全国からサバ缶ファン集結!サバ缶で町起こし!?で取材殺到!大人気の街、世田谷の経堂の魅力を一挙紹介『秋のカルカル経堂祭り♪』ライブレポート(10.9/20開催)
2010年10月08日
最近、「経堂って、面白いことをやってる」という話をやたらと耳にする。テレビや雑誌でも取り上げられていて、全国から訪れる人が急増しているという。
あの「酒とつまみ」では「ゆる飲み」のメッカと言われ、アットホームな個人店が下町情緒あふれる横丁にいい感じに並ぶ街。カウンターに座ればすぐに常連。有名人もサンダル履きでやってくる。 呑み仲間がどんどん増える酒飲みのパラダイス・・・それが経堂。
今回は、まさに経堂を面白くしている張本人の皆さんが登場!なぜ、今、経堂が注目されているのか、そのヒミツを経堂ではなくお台場でこっそり語っていただいた。
まずは、経堂にある個人店を応援するサイト「経堂系ドットコム」編集長の須田泰成さん。
「経堂は、個人店が多くて、そのぶん出会いが多いんですよ。地方出身者にも温かいですし」
会場はお台場だが、須田さんの頭の中は経堂の方を向いている。
経堂にある「さばの湯」(←といっても銭湯ではない。須田さん曰く「呑み屋カフェ」)の他、下北沢のお店「スローコメディーファクトリー」、コメディーの決定版「モンティパイソン」の解説にも携わっている多彩な(←正しくは「多彩すぎる」)方。
続いて、お台場に住みながら経堂にどハマりしている人の一人で、缶詰め博士としておなじみ、テレビや雑誌などの取材でも大忙しの黒川勇人さん。
「須田さんに薦められて経堂に行ったら、一度でハマっちゃいました」
家はお台場だが、黒川さんの頭の中も経堂の方を向いている。
▲黒川さんを案内した須田さん。気の抜き具合が半端じゃない。
会場には、経堂ファンの人々が大集結。
皆さん、非常に嬉しそう。というのも、今回は経堂が サバ缶の街ということで、協賛していただいた缶詰め関係の方々からのお土産がどっさり!
宮城県石巻市「水の屋石巻水産」さん、いや「水の屋石巻水産」様、いや「水の屋石巻水産」殿からは鯨の大和煮の缶詰めを。
黒川さん「砂糖醤油で甘辛く煮たもので、最高にうまい。生姜をトッピングしてもいいし、上級者は煮山椒をのせると、味がピリっと引締っていいですね」
ちなみに、水の屋水産は、「日本一小さな缶詰めの会社」ということもあって、非常にアットホーム。
見よ。サイトからして、いかにもアットホームっぽいではないか。従業員の皆さまの後ろにでっかい缶詰めが映っているが、合成ではなく、本当にあんな大きさの缶詰めが本社にあるそうだ。
▲各社から豪華プレゼントの数々(これでもまだ一部)。サンタクロースの靴下だったら入りきれない量。
「マルハニチロ」殿からは、さば水煮缶詰「月花」、魚肉ソーセージ、食べきりサイズのソーセージ「ちょびソー」、チーズかまぼこ、リサーラソーセージなどなど、ぜ~~んぶプレゼント!もってけドロボー!
しかも「さば水煮“月花”」と「月花プレミアム」の食べ比べも。
「月花プレミアム」のお値段は1缶で、なんと700円!!(キャ~~~)
すかさず、黒川さんの解説が入る。
「アブラのノリが素晴らしいんです!肉のまわりにアブラが入ってきたものを水揚げして、そのまま缶詰めにしちゃうから、700円というのは妥当なお値段だと思います」
▲一口50円くらいにはなりそうだ。一口、一口噛みしめながら食べるお客さん。
サバの香りの漂うカルカルで、いよいよ本題へ(←まだ本題に入ってなかったのか)
まずは、おすすめのお店の紹介から。
笑和堂
駅の北口。
「出版社兼イベントカフェ」っていうことだが・・・
須田さん「文字通り、出版社とカフェを同時進行でやってらっしゃいます。鶏料理も美味しいですね。ちなみに、東野ひろあきさんが関西弁で『モンティ・パイソン』を朗読するっていうイベントを開催してらっしゃいますが、ここが発信元です」
黒川さん「ここのコーヒーは、サイフォンだから美味しいですよ~」
とりへい
須田さん「ここは、店員さんとの会話が楽しめるんで良いですよ。ただ、マスターがちょっとエロいんですよ(笑)。いつも、店の前を通る女性をイヤらしい目で見てますから。しかも64歳で独身」
テリーさん「それは、ワケあり物件だなぁ~」
須田さん「ミクシイのプロフィールに“木曜日はヒマなんで、誘ってください”って書いてありますから(笑)。深夜11時半くらいに、初めて入ったOLさんから“おすすめは何ですか?”って聞かれて、その人の顔を じーっと見つめながら“おすすめはボクです”って言ってたくらいなので。でも、不思議なことに、その後、その女性は常連になったらしいです」
お客さん(笑)
須田さん「愛情はあるんですけど、表現方法を間違えてるんですよ。あと、カウンターに可愛い子が二人でもいた場合、男性客にはメニューすら聞いてくれませんから(笑)」
▲ワケあり物件(隠れている)
ガラムマサラ
須田さん「マスターがインド人で、東大の大学院出身なんです。自動車メーカーに勤めていて、脱サラしてお店を始めたという異色中の異色。しかも料理ゼロ」
お客さん「ええ~~~!?」
須田さん「今では有名シェフも食べに来るほどの人気店になりましたけど、最初はお母さんに電話でレシピを聞きながら作っていたそうで(笑)」
▲頼れるのは、料理本よりも お母さんへの電話
アクセルイン
テリーさん「名前からしてラブホテルですか?」
須田さん「(笑)元々ブティックだったけど、お店に来たお客さんにお茶を出していたら、そのうちビールサーバーを置きだして(笑)、そのうち、飲み屋を併設するようになったというお店です」
ハスキーレコード
須田さん「中古のレコード・CD屋さんなんですけど、“初めて聴く曲は、みんな新曲”っていうポリ シーがあるんで新譜も置いてます。聴させてくれるのはいいんですけど、新譜もその場でビニールをビリビリ破いちゃうんです(笑)。あと、コーヒーが飲み放題なのも嬉しいです」
ハイトアシュベリー
須田さん「美容室なんですけど、散髪が終わって帰ろうとすると、なぜか“須田さん、良い清酒が入ったよ”って勧めてきたり(笑)」
その他、出禁(騒いだり、服を脱いだりして他の店から出入り禁止になった人)が集まる店の紹介も。
須田さん「出禁の人って、他の店では浮くけど、出禁が集まる店に行くと、ちょうどまとまりよく収まっちゃうところが不思議です」
ここで、経堂を愛してやまない人物代表として、松尾貴史さんからコメントが!
