多田将の「ミリタリーテクノロジーの物理学」「第１０回 レイザー」

金髪ミリヲタの物理学者こと多田将先生の大人気講座の１０回目が開催決定になりました。記念すべき第１０回のテーマは、「レイザー」！

その昔のSFでは、「レイザー兵器」はビーム兵器と並んでその世界の主たる兵器
で、強烈な光線が一閃するや、敵を一撃で屠るその活躍ぶりに、少年の心は躍ら
されたものです。
ところが、この21世紀に入り、そのような空想科学的な兵器が、遂に実用化の段
階にまで達しました。まさに未来を先取りする兵器！

しかし、敵に直接照射して倒す、という用途以外では、レイザーそのものは、実
は、はるか昔から既に実戦使用されて来たのです。
それは、距離を測ったり、ミサイルや爆弾を誘導したりするために。レイザー誘
導爆弾などは、今や、精密誘導爆撃の主役であります。

そして、このレイザーは、一般の方々の暮らしの中でも、普通に使われるもので
す。レイザー距離計は専門的な職の人しか使わないとしても、誰でも安価に入手
出来るレイザーポインターや、みなさんがブルーレイディスクから素敵なフレン
ズの映像を読み出すのにも使われています。現代人の生活では、レイザーは欠か
せないものと言えるでしょう。
ですが、一方で、レイザーの原理は意外と知らない方のほうが多いのではないで
しょうか？

レイザーはどうやって発振しているのか？
レイザーで距離を測ったり、誘導したりするのは、どういう仕組みで行っている
のか？
電波で測距や誘導を行うレイダーとは何が違うのか？
レイザーにはどんな種類のものがあるのか？
直接攻撃兵器としてのレイザーは、レイザーポインターとは何が違うのか？
そもそも、レイザーって、何？

などなど、レイザーに関する疑問に御答えします！

【出演者】多田将（『すごい実験 ～高校生にもわかる素粒子物理の最前線～』『すごい宇宙講義』（イーストプレス刊）著者／高エネルギー加速器研究機構・素粒子原子核研究所准教授）

【司会進行】テリー植田（東京カルチャーカルチャー・プロデューサー）

（多田将・プロフィール）

1970年大阪府生まれ。京都大学理学研究科博士課程修了。京都大学化学研究所非常勤講師を経て、現在、高エネルギー加速器研究機構・素粒子原子核研究所准教授。昨年、『すごい実験――高校生にもわかる素粒子物理の最前線』を出版し話題に。東京カルチャーカルチャーでのイベントの模様を1冊にまとめた『すごい宇宙講義』、「ミリタリーテクノロジーの物理学＜核兵器＞」などの著作が話題に。