高野健一+pal@pop10周年記念ライブ フォト+ライブレポート(2008.12.06開催)
2008年12月26日
“高野健一”(pal@pop)を知っていますか?
名前は知らなくても、ひょっとしたら、
彼の作った曲をCMやコンビニなどで
耳にしたことがあると思います。
「さくら」や「三陸産のウニに涙したい」という曲が
有線のリクエストで大ヒットした、名シンガーソングライターです。
歌い手さんから芸人さん(小梅太夫、森三中……など)まで、
色々な人に曲を提供したりもしています。
そんな高野さんも、pal@popという名義でデビューしてから
10年を迎えました。
東京カルチャーカルチャーで2008年12月6日に行われたのは、
そんな彼の、デビュー10周年記念ライブパーティです。
その模様を、何枚かの写真と共に、お伝えします。
カウントダウンからはじめよう
満員のお客さんで埋まったカフェレストラン、
東京カルチャーカルチャーが一転暗転し、
前面のディスプレイにカウントダウンが映されました。
00:00。
拍手と共に、高野健一さんが、ステージに上がります。
1曲目から、熱唱。
1曲目は、「will」。
未来への希望、意思を歌うこの曲は、
まさに10周年を祝うに相応しい選曲。
真剣歌唱から一転、フランク・トーク。
ステージドリンクにビールジョッキを携えて、
「飛ばしていきます。」と決意表明。
その宣言どおりに、身体をいっぱいに使った
伸びのある声を、カルカルに轟かせていきます。
バンドから弾き語りまでやれちゃうマルチシンガーです。
決して、太い声ではないのだけれども、
力強さを感じる、そんなヴォーカルが印象的です。
息のあったシンプルな編成のバンドと、
打ち込みの音の融合が素敵でした。
カルカルで行われた音楽ライブの中で、
一番作りこまれた音だったんじゃないかな。
プロデュースもやっているだけあって、流石です。
あ・うんの呼吸のデュエット。
このイベントでは、10周年の総決算ということで、
楽曲を提供したり、親交があったりする
豪華ゲストが多数訪れました。
まずは、戸田和雅子さん。
やさしい丸みのある声が、
高野さんのやわらかい言葉づかいに
ぴったりフィットします。
未発表だった曲「うららかるらら」を披露。
続いては、松谷菜穂さん。
pal@pop時代の名曲「スフィア」と、
chappie名義で発表された
“90年代テクノポップ最後の名曲”
「Welcoming Morning」をキュートな声で熱唱しました。
シンセサイザーを操る高野さん。打込みも得意技。
続いては、石野田奈津代さん。
高野さんとデビューした年が近い、
親交が深いいしのださんの音頭で、
10周年を祝う乾杯が行われました。
カンパイ!10周年おめでとう!
高野さんからのリクエストで、「愛しいものをまっすぐに守るように」石野田バージョンを披露
あれ?これは誰?
ちなみに、この写真の右の男性も、
ほかならぬ、高野さんです。
ゲストにクリスティさんが登場したとき、
ラップの曲を披露したのです。
TPOを踏まえた格好での登場に、
会場は笑いに包まれました。
さくら+ラップで、“SAKURAP”。リリースの予定あるらしいです。
有線大賞をとった名曲「さくら」を
ラップアレンジした「SAKURAP」は
会場の誰もが嬉しい驚きに包まれた名曲。
終演後、
「ラップ、僕の作風と合うでしょう?
研究すると奥が深くて面白いんです。」と、
楽屋で僕に話してくれました。
ガールズヒップホップの雄・HALCALIとも
組んで、charaのカバーをアレンジしたそう。
10年目の新機軸。これは楽しみな展開だ。
一転、大人な雰囲気に。
続いて竹仲絵里さんが登場。
コブクロのプロデュースでブレイクして、
新星本格派シンガーとして活躍する竹仲さんも、
実は高野さんデビューの頃から、親交があったとのこと。
息のあったハーモニー。
当時はリリースにいたらなかった未発表曲「つぼみ」と、
「会いにいきます」を二人のハーモニーで披露しました。
音楽プロデューサーとしてデビューした高野さんならではの
豪華かつユニークなゲスト陣が会場をあたためます。
本当に、今日のゲストはみんなキャラクターが違う。
だけど、確かに、高野健一の音楽観に、
誰もが見事に溶け込んでいるのです。
ゲストタイムが終わった後は、高野さんの弾き語りタイム。
ここから、ゲストはいったんステージをおり、
バンドと高野さんのみのステージがはじまります。
あえて生と死の重要さをうたったという名曲「さくら」を熱唱。
いっぱい君を笑わせる。詩人らしい、暖かい歌詞が印象的。
熱いヴォーカルが、カルカルに響き渡る。
「ゆかり」が終わり、本編終了。
暖かい拍手に包まれてステージを降りる高野さん。
しかし、アンコールの拍手は鳴り止まず、
荘厳なコーラスがSEとして流れ出します。
ゲストの栗原加江さんと共に演奏したのは、
デビュー曲であり、pal@popの世界観を
世に知らしめた名曲、「空想X」。
一転、荘厳な雰囲気に。
渋谷の映像や、
カルカルのお客さんの映像を使い、舞台を演出します。
映像と音楽のシンクロが見事な1曲。
渋谷の音をサンプリングし、90年代という時代を切り抜いた名曲が、
2008年、お台場に、リアルなサウンドで響き渡りました。
終曲は「祝婚歌」
ラストは、友人の結婚式でも披露されているという「祝婚歌」。
この曲を終曲に選ぶところが、「今」を大事にする
高野さんらしいな、と、聴きながら考えてました。
高野さんの曲にであって10年。
僕も、こういう曲のよさが分かる年齢になったんだなぁ。
友人の結婚を祝うこの曲で、高野健一の「今」をうたいきる。
シンガー・高野健一が奏でた10年間の集大成。
その音楽がカルカルと共にあったことを、僕らは誇りに思っています。
はじめて高野さんの音を生できいたという、
カルカルスタッフの笑顔も印象的でした。
いい音楽って、誰にでも伝わる、普遍的な魅力があるんだね。
15周年、20周年と活動を続けていくであろう高野さん。
次のアニバーサリーも、カルカルと共にあってくれると、嬉しいな。
【撮影・テキスト】河原あず(東京カルチャーカルチャー)
(12/6セットリスト)
Openning
will
三陸産のウニに涙したい
まあるいほほ
うららかるらら
(wiz/戸田和雅子)
スフィア
Welcoming Morning
(wiz/松谷菜穂)
愛しいものをまっすぐに守るように
オリオン
(wiz/石野田奈津代)
(「遺書」DVD映像)
SAKURAP
全部☆君に届く
(wiz/クリスティー)
会いにゆきます
つぼみ
(wiz/竹仲絵里)
僕は君が好きが続いてゆく
君の一番の幸せが僕の一番の幸せであるように
さくら
いっぱい君を笑わせる
ゆかり
(アンコール)
空想X
(wiz/栗原加江)
祝婚歌