「経堂は独自の文化を形成していて、美味しいお店や、気軽に入れるお店が多い。今の良さを保っていければいいな~と思います」
おお!
なんと説得力のあるコメント。
ちなみに、西郷輝彦さんも大の経堂ファンで、週に2~3回は通っているという。
さて、
ここからは、冒頭でも触れた、経堂での「サバ缶で街起こし」について。
バンチキロウの店長の中村さんが、自分用のおつまみとして作っていた「サバ缶ネギバター」
サバ缶だったら安いし、他のお店との共通食材として最適なんじゃないか・・・ということで、13店のお店でサバ缶を使った、その店独自のメニューを提供するようにしたところ、これが大ヒット。
報道番組でも紹介されるように。
今では全国からサバ缶ファンが訪れるという。
「あれ?交通費の方が高くつくんじゃないの?」などという疑問が生まれても、そこはスル―ということで。
続いて、全国でも珍しいという、パクチー専門店の話へ。
パクチーハウス
テリーさん「僕、パクチーが大嫌いなんですよ」
黒川さん「カメムシくさいし」
テリーさん「パクチーって、食べたら病みつきになるっていう人がいるけど、どこがいいのか分からない」
須田さん「ツイッターで“パクチーが嫌い”とか書くと、すぐ、ここの店長から“パクチーは美味しいですよ”って返信がきますから」
さんざん、「パクチー嫌いコール」が起こったところで、「パクチーハウス」の店長、佐谷さんが乱入。(ヒェ~~~)
▲顔はニコニコしているが、心の中では、怒りプンプンな佐谷さん
こちらのお店、当然のことながら、全ての料理にパクチーが入っている。
「たまに、パクチーを抜いてくれって言われるけど、無理ですから!!」
「パクチーは、3回食べてください。3回食べたら病みつきになります。それでも食べられないっていうだったら、僕が食べられるようにプログラムを組みますから!!!」
「来パク(←お店に来ること)してもらったら、96%の人は好きになります!!!!」
もう、佐谷さんの「パクチーアピール」は止まらない!!!
「!!」がいくらあっても足りないくらいの勢い。
黒川さん「ううん。確かに、かき揚げはうまかったな~。他にもトライしてみようかな~(しみじみ)」
そもそも佐谷さんがここまでパクチーにハマったのは理由がある。
元々、旅が好きな佐谷さんは、外国に行っても何でも食べるようにしていた。カンボジアに行った時に、現地の人がでっかいパクチーを見て、自分でも食べてみたが、硬くて、どこが美味しいのかサッパリ分からない。ところが、日本にあるパクチー(日本では30㎝ほどの小さなパクチーしか手に入らない)を食べたところ、最初に食べたのが強烈すぎたこともあって、「なんて、さわやかでおいしいんだ」と感激。その時以降、パクチーにハマったという。
ううん・・・
結局パクチーの美味しさは伝わったのか、どうかは分からないが、月に3回は誰でも参加できるパーティーを開催しているというので、足を運んでみては?
この他に、経堂のユニークでユル~いイベントとして
・経堂ビアガーデン
ビールジョッキを持ったまま、他の店に移動してもOK(詳細はサイト等で)
・経堂スローな探検チケット
特典がお店によって全然違うというチケット。その日の店主の気分で特典が変わるかも。
▲「スローな探検チケット」を大丸ピーコックで1枚5円でコピーしたという須田さん。
「安いですよ~。あそこのコピー機を一番多く利用しているのは僕です」
ということで、経堂の特徴についてまとめると
●店主の顔が見えるお店が多い
●地方出身者や独身にも優しい
●なんか、ゆる~い雰囲気
●芸能人にファン多し。普段着で、お店にひょっこり現れる人も。
●困ったことがあっても誰かが助けてくれる
などなどなど。リストアップしたらキリがないのだ。
イベントが終わったあと、経堂へ直行したというお客さんも多かったとのこと。
ワタクシも今から経堂へ遊びにいってきます~。
(現場から興奮レポート:やきそばかおる)