冬 vol.8)」
- 人生は海獣から学んだ(2014夏 vol.18)
- ラッコの道標(2018夏 vol.30)
- 儚くて漂う大和の海月かな(2020春 vol.35)
- ヒレアシ語を話せる素質(2021春 vol.38)
テリーP
「(水族館のトークイベントなのに)魚が出てこないなぁ…。」
客席:(笑)
中村さんは長く水族館の仕事に関わる中で、生き物から沢山のことを学んできたそうです。必然的により多くのことを学んだ生き物ほど超水族館ナイトので取り上げられる頻度が高くなっていいる様子。
中村さん
「そう!これらのタイトルを見て分かるように、僕は特に ”海獣” から多くのことを学んでいるのね!」
その他のタイトルも見ていきます。
- やっぱり個性でしょ(2009夏 vol.3)
- 奇跡は起こる あなたにも!(2013秋 vol.16)
- 常識はずして生き残れ!(2015春 vol.20)
- 命のリアルを伝えたい!(2016秋 vol.25)
- 日本の世界観を誇れ!(2017春 vol.26)
- 伝えるということ(2018春 vol.29)
- へんなヤツこそ生き延びる!?(2019 vol.32)
テリーP
「やっぱり魚が出てこない! タイトルだけ見たらなんだかビジネス書っぽいというか、自己啓発セミナーみたいな感じですね。」
中村元
「せやな(笑)。それでも水族館好きのみなさんがこのイベントに通い続けてくれているということは、魚が大好きで『魚が見たくて水族館に行くんだ!』という ”さかなクン” みたいな人は、実はそう滅多にいなくて、殆どの人は水中の浮遊感に癒されたり、何かの気づきを得て未来を創る力に変えたり、そういった目的で水族館を使ってくれているからだと思っています。超水族館ナイトはその言葉の通り” 水族館を超えたナイト”という意味です。『水族館を超えて、その先の貴方の人生に何がある!?』。それに応える気持ちでやっています。」
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